澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

「大東亜会議」の歴史的意義とは…

2019年11月28日 13時24分13秒 | 歴史

 インターネット番組でしばしば言及される「大東亜会議」。以前、「ニュース女子」でも採りあげられたので、ご存知の方も多いはず。特に武田邦彦氏は、この会議にご執心で、ことあるごとに言及している。

 端的に言って、「大東亜会議」はGHQによる東京裁判史観へのアンチテーゼとして使われる。欧米列強、白人による世界支配を打破するために、大東亜戦争は始められた。その理念は、この大東亜会議に示されているという論法だ。

 ひとまず、Wikipediaで確認してみる。

大東亜会議」は、1943年昭和18年)11月5日 - 11月6日東京で開催されたアジア地域の首脳会議。日本(大東亜共同宣言中の表記は「日本国」):東條英機内閣総理大臣中華民国(南京)国民政府汪兆銘行政院長満州国張景恵国務総理大臣フィリピン共和国ホセ・ラウレル大統領、ビルマ国バー・モウ内閣総理大臣、タイ王国ワンワイタヤーコーン親王(首相代理)、インド:この時点では本土がまだイギリスの植民地支配下にあったインドからは、日本と協力しインド全土のイギリス(イギリス領インド帝国)からの完全独立を目指していた亡命政権である自由インド仮政府首班のチャンドラ・ボースが参加した

 この会議の開催時点で欧州はどのような状況にあったのか。

第二次世界大戦におけるイタリアの降伏では、第二次世界大戦中の1943年9月8日に、イタリア王国連合国と締結していた休戦協定を発表して枢軸国から離脱し、降伏に至った。

 つまり、会議の二か月前には、イタリアは「日独伊三国同盟」から離脱していた。戦争を遂行する日本の指導層は、すでに帝国の敗北を予見していたはずだった。ついでに言うと、イタリアはムッソリーニを打倒したあと、1945年5月には日本に宣戦布告さえしている。こうした経緯を顧みずに、「大東亜会議」の「理念」だけに光を当てて、日本の正当性を主張しても、それは虚しい行為だと言わざるをえない。

 三輪公忠日本・1945年の視点」では、次のような記述がある。

「…大東亜共同宣言の文言を読み返してみると、ここには今日の世界が追求している国際社会における理想主義的な原理さえ認められる。……「伝統」に対する姿勢、「民族ノ創造性」への評価である。西洋文明の絶対的優越性を信じ、文明一元論的発想でしか、いわゆる後発国の問題の解決を探そうとはしなかった欧米の植民地国家の姿勢とは根本的な差異がある。……敗戦を予見した日本は、かえって戦後の世界秩序の形成に理想的にかかわる道を発見し、その道を選択したとすることができる。」(同書 p.163-4

 つまり、「ネトウヨ」のようにはあからさまに言わないものの、「軍国少年」として敗戦を目の当たりにし、カトリック信者の中のエリートとして米国大学に学んだ著者(三輪)のような人にとっては、これくらいは言っておかなければならないという心持があるのだろう。
 こと、「大東亜会議」の評価に関しては、このあたりがまともな言説の限界ではないかと思われる。

 

ニュース女子~大東亜会議とは何だったのか?


「日本の尊厳と国益を護る会」を批判するKAZUYA

2019年11月24日 12時50分53秒 | マスメディア

 11月19日、自民党国会議員”保守系”有志で構成される「日本の尊厳と国益を護る会」が、皇室の皇位継承について、内閣府に提言を出した。現状の皇室を見ると、将来、男系による皇位継承が危ぶまれることから、旧皇族の宮家を復活させ、皇位継承の安定を図るべきという主張だ。この有志の中には、ネトウヨの堕ちた偶像・青山繁晴参院議員も含まれる。

 若者に人気のユーチューバー・KAZUYAさんが、この日本の尊厳と国益を護る会の提言に異論を唱えている。彼は、青山繁晴の虚言癖的言動を批判したことで知られる。それによって、かなりの数の「青山教」信者が目を覚ましたと言われる。

 このように青山とは因縁深いKAZUYAだが、今回の批判もまた傾聴すべきことが多い。要するに、青山は自己PRのために日本の尊厳と国益を護る会を利用し、自民党は「ガス抜き」のために使っているということなのだ。

 青山は「男系」「女系」という用語は、男女平等のご時世では誤解を生じるから、「父系」「母系」に変更すべきと主張する。KAZUYAは「それじゃあ、競馬馬の血統と同じ言い方だね」とつぶやく。

 KAZUYAは言葉を選びながら、実に賢く主張を述べる。これじゃあ、青山繁晴の出番はもはやない。KAZUYA君、たいしたものだ!

僕が「日本の尊厳と国益を護る会」を少し懐疑的に見ている理由を話します


台湾を知るためのネット番組

2019年11月23日 12時07分30秒 | マスメディア

 地上波TVで採りあげる台湾は、観光とグルメが定番。台湾の歴史や文化、言語などが詳しく報じられることは少ない。

 その点、ネット番組は多種多彩。最近私がハマっている、台湾関連のネット番組を紹介してみたい。

 まず、「Junkoma Channel」という番組。小松さんという方が立ち上げたもの。台湾に造詣が深く、”台湾愛”があふれている。

【必見】台湾人と中国人の見分け方。この動画を見れば街中で見分けがつく!?


 次は、「サンエン台湾」。ふだんは、ズズちゃんという台湾の女の子がメインで出演。グルメや流行などを紹介する。

【神回】台湾の総統とYouTubeコラボしました。

台湾夜市で1万円使い切るまで帰れません!(公館夜市)


GSOMIA破棄せずの裏側に何が…?

2019年11月22日 18時51分30秒 | マスメディア

 「韓国政府は22日、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、破棄するとしていた方針を転換し、延長することを決めた」というニュースを聴き、やっぱりねと思うと同時に、これでまたわが政府は何かを譲歩したのではないかという疑念を覚える。

 外交交渉に100対ゼロはないのだからと言って、原則まで曲げてしまったら、それは隣国の思うつぼ。万が一、「徴用工」問題で譲歩したりしたら、この国は孫子の代まで隣国にゆすり、たかられることになる。

 マスメディアは決して触れないが、米国から見れば、地球の果て・極東での「黄色いサル」同士のいがみ合いなどどうでもいいことなのだろう。GSOMIAでも徴用工でも、黄色いサルを操る道具に過ぎないのかも知れない。敗戦後、国体を「菊」から「星条旗」に乗り換えた、米国の属国・日本。右も左も、この属国状態を暗黙の了解としたままだ。「朝日」などのマスメディアは、そこに下手に手をつければ、「天皇陛下万歳」という勢力が「憲法改正」を成就させかねないと考えている。一方、保守と目される「産経」でさえ、実は親米派であり属国状態を克服する気概はない。

 この際、真っ当なナショナリズムを取り戻し、傍若無人な隣国に対峙すべきだとおもうのだが…。「桜を見る会」で騒いでいる、この国では到底無理な話か。

 

韓国、GSOMIA延長を日本側に通告 米の要請影響か

11/22(金) 17:15配信   

 

 

 

 韓国政府は22日、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、破棄するとしていた方針を転換し、延長することを決めた。昨年10月の韓国大法院(最高裁)による元徴用工判決から悪化を続けてきた日韓関係ながら、安全保障面での亀裂は土壇場で避けられた形だ。
【図】安全保障をめぐる日米韓と北朝鮮の関係
 協定は、北朝鮮の核・ミサイル開発などを念頭に、日韓が機密性の高い防衛情報を直接やりとりするルールを定める。韓国は8月23日にいったん日本に破棄を通告。この通告を撤回しない限り、今月23日午前0時に失効する予定だった。
 韓国はこれまで、延長には日本が7月以降に順次強化した対韓輸出規制の見直しが必要だと主張。文在寅(ムンジェイン)大統領もこれまで、「安保上信頼できないという理由で輸出規制措置をとった日本と軍事情報を共有するのは困難だ」などと語っていた。
 それでも、失効直前で延長に方針転換したのはなぜなのか。米韓関係の専門家は、協定を日米韓の安全保障協力の要と位置づける米国の強い要請が影響した可能性があるとみる。
 米国は今月14日にエスパー国防長官を韓国に派遣。文氏や鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相らと会談させた。その際米国は協定延長を求めるとともに、来年の在韓米軍駐留経費をめぐる米韓協議では今年の約5倍の負担を求め、決裂した。
 ただ、韓国は協定の失効直前、金鉉宗(キムヒョンジョン)国家安保室第2次長をワシントンに送るなど、米側と協議を継続。その結果、協定については譲歩することを決めた可能性がある。
 また、韓国が日本側と水面下の協議で、輸出規制強化についてこれまで求め続けてきた高官級協議開催などで合意を得たことも考えられる。文氏は今月、バンコクであった国際会議で、安倍晋三首相と10分間会話し、外交当局間で協議を継続していくことで一致。その後に出演したテレビ番組でも「協定終了という事態を避けられるなら、最後の瞬間まで日本とともに努力する」と述べるなど、日本側の行動を促していた。(ソウル=武田肇)

    

朝日新聞社

 


晩秋の松本市内を散歩

2019年11月21日 09時23分48秒 | 散歩

 20日(水)晩秋の松本市内を散策。昨年は10月末、今年は6月にも訪れているが、こんなに寒いのは初めて。

 バスターミナルから一直線に向かったのは、うなぎの名店で知られる「まつ嘉」。松本駅(松本城口)から一直線の道を歩いて、十数分。私が着いたのは、午前10時40分頃だったが、すでに四名の先客がいた。午前11時に開店、その日の分が無くなり次第閉店なので、常連客は早くから出向くらしい。
 今回もまた「うな丼」(3600円)を満喫。甘めのたれと香ばしい鰻との相性が絶妙。



 公園から見る松本城は定番過ぎるので、今回は隣接する松本市役所の展望室へ。
 7階建てに相当する展望室からは、松本市内はもちろん、雪を頂いた乗鞍岳の姿も見られた。




 


 昨日(20日)の松本の最高気温は八度。午後2時は、六度だった。一万五千歩を超えた街歩きも、寒さで鈍化。 駅前のアルピコビルのイートイン・スペースや、老舗書店「丸善」付属のネットカフェで時間を潰した。松本のいいところは、街並みも人々も大都会と遜色がないくらい洗練されていること。「丸善」の品ぞろえは、こんな本が売れるのかと思うほど、豪華絢爛。むしろ、知的レベルは上なのではと感じる。

 時間つぶしに、「素顔の中嶋嶺雄~追想録」(東京外大「中嶋ゼミの会」 桜美林大学北東アジア総合研究所編 2015年7月)を買った。「丸善」には、この中嶋嶺雄のコーナーがある。


 中嶋嶺雄は、松本市の生まれ。松本深志高校から東京外大中国語学科に進んだ。現代中国研究では、常に第一人者であった。また、国際教養大学の学長兼理事長として有名だったが、2013年に死去。その関係者の追悼文、エッセイを興味深く読んだ。

 

 


大韓民国 解体、 反日種族主義の業報(応報)

2019年11月17日 15時40分01秒 | 歴史

 先日、「反日種族主義」(李栄薫 著 文芸春秋 2019年11月)の日本語訳を入手。アマゾンでは、現在ベストセラー第一位というから、日本人の向学心はまだまだ捨てたものではないと一安心。
 まだ途中までしか読んでいないが、本に先立ってYouTube映像を見ているので、おおよそのことは理解できる。



 YouTubeで公開された「反日種族主義」の講義は、全19回、その最終回が分かりやすかったので、下記に貼付した。

 韓国は今、政府、司法、マスメディア、学界等々、すべてが「反日種族主義」を肯定する中で、その結果、滅亡の道を辿っているというのが、最終回の結論。「反日種族主義」が国のすべてを覆いつくし、近代国民国家や国際法の常識を無視し、独りよがりの異様な「反日」「侮日」だけがまかり通っている。国家間の取り決めを最高裁判事の反日感情や「歴史認識」で反故にし、「日韓併合」自体が不法だったとするのなら、そんな国とはまともな国際関係など成立しない。そんなことをイヤと言うほど知らされた。

 「従軍慰安婦」「徴用工」「日韓併合は不法」などを韓国民に吹き込んだのは、日本のマスメディア、学者だと言われる。「朝日」「毎日」「NHK」「TBS」など、学者では和田春樹が筆頭だろうか。こういう勢力は、つまるところ「反日」=日本の弱体化が目標なのだろう。一方、だからと言って、ネトウヨと呼ばれる若者たちが青山繁晴(参議院議員)のような売名的「愛国者」にころりと騙されるという現状は、情けない限りだ。韓国の轍を踏まず、日本らしさを守るためには、やはり自分の力で考えることが必要なのだろう。 

 

19. 大韓民国 解体、 反日種族主義の業報(完)


武者小路公秀 「お公家さま」の哀しき末路

2019年11月14日 18時44分36秒 | 社会

 先日、「虎の門ニュース」(11月6日)を見ていたら、ジャーナリスト・大高未貴が「慰安婦などの反日活動を取材すると、いつも“武者小路公秀”に行きつく」と語っていた。MCの 居島一平が「朝鮮奨学会理事で反米・反体制・反権力主義者で人権擁護法案の推進者。解放同盟と関係深く、チュチェ思想国際研究所の理事。朝鮮労働党と日本共産党の関係改善の斡旋を務めた人物ですね」と続けた。

 この武者小路公秀という人物、ことし90歳になるのだから、若い人はご存知ないだろう。ウン十年も前のことだが、私はこの人の授業を履修したことがある。「国際政治の数量分析」という仰々しい科目名だったが、所詮、羊頭狗肉で知られる大学だけあって、その内容も狗肉そのものだった。その時の武者小路教授は、優柔不断で覇気が感じられず、やはり「お公家」さんの出なんだなあ、と感じた。

 当時、マスメディアでも名が知れていた武者小路が、最終的には朝鮮総連の幹部が設立したとされる「大阪経済法科大学」に在籍するに至る経緯は、極めて興味深い。国連大学副学長の時代には、承知の上でKGBのエージェントを受け入れたという。

「徹底した反米反体制、反権力主義者。人権擁護法案の推進者の一人であり、同法案の草案をつくった人権フォーラム21の代表で推進派の解放同盟との関係も深い。また主体思想国際研究所理事や、坂本義和と共に朝鮮労働党日本共産党の関係改善の斡旋役を務め[2]、2007年には朝鮮総連が主催する在日本朝鮮人中央大会に来賓あいさつを述べている[3]。また、2008年にはチュチェ思想全国フォーラムに講師として招かれた[4]。親北朝鮮の季刊誌『金日成・金正日主義研究』にも反覇権主義、反植民地主義についての論考を寄稿している[5]。」

アメリカ同時多発テロ事件後は、「イスラーム世界と日本とは、共通の西欧近代の超克という課題をもっている」として、「西欧中心の「オリエンタリズム」的現実を、一日も早く清算する必要がある」、「私たち日本人は、日本が「イスラーム」と一緒に非文明の側に分類されているという基本的な事実を忘れてはいけない」と主張し、「かつての日本の「カミカゼ=特攻精神」と今回のイスラーム「原理主義」テロリストに、共通するひとつの心情がある」と、戦時中の日本の精神性とイスラーム原理主義との間の共通性を指摘した[。」(Wikipedia)

 大昔の授業を通してしか知らない私にとっては、その後のこの教授の過激な変貌ぶりには驚くばかりだ。個人的な理由(妻と離婚。黒人女性学者と再婚。同じ敷地内に住んでいた元妻は自殺。この事実は「週刊新潮」などで大きく取り上げられた。)なのか、クオーターの白人の血が流れる自らの出自を見つめたうえで過激な反西欧思想に至ったのか、いろいろ考えさせられた。

 ところが、思わぬところで上念司の一言が、疑問を氷解させた。上念は「武者小路という人は、自分をヨイショと持ち上げてくれて、いい気分にさせてくれる所なら、どこでも行く人なんじゃあないの」「金目的というより、周りからチヤホヤされたい。反日界隈ではスーパースターとなりたいから」 と看破した。確かに「お公家さん」とはそういう人種であるのだろう。いつでも「特別扱い」をされて当然という思考形態。それにしても、高貴な身分をネタにして、チュチェ思想礼賛にまで走ってしまうとは…。似非知識人の哀しい末路を見た思いだ。 

 

総選挙 緊急提言集会 武者小路公秀さん(大阪経済法科大学特任教授)


「桜を観る会」批判のオソマツ

2019年11月14日 09時39分14秒 | 社会

 政府主催の恒例行事「桜を観る会」をめぐって、野党が「安倍攻撃」を強めている。問題なのは例のごとく、マスメディアが野党の側に立って「政府の不正」を印象付けている点だ。

 政治(学)のイロハになるが、勲章、褒章等の授与は、政治の安定に寄与するとされる。体制保持の有力な手段であることは、古今東西、あるいはイデオロギーや体制の差異を問わない。
 「桜を観る会」は、特別な褒章を授与されないとしても、長年功労のあった人を招き、歓談する趣旨で開催されている。言ってみれば、ささやかな催しに過ぎない。そんな恒例行事に「身内だけ招くのはずるい」「予算の無駄遣い」と騒ぐのが、国会議員のやることなのだろうか?国会議員であるならば、共産党議員であるにしても、権力による、この種のご褒美は必要悪なのだという、リアルな政治感覚を持つべきだろう。万が一、共産党政権がこの国に成立したら、志位首相は勲章、褒章、観桜会を取り止めるのか。そうではあるまい。むしろ、長年「赤旗」の拡張に奮闘してきた「同志」を観桜会に招待するのではないか?

 このように書くと、私自身が勲章好きなのかと思われるかもしれない。実は、その逆だ。調停委員を何十年か続けた母(故人)が何とか褒章を授与されて、お祝い会を重ねていた姿を冷え冷えとした気持ちで眺めていた。いま、褒章の授与証は物置に放置したまま、菊の御紋入りのお盆もどこかにいってしまった。

 褒章などというものは、一個人の歴史に刻まれるものであって、家族といえども無関係。ましてや、観桜会がどうのこうのなんて、どうでもいいことだ。枝葉末節に大騒ぎするマスメディア報道には、もううんざりだ。

 

【DHC】2019/11/14(木) 有本香×竹田恒泰×居島一平【虎ノ門ニュース】


今こそ注目! 国公立と私立大学の格差

2019年11月01日 09時44分15秒 | 社会

 もうすぐ受験シーズン。さきほどのニュースでは、2020年からの英語民間テストの導入が延期になったとか。
 私自身は大昔の受験失敗組なので、受験の大切さは身に滲みてわかる。志望校に入っていれば、別の人生もあり得たかなと思わないでもない。

 少し前、約7年間ほどにわたって、東京外国語大学の市民聴講生として、国際関係や地域研究の講義(一般学生と同じ授業)を聴講した。その時、国立大学の教育の質の高さ、施設の充実等々を実感させられた。これは「母校」と比較しての実感だったが、いかんせんウン十年ものタイムラグがある。あんな母校でも、今頃少しはまともになっているかも知れないのだが、卒業以来一度も足を踏み入れていない。

 たまたまTUFS(東京外国語大学)非公認ユーチューブ映像を見ていたら、青山学院大から東京外国語大学に編入した学生の体験談を聴くことができた。(下記参照)
  この学生も、東京外大教授陣の優秀さを指摘している。学生を「単位を与えるお客様」と考える私大(母校)と、「知識を授けて将来を開かせよう」とする東京外大。それくらいの差違があると感じていたから、この体験談は我が意を得たりだった。

 いま私の「母校」の偏差値を確かめてみたら、何と67.5とか書かれている。青山学院大は62.5、一方東京外大は60~65なのだそうだ。もちろん、受験科目数の違いがあるから、同じ土俵での比較は無意味。そうは言っても、私立大学偏差値の高騰は異様であり異常だ。国立大学は、その設立自体に社会的要請と意義があるのに対して、私立大学は安易な経営優先(もうけ主義)になりがちだ。例えば、国際教養学部なるものを新設したとしても、他学部との授業併用、非常勤講師の多用で当初からコスト削減を図っているケースが多い。OA入試や推薦であらかじめ受験生を囲っておいて、以前より募集人員が少なくなった一般入試で「難易度」を誇示する。そのようにかさ上げされた偏差値で受験生を勧誘し、お粗末な教育環境で社会に送り出すという現行システムに疑問を感じずにはいられない。東京外大に比べれば、私の「母校」などは羊頭狗肉の最たるものだ。もちろん、早慶も例外ではない。

 受験生に一言。この転入学生の体験談や、私の経験からしても、国立大学と私立大学は全くの別物。フェイク情報に惑わされず、しっかりと自分の進路を見極めてほしい。

 

第一志望落ちた。でも青山学院大学から東京外国語大学に編入できた。【大学受験】