またまた驚くような台湾からのニュース。
台湾鉄路管理局が、日本統治時代の皇室専用客車「御料車」を公開するという。
現存する客車は「国宝級」の文化遺産として保存されているという。
ここで思い出すのが、旧満鉄の超特急「アジア号」。昨年、このアジア号が見られるというので、瀋陽まで出かけた。瀋陽駅近くにある、窓ガラスが破れた倉庫に行くと、雑然とした中に赤さびの吹き出たアジア号が横たわっていた。
中国では、「アジア号」でさえ、「日本帝国主義」が中国を侵略した「証拠品」程度にしか考えていないのだ。したがって、「文化遺産」として保存しようなどとは夢にも思わないのである。
台湾と中国のこの大きな違いをきちんと覚えておく必要があるだろう。
統治時代『御料車』公開へ 台湾鉄道当局
2009年3月12日 夕刊
映像で一般公開される皇室「花車」(台湾鉄路管理局提供) |
【台北=栗田秀之】日本統治時代の台湾で製造された皇室や総督用の客車と、戦後に製造された総統用の客車を一般の人たちに親しんでもらうための作業が、台湾鉄路管理局(台鉄)の手で進められている。総統用客車は復元して実際に運行し、皇室や総督用客車は外部を公開し、内部は映像で紹介する。
これらの客車は「花車」と呼ばれ、それぞれ各一両が現存する。「国宝級」の文化資産として、厳重に保管されている。
皇室花車は一九一二(明治四十五)年に製造された。車体にはチークを使い、内部はクスノキとヒノキで「芸術的な宮殿のような」(台鉄)装飾が施されている。二三年、当時皇太子だった昭和天皇が台湾西部を視察した際に乗車された。
総督花車は〇四年の製造。台湾総督のほか総督府高官の視察などに使われた。総統花車は蒋介石の視察用に六九年に改造された車両だが、結局総統として乗車したのは李登輝元総統だけだった