彦根市立鳥居本学園 ブログ 

平成27年4月から小中一貫型小中学校として新たな歩みを始めました。学園と鳥居本の魅力満載ブログです。

男鬼(おおり)

2015年06月06日 | 鳥居本小中学校

 鳥居本小学校の男鬼学習について紹介したときに、どうして男鬼という名前を地名につけたのかを紹介しました。

 しかし、どうして男の鬼と書いて「おおり」と読むのかについては謎のままです。全くの仮説ですが、次のことが考えられます。

 たとえば、時計を古時計にすると「とけい」が「どけい」と濁って発音しても、「た行」が「だ行」になるだけですから不思議な気はしません。専門的に言えば無声音から有声音に変わるだけの話。(声帯を響かせないか、響かせるだけの違い)

 ところが、「に」が「り」に変わるのは、全く別の音になっているような気がします。今の日本人は「いろは」ではなく五十音を学びますから、「た行」と「な行」と「ら行」は全く別の行の音としてとらえます。でも、この3つの行は全て、上の歯の裏側付け根あたりに舌をつけて、息をいったん止めて破裂させるように発音するか、止めたまま鼻に音を響かせるか、息を止めずに発音するかの違いで、音を作るときの舌のポジションはよく似ています。つまりこの3つの音は親せきのような音なのです。

 韓流と書いて、日本では、「ハンリュウ」と読みますが、韓国語では「ハルリュウ」と読みます。Rの音と、Nの音が連なると、Nの音はRの音に変わってしまうという発音上のルールがあるのです。オニの二はNの音。それがリというRの音に変わるのはそんなに不思議なことではなさそうです。

という訳で、最初は「おおに」と言っていたのでしょうが、次第に言いやすい音に転訛(てんか)され「おおり」と言われるようになったのだと思われます。