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薫のよもやま話

森山かおる
市原市議会議員
重度障がいの息子を育てながら、日々感じる事を想いのままに

福祉の暗いイメージを払拭!

2017年08月06日 | 障がい

かながわ福祉サービス大賞の特別賞を受賞した(株)アイムの放課後等児童デイサービス「エジソン放課後」「ダヴィンチ放課後」の2か所を訪れました。

経営者の佐藤さんは息子さんが3歳の時に自閉症と診断されたことで、取り組みが進んでいるロスアンジェルスに引っ越し、9年を過ごした後に帰国して、自閉症に対する取り組みがアメリカと比べて30年遅れている日本の状況に危機感をもち、自分で事業を立ち上げられたのです。

佐藤さんの経歴はグラフィックデザイナー、ヤフーのマーケティング、東京ガールズコレクションやキッドソン等のプロデュースなど、福祉の世界とは違う華々しいもの。

だからこそ、日本の暗い福祉のイメージを払拭し、親が我が子を預けたいと思えるような施設にするために、「まず最初に、大人がいたいと思えるような空間作り」を大切にされているのです。

壁に絵画を飾り部屋ごとに照明を変え、シャンデリアまである。棚や家具などのインテリア選びから壁の色などにもセンスが溢れていました。

シャンデリアの下で宿題。

美しいものを好むのは自閉症であっても同じはずなのに、こんな空間は今までの福祉施設にあったでしょうか。

一日の利用者(6名)に行き渡るパソコンが用意されています。

ITを使うことは、好奇心を追及できるし、楽しいと思えば子どもは自ら学んでいくからです。

ヴァーチャルで絵を描ける機器もあり、これにはハマりました。

ゴーグルをつけるので集中できるし描いた線をくぐったりできるので、空間認知が苦手な自閉症児でも楽しく遊べます。

次に訪問した「ダヴィンチ放課後」は、多動傾向で体を動かすことが好きな子どもたちが多いのが特徴です。

壁にカラフルな石をはめ込んだボルダリングに挑戦する私。やってみたくなります。

滑り台もあります。

多動傾向の子どもさんは日中にしっかり体を使って帰宅しなければ、家庭ではフォローしきれません。室内なので雨天でも体を動かせます。

勿論こちらにもパソコンが用意されていて、「やりたい!」と思わせるものがいっぱいでした。

ビルのワンフロアを借りていて、部屋全体をスタッフが見渡せるように壁を作っていないため窓からの入光が部屋全体に行きわたり、明るくて開放的。

特に注目したのはスタッフの4割が児童の保護者であること。(しかも美人ぞろい!)その理由は「子育ての中で経験し得た知識は、どんな専門家よりも子どもを理解しているから」と、佐藤さん。

私はヘルパーの資格を持ってるんだけど、受講の際に学習した障がいに関する内容よりも、息子の子育てで得た知識のほうが役に立つと感じてきただけに、そうそう!と大きく頷いてしまいました。

遊びの中にこそ自主的な学びがある。得意なことを伸ばすことで全体のスキルもあがっていくという考えの元で、自由に遊びながら人との交流やルールを学び、自分をコントロールする力を身に着けていくのです。

最近では健常児の親からも子どもを通わせたいと言われるほど注目されていて、まさに福祉や障がいに対する暗いイメージを払拭した施設でした。

佐藤さんのような考え方が、もっともっと広がってほしい。

暗いイメージの払拭は、障がい児者の理解にもつながるはずです。

 中央が佐藤さん。皆を楽しくさせてくれる魅力的な方です。有難うございました!


私って、介護歴23年なんだ!

2017年07月28日 | 障がい

市民ネットワークでは毎月第4金曜日に「おしゃべり介護喫茶」を開催しています。

店主は介護歴19年、現在も実母の介護をされている喜多さん。

ネット通信の106号・107号で、喜多さんの「店主のつぶやき」を載せたこともあって、参加される方が増えてきました。

介護を悲壮に感じさせず、飾らない喜多さんの魅力で、今日もたくさんの方が集まりました。

でも、話題は介護のことばかりではありません。

今日は私の息子の話し(重度の水頭症で歩けない、話せない、自分で食べることができないので親の介助が必要なこと、オムツをしていることなど)から、1年前に起きた障がい者施設「やまゆり園」の事件の話になり、「重度障がい者が役に立たないという考えは、だんだん能力が落ちてくる高齢者の存在も否定する思想だ」「生まれてきたからには存在そのものに意味がある」と、人権問題にまで発展する熱いトークが繰り広げられました。

私が「おしゃべり介護喫茶」が好きな理由は、介護に疲れた者同士で慰め合う場ではなく、介護や病気を通して色んな話しをしながら元気になれる場だからです。

今日ちょっと嬉しかったのは、夜中にオムツ交換をしなければならず夜ゆっくり眠れないという話を聞き、パッドのビニール側をはさみで切ってパッドとテープ式のオムツの両方に尿を吸収させる方法を前回お伝えしたところ、これがとても役立ったとのこと。

今日はオムツかぶれの予防にワセリン塗布をおすすめしました。安価なワセリンはハンドクリームにも使えるんですよ。

息子を育ててきた中で得た知識が役立つことは、私にとっても嬉しいかぎり。

そういえば息子の年齢と同じ23年の介護歴が私にもあったのですね~。こんな生活が当たり前になってしまっていたけど、今更ながら気づきました。

嚥下(飲み込み)が困難な人の食事形態の工夫など、お役に立てる情報をもっと伝えたいなー。


立ち読みで、涙!

2017年07月23日 | 障がい

書店で目に留まった千葉県課題図書「めざせスペシャルオリンピックス・世界大会!」 自閉症の類(るい)くんの物語です。

ちょっと立ち読みしたら途中で涙腺がゆるんでしまい、即購入。

彼は高校生になってから乗馬に出会ってスペシャルオリンピックスを目指すようになったのだけど、その事よりもそれまでどのような学校生活を送ってきたかがたくさん書かれているのです。

類くんが自閉症と診断されたのは3歳の時。軽度ではない類くんを普通の子どもたちの中で育てたいと強く願う両親は、「自閉症児なら養護学校(現在の特別支援学校)に行かせてください」という教育委員会を説得して、登校から下校まで親が付き添うことを条件に通学することになったのですが、入学式で緊張した類くんが奇声をあげウロウロしてしまうと、周りの大人はどうして養護学校に行かせないのかと迷惑がり、心がくじける両親。でも子どもたちは当たり前のように類くんを受け入れたのです。

環境の変化についていけず、落ち着きがなくなり自分の殻に閉じこもってしまう時期もあったけど、お友達とのかかわりの中で大きく成長していった類くん。大好きな友達てっちゃんとなら、オウム返しではなく普通に会話している姿に驚く両親。

(ここで涙、涙の私・・・。)

更に、友情はもっとすごい!

てっちゃんが入っている地元のソフトボールチームに入るのですが、視野が狭い類くんはキャッチボールができないので、監督から準会員ならOKという条件付き。なので類くんはひたすらボール拾い。試合では旗を振り続け応援に徹する。

しかし卒団式での監督の「12人の団員たちは・・・」という言葉には類くんが入っていない。そこでキャプテンは答辞で「ぼくたち団員13名は、苦しい時も寒い時も・・・」というんですよね~。12個しか用意されていないメダルに、類の分がない!と抗議するチームメイト。

(これまた、泣ける泣ける)

中学生になっても、この友情は続くのです。壮絶ないじめがあった時、クラスが違っても類くんを守り支える友達。

こんなエピソードがいっぱい詰まった本なのです。

うちの息子も小中学校は公立の学校に通っていたから、本の中のシーンに過去の息子の姿を重ね合わせて、わかるわかる!とうなずきながら何度も涙がでました。

障がい者を理解しましょうって言ったって、やっぱり一緒に過ごす時間がなければ真の理解にはならない。

類くんとご両親のひたむきな生き方に感動させられました。

乗馬クラブで働く類くんの言葉

「ぼく、40歳までに世界大会に行きます。行って、世界の人たちと競走して、優勝します。それまでは、馬といっしょに働いて、馬といっしょに練習します。」

がんばれ、類くん!


専門家に優る親の言葉

2017年07月12日 | 障がい

先週から市民ネット通信108号の編集作業が続き、修正を重ねてようやく今日、ほぼ完成の形になりました。

6月議会で広報紙についての質問をした時、「何を伝えたのかではなく、何が伝わったのかが重要」だと言っただけに、ネット通信も私たちの主張を伝えるだけでなく、読み手に伝わるような記事にしなければならないと肝に銘じています。

後は最終チェックをして25日に発行。

皆さんのお手元に届くのは8月になると思います。じっくり読んでくださいね。

さて、昨日は「子ども部会」を開催し、10名が集まりました。

今年になって部会に参加してくれる方が増え、今回も初参加者がいらしてくれました。

それぞれ皆、我が子の成長や発達に気がかりなことを経験してきた親達なので、初めて参加された方の不安や悩みに対して語る過去の経験がとても良いアドバイスになることがあります。

悩む親にとっては、専門家とは違う言葉がとても胸に響くものです。これは私も感じたことがあったなー。

専門家の助言とかアドバイスは、時として上から目線になりがち。

まず気持ちに寄り添ってほしいんですよね。

発達が気になる子どもの親は、自分の子育てが悪いのだろうかと自分自身を責めてしまうんです。

子育てに全力投球できるように、「子ども部会」が親にとって居心地の良い場所になればと思っています。

次回は9月8日(金)10時スタート。

気持ちを安めにいらして下さい!

 


市原市肢体不自由児者父母の会

2017年05月08日 | 障がい

ゴールデンウイークが明けた今日、私も会員である市原市肢体不自由児者父母の会の総会がありました。

身体が不自由な子どもの医療や教育、福祉の増進を図るために保護者が結成した会で、今年で30年を迎えます。

創設当時は養護学校(現在は特別支援学校)卒業後は通う所がなかったため、今でいう通所事業所を自分たちで作ろうと親が集まって活動してきたのです。

その頃に比べると障がい児者の福祉サービスは整ってきましたが、それでも本当に必要としている支援はまだまだです。

例えば、医療ケアが必要な障がい児者を受け入れる通所施設は少なく、夜間も看護師を常駐して医療ケアを行うショートステイ(短期入所)は市原市にはありません。リハビリができる所も関西に比べるととても少ないのです。

父母の会では定期的にリハビリ(理学療法士による訓練)の機会を提供したり、情報入手の勉強会や施設見学などを開催し、最近は若い保護者の入会も増えて新鮮な風が吹いてきました。

昨今の障がい者団体は若い方の入会がないことが悩みの種だけに、嬉しい限りです。

総会後の茶話会では「今のうちに何をやっておけば良いのか」「体が大きくなると入浴はどうしているの?」などの質問に、先輩ママ達が丁寧にアドバイス。

スマホでは得られない生の情報が行き交い、若いママ達にとって有意義な時間になったと思います。

先輩ママ達は苦労話を語っても、あっけらかん。

その明るさに、若いママ達も私も惹きつけられました。

 


アート×ミックス「内田未来楽校」は車椅子でもOK

2017年05月07日 | 障がい

ゴールデンウイークの最終日、アート×ミックスの会場の一つである内田未来楽校に家族で行きました。

ここは昭和3年に建てられた古い校舎(旧・内田小学校)を近隣住民が買い上げて管理運営しています。

それだけに地元の方々の熱い「おもてなし」が感じらる所です。

以前伺ったときは「いやー、よく来てくれた」と言わんばかりに、到着するなり猪汁の振る舞い。

校舎に入るための段差が大きくて躊躇していたら、息子を車椅子ごと担ぎ上げてもらいました。

今年はというと・・・・。ちゃーんとスロープが

聞けば、アート×ミックスの期間中リースとのこと。この配慮、超嬉しいですね~

中に入ると、1年かけて作家さんや訪れた方が作った蝶々でいっぱい。

蝶々で埋め尽くされた通路は、車椅子が通れる幅を確保してあり息子と回れました。

車椅子ユーザーは行きたい所があっても、そこのバリアフリーが気になって行くのを躊躇してしまいます。

内田未来楽校は、車椅子でも大丈夫!

アート×ミックスは14日までですので、是非いらして下さい。


7年ぶりの再会

2017年05月02日 | 障がい

今日は朝から河内長野市役所に行き、高齢者や障がい者のゴミ出し支援事業について伺いました。

アポなしの突然な訪問だったにもかかわらず、快く対応して下さり感謝です。

市原市でも取り組めないものかと思い、夢中で聞きました。これは議会質問につなげたい!

そして午後からは息子が通っていた堺市の発達支援センター「つぼみ園」を突撃訪問。

昨年、私の紹介で山本県議が視察した園です。

園舎に入ると懐かしい光景。5年間療育で通い、その後もリハビリ訓練に通い14年間お世話になりました。

「森山君が来てる」と聞いて、懐かしい先生が続々登場してくれました!

当時毎日歌っていた「お名前呼びの歌」に、思わずニヤッとする息子。17年経っても忘れていないんですね~。

その表情に「あの頃と同じや!」と、盛り上がる先生方。

この再会は息子よりも私の方が嬉しかったのかもしれません。だって、障がい児を育てる辛さを楽しさに変えてくれたのは、ここだったのですから。

保育士、看護師、PT、OT、ST、栄養士が一丸となって、息子を支援してもらった日々を思い出します。

市原市の発達支援センターは民間委託になるようで、自身の経験から子どもや保護者に寄り添い学びあるものが実現できるよう注目していきたいです。


入学式で思う「命の感謝」

2017年04月10日 | 障がい

東海小学校の入学式があり、29名の可愛らしい新1年生が勢ぞろいしました。

パイプ椅子に座ると足が床につかずプラプラさせている姿に思わず目じりが下がり、まるで孫を見るような気持ち。(いやー、そんな年になってしまいました)

名簿を見ると、読み方が難しい名前がズラリ。

時代は変わったなーと思いつつも、その名前を付ける時にご両親が懸命に考え夢を託されたことを感じます。

私は入学式には格別の思いがあります。

16年も前になりますが、息子の入学式の時も今日のように桜が満開でした。

病気や障がいをもって生まれた息子は6歳まで毎年大きな手術を受けていて、もう死ぬかもしれないと幾度も覚悟してきたので、小学生になった時は、ここまで生きてこられたことに感無量でした。

何ひとつ普通の成長を望めなかった息子でも小学生になれることは、想像以上に大きな喜びだったのです。

中学生になった時は、よくぞ12年間も生きてくれた!と入学式で涙してしまった程。

だから入学式は「おめでとう」という言葉よりも、「有難う」と命への感謝で心が一杯になってしまうんです。

こんな親は私だけかもしれませんが、普通の子育てをしていても高熱を出したり事故や大きなケガで、むちゃくちゃ心配された親御さんもいらっしゃることでしょう。

昨今は子どもが犠牲になる悲しい事件が後を絶たず、地域でしっかり子どもたちを見守っていかなければならないという思いに駆られます。

入学式は人生の節目。その都度、生きている自分を誇りに思い、命を大切にして、健やかに育っていってほしいと願っています。

 


歴代のPTA会長でランチ

2017年01月25日 | 障がい

高等部の3年間、息子が通った袖ケ浦特別支援学校。

たった3年とは思えない程、思い出深いものがあります。

PTA会長だった2年間は千葉県特別支援学校PTA連合会の会長も務めていたので、ハンパなく多忙でしたが、保護者や先生に支えてもらい卒業後した今でも親睦を深めています。

連合会の会長ゆえに県の教育や福祉に関する協議会の委員にもなり本当にいろんなことを学ばせてもらいました。

この経験がなければ今の私はなかったかもしれません。

昨日はH22年から現在までのPTA会長が集まり4人でランチ会。

現在の学校の様子を聞き懐かしみながら、来年度の予算や活動についてアドバイス。

「全国PTA大会の開催場所をチェックして旅費の計上した?」「連合会の理事校になるけど、体制は大丈夫?」「他校との交流会や連合会の発表などの受け持ち順番表は更新できてる?」など、ちょっとうるさかったかなー。

でも、すかさずメモをとる現職の会長、さすが!

管理職の先生は2年で変わることが多いので、過去の経験を活かすには保護者の申し送りがとても重要。

特別支援学校は小学部から高等部まで12年間通学する子どもが多いので、先生より親の方が学校の事を良く分かっているのですから。

障がいのある子どもの学校環境を少しでも良くしたいという思いと、親自身の社会勉強でもあるPTA活動。

袖ケ浦特別支援学校は今年で50周年を迎え、「記念行事の準備はどこまで進んでるの?」と、これ又うるさい元PTA会長達。笑ってしまいます。

話は尽きず、「3時で閉店になります」との言葉で解散!

楽しかったーと言う現職会長の言葉に救われ、こんな繋がりを大切にしていきたいと改めて思いました。

美味しい料理をいただき、良いリフレッシュになりました💕


帰省中の大阪 「息子のリハビリ」

2016年12月29日 | 障がい

1週間の大阪での滞在を満喫し、明日は夫の実家(岡山)に移動します。

まー、いろんなことがありました。

昨日は書ききれなかったんですが、担任の先生が来られた後は、お世話になった理学療法士の先生に来てもらい、息子のリハビリをお願いしました。

市原市に転居してからはリハビリの回数が激減して、一気に股関節の状態が悪化してしまいました。

これは小児のリハビリを担える病院が少ないことにありますが、河内長野市にいた頃は病院でのリハビリだけでなく、学校で受けらるという恵まれた環境にありました。

河内長野市は肢体不自由児の受け入れ体制が整っていて、小学校、中学校においてはセンター校方式をとっていました。

市内の一校に設備を整え校区外からでも通学できるようにタクシー送迎をし、ナースを配置して医療ケアを行い、一月に2回くらい理学療法士を呼んでリハビリを行っていたのです。

小・中学校でずっと診てもらってきた先生は、抜群の手技で息子の身体の緊張を落としてくださったのです。

今回も、あれよあれよと言う間に、緊張が落ちていく。

いつも左側の腰が浮き、右足を内転させていた身体が左右対象に!

こんな姿を見るのは久し振りのことで、感動です。

呼吸状態が悪く胸郭が硬かったことも知っておられるので、私が何も言わなくてもちゃんとチェックしてくださる。

この効果は数ヶ月続くのです。それだけ素晴らしい手技ってこと!

身体の緊張が落ちると、抱き上げることもラクになります。

リハビリは自身の力を発揮して体をコントロールしていくことも重要ですが、筋肉の緊張が高くてガチガチに硬くなった体では変形を増進させてしまうこともあります。

まずは身体の緊張を落とすことが息子にとっては必要なのです。

こんなリハビリが受けられるのは、本当に有難いとしか言いようがありません。

現在、河内長野市はセンター校だけでなく、校区の学校に通学している肢体不自由児に対しても理学療法士によるリハビリを行っているようです。

この背景は障害者差別解消法の合理的配慮によるものかと思います。

市原市の教育における合理的配慮はどのように取り組んでいるのか、気になりますね。


帰省中の大阪で思う「人のつながり」

2016年12月28日 | 障がい

連日知人が訪ねて来てくれます。

息子がお世話になった支援学級のナース、ママ友、20年前から車の整備をお願いしていた整備士さんなど、ここで暮らしていたんだなーと懐かしさと共に、今でもつながっていることが嬉しい。

昨日は中学校でお世話になった担任の先生が、8年ぶりの家庭訪問!

息子は「誰や?」と神妙な表情でしたが、声を聞くとふふっと笑い思い出したようです。

通常学級の先生ですが、支援学級の息子をお客さんにならない学級運営をしてくれ、やんちゃな生徒も支援学級の生徒も含めた全員が互いを認め合う、とーっても思い出深いクラスでした。

今は教頭先生になられて、11月にはPTA講演会の依頼を受け、講師としてお招きいただきました。

講演内容は重度の障がいを持つ息子の子育てを通して感じた生きていることの素晴らしさや命の重みです。

息子は胎児期に重度の先天性水頭症と診断され、歩くことも言葉を話すこともできないと覚悟した出産でした。

出産後はすぐに手術。その説明の時に「生きる力があると仮定しての話です」と言われていただけに、歩けなくても喋れなくてもいい、ただ生きていてくれさえすればと願う子育てでした。

寝ている間に死んでしまうかもしれないと、毎夜温かい体に触れおやすみのキスをすることが習慣になりました。

今では体も大きくなり、それほどの緊迫感はなくなりましたが、「今日も生きていてくれて有難う」と、22才の息子にキスしてしまいます。

生きていることが当たり前だと思えるのは、実はとっても幸せなことなのです。

今生きている自分を誇りに思って欲しい。そして自分の周りにいる友達の命も自分の命と同じように大切にして欲しい。

ざっくりと、こんなことを講演会でお話ししました。

私は「差別はいけない」と教えても机上の勉強にしかならないと思っています。

他人を認めるには、まず自分を認めること。その根底は自分の命を大切に思うことから始まるのでは、と思うのです。

昨日は先生と講演会後の様子に始まり、人権教育、若い先生の指導、就学指導など白熱しました。

離れているから語れることもあり、こうしてつながっていられることに改めて感謝しています。

 

遅ればせながら、大阪に向かう道中から撮った富士山。


介護者にとってのバリアフリー

2016年12月22日 | 障がい

先日、階段昇降機を設置したブログにコメントをいただき、改めてバリアフリーの意味を考えさせられました。

コメントは電動車椅子が欲しくても公費では賄えないというものでした。

障がい者自身が操作する電動車椅子には公費が出ますが、操作する能力がなければ公費は出ません。

つまり介助者の負担軽減のためには、公費の制度が使えないのです。

車椅子を押した経験がなければ分かりづらいと思いますが、ちょっとした登りでも体重が重い子どもを乗せていると結構しんどいものなのです。

ましてケアが必要な子どもなら、吸引器などの医療器具の重さも加わります。

子どもを外に連れ出したい。そんな思いが阻まれてしまうのです。

介護者のための電動車椅子は贅沢なのでしょうか?

障がい者の社会参加をと言いながら、支える人への支援はまだまだ。

介護者にとってのバリアを含めたバリアフリーでなくてはなりません。

 

昨日の朝、姉ケ崎駅で議会速報を配りました。

「議会報告です」と書かれたタスキは、木更津市民ネットワークの方の手作りです。

何を配っているのかが分かるからか、いつもより多くの人が受け取ってくれました❗️

 

 

 

 


我が家のバリアフリー

2016年12月19日 | 障がい

念願の階段昇降機を設置しました!

息子の体重が40㎏を越えると、さすがに2階に上げるのは厳しい

体格の良い夫でも、息子を抱いて階段を昇る姿は見ていて恐い。

バランスを崩して2人とも転倒したら、夫と息子のどちらを優先して救急車を呼ぼうか・・・・と考えたことも。

ならば1階で寝れば良いじゃないと思うでしょうが、これまでの大災害の教訓から「1階は潰れるし浸水する。寝室は2階!」と言い張る夫。

それゆえに転居する時から「付けるぞ!」と決めて階段の幅を広くとって設計したのに、住み始めると「もうちょっとイケるかな」ってついつい先延ばしになってました。

工事は予想外に早く、3時間ほどで終了。

階段の幅が広かったため工事が捗ったようで、こんなにスムーズに取り付けられたのは珍しいとの事。

工事終了後に早速試乗してみました。

スピードはゆっくりで快適です。

夜は息子を乗せて2階に。

恐がることなく、ちゃんと座ってくれました。

介護者に負担のない介護。これって重要ですよね。

市原市では階段昇降機や段差解消など、重度障がい者に適した住宅改造費の助成を行っています。

所得制限がありますが、ちょっと考えてみたいと思われる方は市役所にお問い合わせください。


市原市障がい者スポーツ大会

2016年10月17日 | 障がい

昨日行われた「障がい者スポーツ大会」で、リオデジャネイロ・パラリンピックのトライアスロン競技で6位入賞された秦由加子さんに小出市長から市民栄誉賞が贈られました。

13歳で右足を切断してから、中・高校生の頃は体育の時間は保健室にこもっていたと、辛い過去を話された秦さん。

思春期で障がいをもつことになれば辛かったのは秦さん本人だけでなく、娘さんを支えるご両親も辛い思いをされてきたのでしょう。

「パラリンピックでは、各国の旗を持っている人が日本人の私に旗を振りながら応援してくれて、レースの間中ずっと幸せでした。」と、チャーミングな笑顔で語ってくれました。

次の目標は東京オリンピック。皆で応援したいですよね。

障がい者スポーツ大会の競技は、パン食い競争に始まり・・・。

着せ替え競技では、次々に運ばれてくるアイテムで、どんな扮装になるのか・・?

おー、ハリーポッター!

同期の渡辺議員は「ちびまる子」になり切って、会場を沸かせてくれました。

施設や団体からの参加者でにぎわい、見ていて思わず笑顔になるスポーツ大会でした。

 

 


息子、何を思う

2016年10月04日 | 障がい

今朝は6時すぎから姉崎駅で市民ネットワーク千葉県の情報紙を配布。

息子を一人にはできないので、夫の出勤じかんには帰宅しなけばならず、1時間足らずしか活動できないのが残念

だって、7時から人が多くなってくるんですもの。

息子の通所施設の利用時間に合わせて仕事をするため、なかなか思うように動けないことも多々ありますが、元気でいてくれているのが嬉しいです。

「オカン、忙しそうやなー」と、感じているんでしょう。

議会の度に、体調を崩さないか、ハラハラドキドキ。

特に湿度の高い日は、体温がこもって37度以上になることもあります。

施設の職員さんもよくわかって下さって、笑顔や食欲などで体調を判断してくれています。

これはお迎えの車を待っている時に撮った写真。「なんでカメラ構えてるん?」と、思っている様子。

言葉は話せませんが、その分ストレートに反応が返ってきます。

大好きなアニメ「かいけつゾロリ」を見て大笑いする息子。それは10年以上前と変わらず。

テレビで若い女性アナウンサーを見てウフッと笑う息子。これは進歩。

一つひとつの表情には意味があり、探る楽しさは今も変わらず。

息子、何を思う?

「オカン、進歩ないなー」って思っているのかもしれませんね。