薫のよもやま話

森山かおる
市原市議会議員
重度障がいの息子を育てながら、日々感じる事を想いのままに

保育現場の悩み

2023年03月30日 | 日記

女性議員6名で結成している「こすもす倶楽部」で、保育関係者との意見交換会を持ちました。
参加して下さった14名の方から様々な課題をお聞きして、ノート4ページにびっしり書き込みながら本当に考えさせられました。

市の保育士の配置基準は国が定めている最低基準であり、他自治体のような加算がないこと。
障がい児やグレーゾーンなど支援が必要な子どもには手厚い支援が必要ですが、そのような子どもが何人いても一律に38,000円。これでは保育士を増やすことは出来ません。
ある保育所では子どもの1割が療育手帳を取得しているそうですが、これを38,000円じゃ保育の質は保てませんよね。
その上、市の発達支援センターの機能強化の一つとして、保育所等に出向き支援が必要な子どもへの助言を行う保育所等訪問支援事業がありますが、回数が少なく、そもそもこの事業を保育所に周知してないことも問題です。

この他にも、外国人など日本語が十分話せない子どもや保護者の対応や、待機児童ピークアウト後の保育ニーズに見合った市全体の保育プランなど、検討しなければならない課題は満載です。
待機児童ゼロをクリアした先の事もちゃんと考えてほしいんですが、それを考える時間もないほど担当職員は日々のルーティンをこなす事で精一杯なのではと、心配する声も多かったです。

子育て世代を徹底的に応援すると明言している市原市が、子育て世代を支援している保育所等をどう支えるか。
こすもす倶楽部で引き続き取組んでいきます。


し尿や下水処理の新たな施設

2023年03月28日 | 日記

市原市下水処理センターにできた、下水汚泥を固形燃料化する施設と、し尿(くみ取り)や浄化槽の汚泥を処理する施設を見学してきました。
始めに、下水汚泥を固形燃料化する施設から。


今までは下水処理で最終的に残った汚泥を焼却して灰にし、お金を払って引き取ってもらってたのですが、この施設が出来たことで汚泥の水分を飛ばして石炭の代わりになる固形燃料にしてセメント工場などに売ることが出来るのです。

こちらが固形燃料。匂いも殆どありません。


このような施設は県内で初めてのことだそうで、設計建築に26億6千円、20年間の維持管理は79億円かかるのですが、トータルで10億円のプラスになるそうです。
これは市のお財布事情だけでなく、焼却せず有効利用することでカーボンニュートラルにも寄与できます。

こんなプラント見学はワクワクするのですが、各階の足元はグレーチングで下が透けて見えるので、高所恐怖症の私は最上階まで上がれませんでした(涙~)

次に、し尿(くみ取り)や浄化槽の汚泥を処理する施設。
こちらは汲み取り式のトイレや家庭の浄化槽の汚泥をバキュームカーで吸い取ったものを脱水して助燃剤にすることで、福増にあるゴミ処理施設で有効活用される事になります。


見学時にちょうどバキュームカーが入ってきてし尿を施設に入れている所に遭遇しましたが、匂いは殆ど気になりません。

施設内外の状況は中央監視室で常時チェック。
このモニターは市役所の環境部にも設置されています。

こちらは水質分析室

この施設が出来たことで職員の人件費も少なくなり、こちらも市のお財布とカーボンニュートラルに寄与できるものです。

常々思うのですが、し尿や下水の処理って私たちの生活に欠かせないものなのに、上水道に比べて注目されないのがすごく残念なのです。
特に災害時には上水道に代わるものとしてミネラルウォーターや給水車があるけど、下水処理は代替えが利きません。
それだけに下水処理にもっと注目してほしいと思っています!


子どもの主体性を育む「川崎市子ども夢パーク 」

2023年03月26日 | 日記

川崎市にある子どもたちの居場所「川崎市子ども夢パーク(通称ゆめパ)」のドキュメンタリー映画「ゆめパのじかん」の上映会に参加させていただきました。

1万㎡の広い土地で伸び伸びと遊び学ぶ子どもたちの姿や、見守るボランティアさんとスタッフの姿が描かれていました。
ここには「危ないからだめ」といった禁止事項はなく、子どもが思うままに遊びに熱中するのでケガはつきものです。でもそれが子どもにとって学びになるので、よっぽどの事がない限り大人は介入せず子どもの判断に任せています。
ケガを案じるあまり大人はついつい「危ない」と言いがちですが、自分で考えて行動するから自己責任も伴うという学びに繋がるんですよね。

夢パークには、不登校であったり学校の授業を終えてから来る子どもなど様々です。
年に1度のお祭りでは自分たちが作った作品や調理した食べ物の販売をします。
その販売価格を事前に話し合い上限価格を決めたり、最後には売り上げから係った費用を差し引いていくら収益があったのかを報告し、その使い道をみんなで考えるのです。
ここまで子どもが主体的に関わるなんて驚きでした。
小学低学年~中高生の子どもが意見を出し合うのですが、幼くても自分の考えをしっかり持っていて、発する言葉にハッとさせられることもありました。

外遊び、木材を使った工作、昆虫を調べるといった自由な遊びや興味ある分野に取組む子どもたちの姿は生き生きとしていました。
「学校の勉強は嫌い。どうして1年間でかけ算と割り算を勉強しなきゃいけないの?押しつけられたって面白くない」
「学校はしんどいけど、ここに来るのは楽しい。やりたい事ができるから」
これが正直な子どもの気持ちですよね。

ボランティアの方は「ここに来る子どもは感性が強い。だから学校には合わないんだよね。でもここで自由な遊びや学びを経験して、急に学校に行き始める子もいるんだよ」と話されていて、ふと息子が幼少期にお世話になったセラピストの言葉を思い出しました。
「徹底的に遊び(学び)尽くすことで次のステップに上がれる」と。

今、市原市では子どもと親を徹底応援するために、勤労会館を子ども未来館にリニューアル中ですが、川崎市の子ども夢パークのように、生きづらさを抱えていたり不登校など様々な状況の子どもたちにとって居場所が必要だと心底思いました。

映画の最後の方で、子どもがマッチを擦って火をおこすシーンがあったのですが、中々つきません。そこに現れた別の子どもが「火が生れた?」と聞いてくる。
子どもの豊かな発想からくる言葉にドキッ!!!
老化した脳に一撃を食らいました(笑)。

企画して下さった主催者「もぐらの冒険」の皆さん、有り難うございました!

上映前の主催者あいさつのシーン


今期最後の議会定例会を終えて

2023年03月23日 | 日記

今日で今期最後の議会が終わりました。
予算審査もあって1ヶ月半の長丁場でしたが、終わってみればあっという間ですね。

R5年度の予算審査では、賛否を表明する意見陳述で厳しいことも言いましたが、これまで私たちが要望してきた事があちこちに反映されていました。
例を挙げると、
人工呼吸器が必要な方の非常用電源(蓄電池)の購入補助金
避難行動要支援者の個別避難計画の作成に福祉関係者が関わる仕組みの構築
妊産婦への支援メニューの見直し
家庭児童相談員の増員
外国にルーツをもつ児童生徒の日本語学習支援の拡充
生活困窮者の学習支援のバージョンアップ

分厚い予算書に目を通した時に「あー!予算ついたー!」と小躍りしてしまいました。

今日は本会議場で予算案に賛成し、今議会は終了しました。
会派室で小沢さんとお疲れ様の乾杯(お茶ですけど・・・)

でも、ホントは疲れて、こんな感じですよ

職員の皆さまもお疲れ様でした!

 


予算審査始まりました

2023年03月08日 | 日記

今日からR5年度の予算審査の質疑が始まり、教育民生に関する分野の質疑を行いました。
あれもこれも聞きたいことが一杯あったのですが、序盤の保健福祉部への質疑で予想外に時間がかかってしまったので、持ち時間30分以内に収められるように優先順位を決めて幾つかの質疑は端折ることに・・・。

今期最後と言うこともあって、特に発達支援センターの質疑では厳しいことも言いましたが、30年程前に大阪に住んでいた時に受けた療育と大きな差があったからです。
少し前に障がい児を育てているママと話す機会があったのですが、「療育園は楽しかった」という私の言葉に驚いておられて、やっぱり保護者は満足できていなかったんだと感じ、もっと魅力のある療育を提供してほしい!そんな思いをぶつけました。

それとスクールソーシャルワーカーのこと。
県から2名配置されていますが、市は県の事業だから相談内容は把握してないと。
えーっ!市原市の子どもの事なのに把握しようとしてないなんて!と悶々としていたら、教育長から「積極的に県と連携し、しっかり把握していきます」という言葉をいただきホッとしました。

今日でひと山越えましたが、15日の意見陳述に向けて明日からは予算審査を傍聴します。
今夜は一息ついて、ウィスキーをロックで!