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一日も早い回復をお祈りいたします

青い鳥

2008-12-26 15:15:52 | 映画・DVD
これも 書いたつもりで忘れてました。

「青い鳥」。阿部寛さん主演。

いじめにあい自殺未遂して転校していった
中学生の男子の 元のクラスが舞台。
そこに 吃音の先生(阿部寛)が
休んだ先生の代わりに赴任してくる。

その転校していった生徒の机を 村内という先生は
教室に戻させて 毎日
「野口くん おはよう」と声をかける。
いじめの加害者でもあるクラスメートは
しだいに苛立つようになる。
少し風変わりで優しいが信念を曲げない様子の
吃音の先生に 戸惑う生徒たち。

事件として実際に いじめの生徒の名前は出ていないが
身に覚えのある園部(本郷奏多)は、
一番のいじめっこの井上(太賀)と同様に
遺書(命は取りとめたが残されていたもの)に
3人名前が出ていたのを自分のことだと思い
怖くてしかたがない。

早く事件のことを忘れて勉強に集中しなさい
という学校側と
その子のことを忘れるのは卑怯だ
という村内先生。

青い鳥ボックスという匿名で何でも言える
巣箱のような箱を置いて
生徒の正直な気持ちを聞く姿勢を見せる
学校の取り込みもあったのだが
生徒は しらけたり、バカにしたりして
あまり効果は見られない。

その中で 園部は
「誰かを嫌うのもいじめですか」
という疑問を投げかける。
その後 村内先生に本音でぶつかる園部に

「一生忘れることが出来ない傷を野口くんは受けたのだから。」
「いじめた方も 一生覚えていないといけない。」
「それが 償いなんだ。」
と言う 自らも過去に傷を抱えている村内先生。

どもりの為 話すのに時間がかかり 笑われることも
多い先生なのだけど 決して声を荒げることなく
「本気でしゃべった時は 本気で聞かないといけない。」
と 直球で正しいことを言う。

辛い事件のことから目をそらしていた
園部、井上だったが 先生の関わりの中で
もう1回考えるようになり
心の痛みを抱え続けること、
「自分に課した罰」を持ち続けることが
野口くんに対する謝罪の気持ちだと 気づく。

・・と言うように「いじめ」問題がテーマのお話です。
阿部さんが 染みますね。
今までの若干 押し付けがましい?感じじゃなく
素朴で朴訥な教師役。
すごく あってました。

生徒役には スタダから
本郷くんと太賀くん。
本郷くんはきゃしゃで ナイーブな雰囲気なので
まさに はまり役でした。
(K-20での少年役より こっちがあってます)
太賀くんは よく見たらいろいろ出てるんですね。
喧嘩っぱやくて 番長系ですが
学生役 いい感じでした。

あんまり暴力シーンもないのも良かった。
地味な印象でしたが いい映画だと思います。




玉虫厨子

2008-12-26 14:04:45 | 映画・DVD
最近観た映画 書いてませんでした。
観たことを 忘れてました。
書かないと 忘れるんですね。

「蘇る玉虫厨子」時空を越えた技の継承

ドキュメンタリー映画で 法隆寺に納められてる
国宝・玉虫厨子の修復プロジェクトの様子を
カメラにおさめたもの。

素晴らしかったです。
2回観に行きました。
語りは 三国連太郎さんでしたが
あと出演される方は 実際の職人さんだけ。
なのに 映像だけで 淡々とした説明だけなのに
途中で感動して 涙ぐんでしまったところもありました。

事業家の中田金太という方が 
傷んで元の様子が分からなくなってる
法隆寺の 玉虫厨子を
なんとか復元出来ないものかと
いろんな優れた職人さんたちに 声をかけて
修復プロジェクトが 始まります。
(途中 中田さんは 志半ばで亡くなってしまいますが)

修復といっても 一から作り上げるため
実際に法隆寺にある玉虫厨子を 目で見て
(触っては いけないから)
細部を解読し、飛鳥時代につくられたものと
全く同じ姿を 現代の技術と熱意で
この平成の時代に 蘇らせる試み。

平成の玉虫厨子は ひとつを法隆寺に
もうひとつを 中田さんご自身が所有されている
美術館に 納めるということが
映画の途中で あきらかになります。

その「(中田さんの)平成の玉虫厨子」は
塗りの代わりに 玉虫の羽を使うという
新しいアイディアを取り入れたため
鈍く輝いて 自然界の光の色が出ています。
艶やかで美しいです。

平成に作られた2つの玉虫厨子。
並んだ姿の美しいこと。

その場面で 三国さんの
「これを中田金太に見せたかった。」
と 声が入ります。
(画面見ながら 泣きそうになりました。)

あと 殺生を嫌う仏事に 
なぜ生き物である玉虫を使ったか というと

枯葉や地面に近い場所の枝葉という
言わば「ごみ」を食べて命を繋げてる美しい玉虫が
仏のありかたに近いので 縁起がいいと
思われていたから だそう。
それと 古来より「恋がかなう」「着物が増える」
(蓄財)という言い伝えも あるそうです。
綺麗な言い伝えですね。

堅い内容の映画、NHKっぽいな~と思ったら
製作協力 法隆寺、NHK、玉虫研究所、
     飛騨高山茶の湯の森美術館
と出てました。

気軽に見ると言うよりは、NHKの特番みたいで
堅い内容でしたけど 観て良かったと思います。
実際 修復に相当お金もかかったのかも
と思うと(テレビで無料で観るよりも)
映画館で お金を払って見るのが正しい
という気がしました。