中公文庫 少将滋幹の母 谷崎潤一郎
言わずと知れた「母恋ひの記」の原作です。
これは もう何度も読みました。
読んだあとに 何度も読み返したので
いくつかのページ 読み癖がついていて
自然に開くくらいです。
敦忠さまの和歌のあたりとか。
もとは 毎日新聞の新聞連載小説として
書かれたものらしく 全部出来上がってから
新聞には 載せられたそうで
谷崎潤一郎自身 出来栄えには 相当自信があったのだそう。
一種の王朝絵巻として見せたかったそうで
挿絵にもこだわり 小倉遊亀(ゆき)氏に依頼したそうです。
(中公文庫のこの少将滋幹~も 小倉遊亀の挿絵になってます)
そして 平安の多くの古典を種本にしていて
その一からその七までが 前半で
今昔物語、平中物語、源氏物語、大和物語、
十訓抄、大鏡、古今集、後撰集
などの種本をもとに 書かれていて
その八からその十一までの後半を
作者の架空の種本をもとに 不浄観や
滋幹の母恋いの心情を描きだしている。
と書かれています。
私は 谷崎潤一郎作品ビギナーでしたから
(色んなことに慣れていなくて)
この少将滋幹の母を読んだとき
はじめから いきなり出てくる平中の暴走に まず驚き、
女性に見境無いだけでなく 気持ちが届かないのを悔しがり
オマルまで盗む○態ぶり・・に どんよりして。
途中 美しい平安和歌にうっとりしたかと思えば
今度は おどろおどろしい不浄観に
「これは いったい何なの??」
って ドン引きしたりして。
「わー、この本 薄いのに盛りだくさんなのねー。」
と思ったのが 最初の感想。
でも 母恋ひの記の情報が 少しずつ入ってくるようになると
川久保くんの役は なんとなく藤原敦忠かな?
とか 思うようになり
そうすると 眉目秀麗、管弦の道にも秀でていて・・
なんて書かれているので 嬉しくなって
本に載ってる和歌にも 興味が わいてきました。
ちゃんと「今昔物語にも書かれているように・・」
と 本の名を出されて書いてあるので
じゃあ そっちも読んでみようかな~
って気持ちにも なりました。
和歌も もちろん正確に 訳まで載せてるものもあるから
そういう面でも 面白かったし勉強に なりました。
なので 私にとっては 平安文学入門書みたいな感じです。
ドラマでは 原作と違う場面も多いのですが
違うなーと思って 読み直すと
意外と同じだったり。
敦忠の右近に対する態度が ドラマで酷いでしょう。
「人柄穏やかにして」の敦忠が ドラマでは悪役のように
策士になってる、どうして? と思ったのだけど、
原作の方でも 右近に対しては(他の女性には優しいのに)
結構キツイんですよねー、敦忠。
手紙を催促されて(手紙は「来ず」の意味で)キジ送ったり。
失礼でしょう(笑)、敦忠。
女性を あんまり怒らせたらいけないです(笑)。
それで ブチキレた右近が 送ったお返事の和歌が
やたら素晴らしく(悔しかったから 頑張った?)
百人一首でも 最初の方に載せられているんですよね。
藤原定家も「うーん これは いい。」
って思ったんでしょう。
百人秀歌では 右近と敦忠が並んで載ってるので
2人のやりとりの歌 として知られていて
恋人で有名なのかと 思えば
実は それぞれ 別にもいたそうなんだけど。
そういう 少し行き違いのある関係性が
ドラマでも よく出てましたよね。
滋幹は 右近と結婚はしてないですけどね、本当は。
言わずと知れた「母恋ひの記」の原作です。
これは もう何度も読みました。
読んだあとに 何度も読み返したので
いくつかのページ 読み癖がついていて
自然に開くくらいです。
敦忠さまの和歌のあたりとか。
もとは 毎日新聞の新聞連載小説として
書かれたものらしく 全部出来上がってから
新聞には 載せられたそうで
谷崎潤一郎自身 出来栄えには 相当自信があったのだそう。
一種の王朝絵巻として見せたかったそうで
挿絵にもこだわり 小倉遊亀(ゆき)氏に依頼したそうです。
(中公文庫のこの少将滋幹~も 小倉遊亀の挿絵になってます)
そして 平安の多くの古典を種本にしていて
その一からその七までが 前半で
今昔物語、平中物語、源氏物語、大和物語、
十訓抄、大鏡、古今集、後撰集
などの種本をもとに 書かれていて
その八からその十一までの後半を
作者の架空の種本をもとに 不浄観や
滋幹の母恋いの心情を描きだしている。
と書かれています。
私は 谷崎潤一郎作品ビギナーでしたから
(色んなことに慣れていなくて)
この少将滋幹の母を読んだとき
はじめから いきなり出てくる平中の暴走に まず驚き、
女性に見境無いだけでなく 気持ちが届かないのを悔しがり
オマルまで盗む○態ぶり・・に どんよりして。
途中 美しい平安和歌にうっとりしたかと思えば
今度は おどろおどろしい不浄観に
「これは いったい何なの??」
って ドン引きしたりして。
「わー、この本 薄いのに盛りだくさんなのねー。」
と思ったのが 最初の感想。
でも 母恋ひの記の情報が 少しずつ入ってくるようになると
川久保くんの役は なんとなく藤原敦忠かな?
とか 思うようになり
そうすると 眉目秀麗、管弦の道にも秀でていて・・
なんて書かれているので 嬉しくなって
本に載ってる和歌にも 興味が わいてきました。
ちゃんと「今昔物語にも書かれているように・・」
と 本の名を出されて書いてあるので
じゃあ そっちも読んでみようかな~
って気持ちにも なりました。
和歌も もちろん正確に 訳まで載せてるものもあるから
そういう面でも 面白かったし勉強に なりました。
なので 私にとっては 平安文学入門書みたいな感じです。
ドラマでは 原作と違う場面も多いのですが
違うなーと思って 読み直すと
意外と同じだったり。
敦忠の右近に対する態度が ドラマで酷いでしょう。
「人柄穏やかにして」の敦忠が ドラマでは悪役のように
策士になってる、どうして? と思ったのだけど、
原作の方でも 右近に対しては(他の女性には優しいのに)
結構キツイんですよねー、敦忠。
手紙を催促されて(手紙は「来ず」の意味で)キジ送ったり。
失礼でしょう(笑)、敦忠。
女性を あんまり怒らせたらいけないです(笑)。
それで ブチキレた右近が 送ったお返事の和歌が
やたら素晴らしく(悔しかったから 頑張った?)
百人一首でも 最初の方に載せられているんですよね。
藤原定家も「うーん これは いい。」
って思ったんでしょう。
百人秀歌では 右近と敦忠が並んで載ってるので
2人のやりとりの歌 として知られていて
恋人で有名なのかと 思えば
実は それぞれ 別にもいたそうなんだけど。
そういう 少し行き違いのある関係性が
ドラマでも よく出てましたよね。
滋幹は 右近と結婚はしてないですけどね、本当は。