浅田次郎さんの「姫椿（ひめつばき）」という短編集を読みました。
浅田次郎さんの本は 映画やドラマの原作でしか知らなくて
本を買って読んだこと ありませんでした。
表紙のタイトル「姫椿」に惹かれて 買ってみたんです。
なんか 「姫椿・・？逆じゃないの？」って思ったから。
オペラで 椿姫ってあるでしょう。
それに まだまだ風魔を引きずっている身としては
「姫（子）」という字に 敏感なのかも。
「椿（くん）」という文字にも 親しみが。
（椿くん お元気ですか？）
この短編集。８作品あるのですが、結論から言うと
いくつかの作品 もう 正月早々 号泣。
こんな「泣く」作品だとは 思ってませんでした。
映画は 「鉄道員（ぽっぽや）」と「憑神」を見てました。
でも 題名を知ってて 見たいけど 時間が無かったから まだ見てない
（そのうちDVDで・・） と思ってる作品も まだ沢山あります。
この短編集 タイプの違う作品が いくつかあるのですが
「これ お正月に（年のはじめに）読んで良かったなー」
（・・と 自分が思ったのが）
「シエ（xie）」←漢字でも書いてあるのですが 難しい字なので 出ません★
「姫椿」
「マダムの喉仏」
なんだか 自分のやり方（生き方）まで 諭されたような気さえします。
言葉にすると おおげさ なのですが。
年があけても なんだかスッキリしない・・
自分が何をしたら いいのか分からない・・
何だか上手くいかないな・・
と思っていた（イジイジしていた）時期だから 余計に
ガツンと きたのかもしれません。
なんか 自分の一番弱いところ 突いてくる・・と言いますか。
なんだか 「悩む」こと 「悩める」こと自体が
もうすでに 贅沢(過ぎ)なことで
悩んで 考えていいんだけど、ホントは自分でも分かってる筈の
「正しいこと」「そして それを続けていくこと」を
ぐずぐず考えないで、人に愚痴ったり 言い訳したり しないで
「黙って 正しいことをしろ」
「信じて 続けていけ」
と 言ってるんですよー、本が。
これは 忙しい時とか、自分が絶好調？の時とか には
あんまり響いてこないかも しれない部類かもしれません。
今 自分が 悩んでいるから ぐじぐじしてるから
「涙腺にきた」のかも・・とも 思います（涙）。
すごく難しい文章でも 高尚な言葉ばかりでもなくて
話し言葉も 多くて 読みやすく
引き込まれて どんどん読めてしまう感じの文章ですが
すごい哲学あるし、世の中の裏も表も・・
って思わせる 幅の広さを感じました。
「なんだ これー、すごいな。」と 思って、
本にかけられたカバー（本屋さんで かけてもらった）を
外して 中をみたら 帯に
「不幸のぶんだけ、ちゃんと 幸せになれるよ。ほんとだよ。」
「凍てつく心を温める短編集」
・・って書いてありました。
あー、納得（涙）。
正直 小説って 後をひいてしまうから
今まで避けてきたようなところも あったのですが
これから もうちょっと読んでみようかな・・
と 思いました。
浅田さんの本は 短編も 力強いですね。
でも タイトルに惹かれるので（短編じゃないけど）次は「壬生義士伝」を読もうかな
と 思ってます。
