とあるイタリアンシェフの脳みそ

ECHI&DOLCEポンテベッキオ シェフ浅井のブログ。日頃考えていること、感じていることなんかを時々綴っていきます

ただいまです。

2010年07月27日 | 日記
戻ってきました。
帰りの飛行機に乗るまでは、もっと居続けたい気持ちと、早く現実に戻ってがんばらねば という両方の気持ちだったけど
戻ってしまったら仕方ない、やるっきゃないっしょ
いろんなところで、いろんな人に会い、いろいろ見せてもらってきました。
故郷を愛し、自分の産まれ育った土地の良さを、訪れた人達に、これでもかって解ってもらおうといっぱい話しをする。
郷土料理、地元のワイン、たくさん振舞っていただいて、毎日腹が破れそうになるまでいただいてきましたよ。
これぞカンパリニズモ(地元根性、お国自慢、素敵にいうと郷土愛)なんでしょうね。
同じカンパニーレ(教会の鐘撞き塔)の音を聞いて育つことが語源だそうです。
普段は家と店との往復のみ。
いかにしてモチベーションを持続させるか
いかにしてクリエイティビティ、ホスピタリティを出し続けられるか
がテーマだったけど
あらためて好きになれましたよ
イタリア
濃い濃い内容は追々更新しますね。
GRAZIE!

あらためて好きになりたい。

2010年07月16日 | 日記
実は、
この週末18日より、約一週間
イタリア・ナポリ&カラブリアへ行って参ります。
スッドオープン前にナポリへナポリピッツァ研修に行かせてもらって以来、
7年ぶりのイタリアです。
この視察旅行をセッティングしていただいた
佐勇(サユー)佐藤社長、ありがとうございます。
この機会を承諾くださった山根シェフ、ありがとうございました。
プラン的には
日頃、愛用させていただいている、
CASEIFICCIO PONTICORVO社のモッツァレラ工場の視察
ホールトマト工場、畑の視察
オリーブオイル工場、パスタメーカーの視察など
カンパーニャ、ナポリ・カセルタ・ソレント・サレルノで4日間
さらに南下しカラブリアで2日間
ローマで1日の予定です。
進めるべき仕事は持っていきますが(てんこ盛り)
久しぶりのイタリア
自分がなぜイタリアに関わる仕事、イタリアの料理に毎日のように長い時間、足腰ガクガクになるまで追われ続け、脳が締め付けられるように痛み、思うようにいかないことで壁に穴をあけるほど苛立ったり、くやしくて泣きたくなったりしているんだろう。
趣味じゃなくビジネス、仕事やから当たり前なんだけどね。
自分に迷いはないけど、
でもなんでイタリアなんだろうって
だから今回は、
あらためてイタリア大好きになりたい。
やっぱイタリア最高って思える旅行になればいいなと思っています。
ブログネタも満載で帰ってきます。
ご期待くださいね。
スッドのみんな、しばらく店、空けます。
意地でもクオリティー落とすな。頼むで!

イベント前夜

2010年07月14日 | 日記

長らく更新できずでした。

明日は第47回、山根大助デモンストレーション付き昼食会なのです。

大きなプレッシャーのかかるイベントのひとつです。

80名様のご予約をいただいています。

徳島のアマダイ 20匹

フランス、ヴァンデのうずら 100羽

その他もろもろ、仕込みもりだくさんっす。

メニューつくり、リストつくり、デモの段取り

この日の為の新メニューもあって

いかにして80名×5皿をベストで提供できるか

 

じっくりミーティングしました。

料理も繰り返しテストをしました。

あとはお客様、山根シェフに対して、結果を出すだけです。


7月のランチメニュー紹介 メインディッシュ編

2010年07月06日 | グルメ

本日はメインディッシュ編です。

『鮎とういきょう、モッツァレラチーズのパートフィロ包み焼き ズッキーニのソテーとタデの葉のソース』

今の時期、魚と言えば鮎と鱧でしょ

まさに旬の鮎を今月おすすめします。

鮎の身は3枚におろし(大変なんです。ダイカツ水産さん、ありがとうございます

その身に軽く燻製をします。

こうすると鮎の繊細な香りが引き立つのよね。

そして細かく刻んだモッツァレラチーズと、柔らかく煮込んでつぶしたういきょう

少し煮込んだトマトジャム。松の実、アンチョビを

この鮎の身で包み込んで、それを小麦粉の薄い生地(パートフィロ)で巻き込み

フライパンで4面カキッと焼くんです。

合わせるソースは

鮎と言えば蓼(タデ)

我が日本の伝統的な食べ方。蓼酢。

「蓼食う虫も好き好き」

辛い蓼を好んで食う虫がいるように、人の好みはさまざまで、一概に言えないっていうたとえ、ですね。 

川で鮎が解禁を迎えるころ、河原では蓼も育っています。

①この蓼(かなり種類があるらしく、強烈な辛さがあるのは柳蓼だけなんですって)を細かく刻み、極少量の水を入れ、ミキサーですりつぶしてギュッーとしぼる。

②残った絞りカスにオリーブオイルを入れて、ゆっくり火にかけて香りを移す。

③鮎のハラワタをじっくり炒めたところにアンチョビを加えた味噌のようなものをつくって

この①、②、③を合わせビネガーで酸味を効かせたのが、このグリーンのソースです。

さらに同じ方向性の香りをもつ、旬のズッキーニのソテーを添えて完成と

今月限定、まさに今が食べ時です。

『但馬味鶏と野菜のロースト バーニャカウダソース リーフサラダ添え』

相方です。中旬変更予定でございます。

素材は但馬味鶏・・・兵庫県但馬のおいしい銘柄鶏です。

じゃがいも、マッシュルーム、タマネギ・・・全部コロンと一口大。

オリーブオイルにニンニクとローズマリーとで一緒にロースト。

ちょっとバターもつかって、じくっと焼き色をつけるように

イタリアンパセリもばちんとかます。

そしてお皿に盛ったら、ところどころバーニャカウダを散らす。

刻んだサラミも散らして完成。

バーニャカウダとは・・・

イタリア北部ピエモンテの地方料理。

バーニャは「お風呂」、カウダは「温かい」の意味です。

ニンニクを水に少し牛乳をいれたところで3回くらい茹でこぼし、つぶして裏漉すんす。

そうするとゆりねのような、ほっこり甘みのある臭くないニンニクのピューレになります。

そこにアンチョビとオリーブオイルを加えて、クツクツ煮込んだソースです。

野菜につけて食べるのが一般的ですね。

 

こんな感じです。

よかったら来てくださ~い


7月のランチメニュー紹介 ドルチェ編

2010年07月05日 | グルメ

続いてドルチェ編、いきますね

まずは

『米粉と玄米白タマゴの真っ白いロールケーキ ブルーベリーソース』

材料はお米の粉

卵黄も真っ白いタマゴhttp://blog.goo.ne.jp/tom-spv/e/73bcd0ad9ece3d2f90afc756c3ec9be5最近よくリンクさせてる

 

お菓子やパンにつかってる小麦

日本は90パーセント以上を輸入に頼っているのが現状

食料問題とかを考えこんでいくと途方もないことになってしまうので

http://www.foodpanic.com/index2.html

http://www.jnit.co.jp/mame/mame/mame2.htmlよければこちらを 

なんせ自給率の高いお米をもっと食べようという動きが活発で

お菓子、パンの業界も取り入れていろいろやってます。

僕らもあまり使ったことがなかったから挑戦してみたくて

すこし前に出会った白いタマゴと合わせて真っ白いロールケーキに仕立てました。

ふわっと柔らかくしっとりしてて、上品で繊細(良く言うと)な生地です。

少し変化をつけるためにブルーベリーのソースを添えてます。

トリュフの良し悪し、フォアグラの良し悪しを解るお客さんは、ほんと極一部の食べ慣れた方でしょう。

でもロールケーキのようなものは、簡単に評価されるし比較される。

だから難しいのです。

クオリティーキープが至上命題です。

なかなか美味しいですよ

『ミルクアイスクリームにグレープフルーツのマリネと生姜のカンディータを添えて』

さて、その相方

ときどき登場するパターンではありますが、さっぱり系でございます。

グレープフルーツは房取りをして、残った房はぎゅっと絞ってジュースをとる。

そのジュースは適度に煮詰めて、ゼラチンと合わせてジュレに。

別のグレープフルーツをつかって、皮も中の繊維も全部を煮込んでジャム状に。

フレッシュの果肉にジャムをからめて、ジュレ寄せのような感じで

そこにカンパリ(オレンジベースのほろ苦いイタリアのリキュール)を煮詰めたソース

さらに生クリーム+牛乳+脱脂濃縮乳(ミルクのおいしいところを集めたもの)を甘さなどを調節したミルクアイスクリームをのせて

柔らかく煮込み、砂糖を糖化させた生姜をアクセントに散らしてます。

暑い夏、グレープフルーツ、いいっすよ