日本もやってほしいな 出生率、欧州トップの秘密 フランス2.00「人口は国力」

2010-12-15 10:32:59 | 経済
 ■手厚い少子化施策、祝い金や手当、公共料金に「多人数家族パス」
 【パリ=山口昌子】先進国の多くが少子高齢化問題に直面している中、フランスでは1人の女性が一生の間に産む子供の数である合計特殊出生率が国連などの調査で2.00(2008年。仏国立統計経済研究所によると、09年は1.99)と、日本(08年は1.37)などをはるかに上回っている。欧州一を誇る出生率を支えるのは「人口は国力」との考えに基づいたさまざまな施策だ。
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 「ローランス・フェラリが本日、無事出産しました!」。仏民放テレビ、TF1は先ごろ、午後8時のニュースの冒頭で臨月まで番組を担当していた人気キャスターの出産を報じた。フェラリさん(44)は最初の結婚で2児をもうけているので、これで3児の母になった。
 フランスでは出産した女性には収入とは無関係に889・72ユーロ(約10万円)の祝い金と、子供が3歳になるまで毎月177・95ユーロ(約2万円)が支給される。また、20歳以下の子供が3人以上いる家庭には育児手当が支給される。このほか、母親もしくは父親のみで子育てをしている家庭や身体障害児のいる家庭にも特別手当が支給される。
 こうした「家族手当」を紹介する政府の小冊子は約30ページもあり、さまざまな手当や条件が詳細に記されている。各市町村の役所には「家族手当局」が設置され、専門員が複雑な計算なども行ってくれる。
 また、子供が3人以上の場合は「多人数家族パス」が支給され、国鉄は子供の人数によって割引率が高くなる。地下鉄やバス、公立の美術館は約半額になるので、外出時の負担が軽くなる。(出生率、欧州トップの秘密 フランス2.00「人口は国力」 (1/3ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ))