朱鷺色の天使

ソロモンオウムをはじめ沢山の鳥さんとの日々、を綴ります。また、元エホバの証人の2世です。そのネタ投下もします。

命の薄さ

2013-04-08 19:16:01 | 闘病
シェーングレンとリンパ腫。あの知識はずいぶん前からありました。しかし、やはりかかりつけの先生からきちんと言われると・・・重みが違いますね。ああ、現実なんだな、そう思いました。知識を持っていることと、ドクターからはっきり言われる事は、全く違うものですね。W先生が慎重に見極めていたのはとても大事なポイントです。気持ちがごちゃついているときには受け止められるはずはないですし、かといってずっと黙っているわけにもいきません。いつかは言わねばなりませんし、それが遅すぎたら命にかかわります。

タイミングは実に絶妙でした。それにこちらが知識を持っている事をきちんと見越してのことです。
・・・リンパ腫は、はっきり言ってたちがわるいです。勝率は低いです。一回戦は、勝てるかもしれません。しかし第二戦は負けるでしょうね。完治しない病気でもあります。

まあ、それももちろん知っていました。しかしやはり注意だといわれると・・・そうですね、あきらめの境地です。だってどうあがいても仕方がないですからね。

だったらまあ、今です、今が大事です。今の積み重ねでしょう。ふと目に入る小さな花や、小鳥のさえずり、そういう一瞬を逃さない事です。

こういう心境になれるのも、やはり今の仕事のおかげです。どんなに健康な人でも、死は突然訪れます。しかもなんの前置きもなくです。

・・・命はすごく薄いものです。透けて向こうが見えるくらいです。毎日毎日死と向き合っていると、どんなに薄いか分かります。私よりずっと健康な人が、あっけなく亡くなっていきます。病気でなくても、交通事故に遭えばあっさり死んでしまいます。もちろん、スタッフ全力で救命にあたります、でもそれでも命が失われる。

はじめはその残酷さに、驚きもしましたし、悲しみもしました。でも、毎日です。正直に言います。慣れてしまいます。いけないことだと思います。でも、実は心のどこかで慣れきってはいないようです。どこかにやはり、痛みを感じるんです。これは大事な感覚だと思います。なのでこれだけは大事にしていきます。

よくよくドクターを見ていると、気持ちの切り替えはきちんとできていますし、もちろん慣れてもいます。しかし救命には全力です。これは本当です。でも、人としてドクターを眺めると・・・割り切っていないみたいだぞ、と感じる事があります。あくまで私の感覚ですよ。やっぱり人間なんだと実感します。その人間らしさをもったドクターは、心の痛みも分かる人です。そういう先生に、診て欲しいと私は思います。

W先生、そうです、多分私が感じるに、全力を尽くすことは確実ですし、割り切ってはいないようです。私はお任せしてどういう結果になろうとも納得できると思います。もしかしたら、違う医師にかかるとまた違う結果が出るかもしれません。でも、今の生活のクオリティを保ちながらここまで来ているのです。これは力量があると思います。しかもこころも思いやることができています。

健康です!そういう方は、幸せですよ。ですが、命は思っているより丈夫ではないものです。どうか、一瞬を今を大事に生きてくださいね。