最後はただただ感動 ＮＯＤＡ ＭＡＰ「逆鱗」

素晴らしい舞台でした。最後は、ただただ感動しました。さすが野田秀樹としかいいようがありません。冒頭 舞台は水族館。そこに「人魚学」を研究している柿本魚麻呂（野田秀樹）が登場する。そして、人魚の松たか子も。いつもの野田戯曲らしい言葉遊びが続き、阿部サダヲ　瑛太　井上真央　池田成志らの「ＮＯＤＡＭＡＰ」お馴染みのメンバーが登場。舞台は、はずんでいきます。
「ＮＩＮＧＹＯ　ＥＡＴ　ＡＧＥＫＩＲＩＮＮ」繰り返される、このフレーズ。また、同じく繰り返される「ノッポとチビが・・・・」というフレーズ。この言葉がある仕掛けとわかった、舞台も折り返し点を大分過ぎたころ、状況は一変します。私、舞台観て、久々に戦慄を覚えました。完全に予想を裏切られました。私が、こうした問題に関して無知だということもあると思います。この種の舞台、私、基本的には好きではありません。それは、舞台で観るものではないと思っているからです。が、「逆鱗」は、ありです。野田さんが長崎出身ということも含め、作者の意図が痛切ににじみ出ていました。ラスト　松たか子のしぼりだすようなセリフが、実に切ない。