くせじゅ文庫

久世樹(Que sais-je?)の画文集です。

《Mona Lisa》

2023-02-17 14:11:00 | 作品
絵は、見たまま、視えたまま、本物そっくりにではなく(それは写真に任せて)、古人に倣って、観たい、遊びたい、住みたい風景をこそ描きたいと思います。人物画なら、会いたい人、憧れの人、手の届かない人、つまり高嶺の花こそ、永遠の”Mona Lisa”です。

〈遊びをせんとや生まれけむ
 戯れせんとや生まれけん
 遊ぶ子供の声聞けば
 我が身さへこそゆるがるれ〉【今様】





水彩画擬き

2023-02-11 12:44:00 | 雑記
これが現代アートなのか⁇

 最新のAI(Artificial Intelligence)のお絵描きソフト《DALL•E2(ダリ・ツー)》に、”Mt.Fuji by watercolor.”(富士山を水彩画で)と文字入力したら、ものの1分で4枚の水彩画擬きが画面に現れました。

 物心ついてデパートの包み紙の裏にクレヨンで描き始めて以来70年、我が手でキャンバスや画用紙に筆やパステルで描いてきた「絵」さえも、ついにAIが取って代わる⁉︎

 そういえば、明治維新政府が初めて作った「工部美術学校(今の東京藝大の前身)」は、文部省ではなく工部省所管の工部大学校の附属でした。そもそも有史以来、『芸術(アート)』とは『技術(テクノロジー)』と同義であった⁈

 この10年来手ほどきを受けているプロの洋画家の先生が、つい先日ポツリとつぶやいたひと言、「もう絵描きは要らない時代なのか?」が、妙にリアリティをもって迫ってきて、背筋に寒いものが走りました。










《浅い春》

2023-02-09 22:53:00 | 作品
《きみアーサイぼくキクイモわかい春》

 春まだ浅い今が旬のアーサイ(子持ち高菜)と菊芋が、農協の地元農家野菜のコーナーに並んでいたので、買って帰り、食する前にモデルになってもらいました。描き終えて、アーサイはさっと茹でて酢味噌で、菊芋はスライスして甘酢漬けで、酒の摘みに頂きました。みずみずしかった。