仙台からの帰りの新幹線の車窓から、白石〜福島間の夕暮れ、日本の原風景。
神奈川近代美術館葉山で開催中の『香月泰男(1911-1974)展』を見てきました。
彫刻家の佐藤忠良と並んで、戦争中の抑留生活を描いた《シベリア・シリーズ》が有名ですが、二十代の頃のゴッホやピカソに迫る風景画や肖像画、50歳を過ぎてからの西洋画と東洋画のジャンルを超越した新境地など、画家の半世紀に亘る絵画との真剣勝負が俯瞰できて、圧巻でした。
コロナ下で、ネット予約とマスクが必須で、来場者が数えるばかりだったのは残念でしたが、若いカップルや女性の一人客もチラホラ、世代を超えて愛されている近代画家の一人だと得心しました。
見終えて、庭から一色海岸に降りて、波と戯れる親子連れの歓声を聞きながら、御用邸の森から小磯の鼻に続く岬をスケッチして帰りました。