”玲瓏”管理人のつぶやき

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羽生×二宮出版記念トークライブ (1/2)

2007年12月10日 | 羽生善治
第25回紀伊国屋サザンセミナー 
羽生善治×二宮清純 出版記念トークライブ
『歩を「と金」に変える人材活用術』
2007年12月8日(土)午後7時開演(6時30分開場) 1,000(全席指定・税込)

 今回は茶々丸さん都合つかずで、たいがー1人で行ってきました。ちょっと遅めの申し込みだったので前から7列目でした(調べたところ全21列で400人規模のシアター)。ほど良いポジションでした。入りは7割くらいだったでしょうかね。

 タカシマヤ タイムズスクエアビル内の紀伊国屋書店新宿南店は、調べてみると新宿駅からよりは代々木駅からの方が近い。それで代々木駅到着。午後5時30分。チケット交換は午後6時からなので、それまで紀伊国屋書店内や、タイムズスクエアビルの東急ハンズ、レストランフロアのイルミネーション見て時間つぶす。レストランフロアはあわよくば夕食と思って行ったのですがバカ混みで退散。

 入場してすぐの販売コーナーで今回出版記念となる本を購入した先着100名さまにはトークライブ後壇上で行われるサイン会整理券がもらえるということでサザンシアター会場前、紀伊国屋とタイムズスクエアビルを連結する空中渡り廊下に並ぶ(いや、この本、発売日にすぐ購入してすでに読み終わってるんですがね(^^;)。

 その列に詰パラ担当者のぐーちゃんを発見(詰パラ読んでるし)。しばしお話。ぐーちゃんとはトークライブ⇒サイン会後、代々木で二人で呑み会して帰宅の途につきました。いやあ、将棋の本、詰将棋、マンデーレッスン、ネットのお仲間、プロ野球などさまざまな話題で盛り上がり楽しいひと時でした。

 さてトークライブを振り返りましょう。まず日本経済新聞社文化部 神谷浩司記者が登場。この本ができあがるきっかけ、そしてできあがりこのトークライブ開催に至った経緯を説明。日経の将棋サイトおなじみ将棋王国、そして福岡で今年春行われた囲碁将棋チャンネル「頂点対談3」などで対談を重ねていったお二人、それを結集したのがこの本でした。

 その神谷氏に招かれるように主役のお二人が壇上に登場。二宮さんはグレーのブレザーに茶色のシャツ、羽生さんは濃紺のブレザーに白色のシャツでした。向って左側に二宮さん、右側に羽生さんがソファーに腰掛け、右手にマイクをお互い持ってトークショーの始まり。

 スポーツコメンテータの二宮さんがまず羽生さんの王座戦前人未到の16連覇の凄さから切り出す。「スポーツの日本選手権、ラグビーの神戸製鋼が7連覇、プロ野球の巨人軍が7連覇ですから、これは途轍もない記録です。」スポーツファンとしてはこうやってスポーツの記録と関連づけて話してくれるのは嬉しいですね~。でも、いや、二宮さん、神戸製鋼の7連覇は合ってますけど、巨人軍は9連覇ですから(^^;

 「勝率は7割2分…。相撲の元横綱北の湖が7割5分を超えてるんです。それくらい凄いんですね」と二宮さん。羽生さんは冷静に切り返す。「いや、でも、その勝負の特質にも依存すると思うんです。相撲は力量の差が出やすいけど、野球はいい選手集めてもうまく機能しないといい結果が出ない。横綱は8割、9割の勝率は当たり前だけど、プロ野球は優勝チームでさえも7割行かないことが多いですよね。」試合数が増えれば増えるほどその差が埋まる可能性が出てくる…。なるほど。

 二宮さんは話題を変える。「ボクシングの内藤選手と正月特番の収録で対局されたらしいですがいかがでしたか?」「いや、強かったです。」「それは意外だったんですよね。彼はどちらかというとオーソドックスというよりはトリッキーな動きの選手なんです。」「内藤さんが将棋とボクシングは似ている、とおっしゃってたんですよ。」「そういうように見えないけど試合を組み立てているんですかね?」「将棋と違ってコンマ数秒で判断を迫られている。予期しないときの対処、瞬間的な判断力=勘が優れているのではないでしょうか。」

 「ヤンキースの井川、彼も将棋がうまいんですよね。これも意外でした。阪神の今岡も結構ヤマを張る選手、彼も将棋がうまい。楽天の野村監督や、今年ヤクルトを引退した古田なら、将棋がうまいと言われてもうなづけるんですけどね(笑)。羽生さんから見て強いと思ったスポーツ選手は誰ですか?」「そうですね~、吉田選手は強かったですね、三段はあるんじゃないでしょうか。」「ちなみに内藤選手は何段ですか?」「初段はあると思います。」

 二宮さんは野球のバッテリーが配球していった結果を「配球の連結決算」という言葉で表した。この造語のボキャプラリーも二宮さんの特徴だ。羽生さんがいみじくも先日亡くなられた稲尾さんについて漁師の倅で荒波で下半身を鍛えられたことを語る。自分は故人を偲んで野村監督が語っていた言葉に驚かされた。「ID野球は彼がいたからできたんですよ。ピッチングの組み立てが素晴らしかった。」稲尾投手に思い入れのあるぐーちゃんが”逆算のピッチングなんですよ~”と力説した。今年悲願の日本一になった落合監督も語っている。「投手の心理、そしてピッチング理論を教わった。今でもそれが監督をやる上での自分の財産となっている。」豪放磊落に見えるようで、繊細かつ緻密でないとトップに居続けることはできないのは、どこのプロの世界でも同じなのかもしれない。

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