deep-forest

いつだって感じる
アナタとワタシの距離は
近いようで遠いようで
でもそれが大事で大切な
アナタとワタシの距離

君の額にピストルを突きつけよう9‐2

2010年01月08日 23時46分07秒 | 物語系



話を聞いた後、その女性を置いて俺は彼女のところへ向かった。
雨が降り始めた。

『やっと来たね。』
「病室で耳打ちしてくれたから、すんなりこれるかと思ったんですけどね。とんだ方に邪魔されました。」
『あの人は自分勝手に行動しちゃう人だから。君はイイ人だから、私の言う事を聞いてくれそうね。』
「…んで。…たいんですか。な…、…した…。」
『ん?どうしたの?』
「なんで。死にたいんですか。なんで、二人を殺したんですか。」

『君が今話をしている【私】は、君の知ってる【私】なのかな。』
「…何言ってるんですか。」
『私ね、たまに記憶がトぶの。リュウジ君の時も、タケオ君の時も、気が付いたらもう死んでた。』
「何嘘ついてんだよ!あんたが殺したんじゃないか!」
『だって…、ホントに…。』
彼女は泣き始めた。
「あ~…、訳分かんねー。」
頭の中がグチャグチャになって、どうしたらいいか分からずその場でしゃがみ込んだ。次の瞬間。勢いよく頭上を通り過ぎていく物体が。
「…またっすか。」
後ろを振り向くと男が一人立っている。
「…なんでお前がいるんだよ。…リュウジ。」

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