青い鳥ことり 今日のあしあと

写真で綴る マメルリハの“そら”と 私の日々

小心者だから

2012-12-17 18:13:30 | 社会

母から電話があった。

調子の悪い老猫カコの容態をひとしきり話した後、母がこう切り出した。

「ねえ昨日の結果どう思う?私はこれからの日本が心配だ。」と。

兵隊にいって帰らぬ人となった兄、雨のように注ぐ機銃掃射をかいくぐって逃げた夏の日、

まつ毛にかかる火の粉を払いながらB29の火を消した燃える夜。

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母は戦争の怖さを知っている。母は言う、「戦争が始まれば国は国民を守ってくれない。」

絶対にはじめてはいけない戦争がはじまることが、母は心配なのだ。

それからこんなことも言っていた。

「小選挙区と比例区、重複立候補のことがよくわからなくて失敗した。

 もっと小選挙区マジックを勉強しておかなくてはいけなかった。」と。 

もうすぐ90にも手が届こうかという真っ白い頭の母は、強い意志をもって選挙に行く。

私は母とは違う。 どちらかと言えば小心者だから選挙に行く。

戦争も原発も、その行方を人に委ねて傍観する勇気は私にはないもの。

家族の未来を託す人は、自分で選ばないと心配だもの。

たとえ結果は思うものでなくても、自分で未来を選ぶことが私には大切なのだ。

昨晩そろそろ投票所が閉まろうかという頃、空には見事な三日月が浮かんでいた。

とにもかくにも一票を投じた。 

多数決なんだから、結果は受け入れないといけない。 原発依存を選択した以上、

放射性のごみを自分のところに捨てさせない なんていうわがままは通らない。

軍を持つ以上、自分の納めた税金が人を殺す武器になることは否めない。

この選挙は、そういうことなんじゃないかなと 私は思う。

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