寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3517話) 安否メール

2023年07月02日 | 出来事

 “いずれも夫に先立たれた高校の同級生四人で三年前から年に数回の食事会を催している。春は浜松に旅行した。朝から温泉に漬かり思い出話で盛り上がった。私以外はいずれも一人暮らしとあって、それぞれの子どもから安否確認の電子メールが各自のスマートフォンに届いていた。うち一人は旅行に出ることを伝えそびれていた上、メールヘの返信もすっかり忘れていたという。心配した娘さんが出勤前に母の家を訪ねて車がないことに気付き、「出かけているから大丈夫」って安心したとか。申し訳なさそうな表情を浮かべつつも、娘さんの気遣いがうれしそうだった。
 わが子四人も最近何かと私を気にかけてくれる。感謝しなきゃと思っている。”(6月3日付け中日新聞)

 愛知県小牧市の主婦・井上さん(78)の投稿文です。1人住まいの人に安否確認メールである。今は少しその気なれば、こういうことがたやすくできるようになった。相手はまず子供が一番であろう。知人や民生委員、役所の場合もあるであろう。本当は1人住まいが多くなったことが問題であろうが、もう時代の流れである。止めることはできない。
 この4人、いずれも未亡人である。これもよく時代を表している。女性は元気で長生きだ。特に未亡人にはそれを感じる。一時は嘆き悲しむが、その時期を過ぎれば自由を得たりとばかりに活発になっていく。それに比べ、男性は長生きになったといっても、平均寿命で7年も違う。未亡人が多くなるわけだ。高齢者である。何でも元気で楽しくできればそれに超したことはない。
 未亡人という言葉が気になって調べてみた。「未だ死なない人」とある。配偶者の一方が亡くなって、残された人のことを言う。それなら男性でもあるはずだ。でも、未亡人は女性にしか使わない。これを問題にした話は聞いたことがない。いずれ男性にも使うことが出てくる気がするが、どうだろうか。


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