玉兎堂

羊蹄山とニセコに囲まれた四季折々の生活

先に逝くKintaさんを、見送る。

2010-05-13 21:09:13 | 季節のなかの暮らし




まだ暗い時、メール着信音が鳴りました。

時計を見ると午前4時前です。

こんな時刻に、一体だれ?










Kintaさんのご亭主からでした。

彼女が11日に亡くなっていたこと、今夜がお通夜だという知らせでした。










膝の力が抜けるって、こういうことなんですね。

立っていられず、イスに腰掛けてしまいました。









お通夜は札幌から司祭がいらして、キリスト教で執り行われました。










彼女は一ヶ月前に病床で洗礼を受けていました。

1999年の夏、乳ガンの手術を受けたとき、

彼女もわたくしも、これで元の生活に戻れると信じて、疑いもしませんでした。

それが再発し、肺に転移し、肺機能低下……呼吸不全。

5月11日19時31分、56年の人生を終えました。










彼女は学校の先生でしたから、なんでもよく知っていました。

そして一番よく知っていたのは、相手の気持ちだったと思います。

何度もドキッとするくらい、彼女はわたくしの気持ちを言い当てました。










日本聖公会札幌キリスト教会の大友司祭さまが彼女を讃えた言葉は、

とても的確で、一つの間違いもなく、

お通夜に参列した人々の悲しみを和らげてくださいました。










Kintaさん、

あなたの声が聞けなくなるのはひどく悲しいけれど、

いつかまた会えるから。

先に逝って、

わたくしの席も取っておいてください。









今度再会するところは、

苦しみも痛みもない世界だから、

ゆったりとあなたの好きだった自然を眺めながら

思い出話をしようよ。

青空を泳ぐ鯉のぼりだって、好きなだけ見ていていいんだよ。









それまで、少しの間だけ、

さようなら、ね。