岩切天平の甍

親愛なる友へ

甘え

2007年08月20日 | Weblog

こんな写真が出て来た・・・。

思えば、たくさんの愛をもらって生きて来たと思う。
本当に有り難い事だ。
そして自分の性格の甘さは逆に、この愛に起因しているのかもしれないとも思う。

 僕は子供の頃から労働を与えられ、厳しく育てられた。
母には事あるごとに叱られ、殴られてもいた。
それでいて、いつも最後にはヒステリックに溺愛もされた。

仕事が終わっていようがいまいが夕方には労働から解放され、家に帰された。それは真に積極的に仕事にかかわることを無くし、責任感を育むのを阻んだのかもしれない。そして心の底にいつも最後には許してもらえるのだという、ずるい無意識の甘えを植え付けた。

友人達にも恩師にも同僚達にも恥知らずに「許し」を強要して、今となっては身が縮む思いだけれど・・・生きて来た。

未だにたまった夏休みの宿題を提出できないままのような気分だ。

「人の笑顔が好きだ。」と言うような一見心地よい言葉の裏側には、「自分の間違いを許してもらいたい、甘やかしてほしい。」という逆の意識がひそんでいる。自分が撮影するものにも、そう言った甘えが映っているのかもしれない。

そして今でも仕事のツメが甘い。
この血に染み付いた「甘え」をどうやったらぬぐえるのだろうか。