岩切天平の甍

親愛なる友へ

アルファベット・シティ

2007年08月22日 | Weblog

 イースト・ビレッジ、アルファベットシティと呼ばれるアベニューA,B,C,Dの界隈を久しぶりに訪ねた。

昔ながらの貧民街で、僕が住んだ17年位前は廃墟も多く、ナイフを持った子供達に囲まれたとか、タクシーを降りたとたんに後ろから殴られたとか言う話が後を断たず、昼間でも一人では行くなと言われていた。

不動産の高騰で、開発地の最先端になってから事情も変わったらしく、新しいマンションが次々と建っている。古くからの住宅街は高層ビルが無く、日当りは良好だ。あちこちにコミュニティー・ガーデンと呼ばれる共同の庭があって、住民が集まっては思い思いに花や野菜を育てたり、将棋を打ったりしている。

力一杯咲き乱れるひまわりとのんびり立ち話するオバサンたちを眺めていると、不思議な気分になる。
ニューヨーク中でおそらく、この決して豊かでない町が、一番たくさんひまわりの咲いている場所だろう。

お天道様はつくづく平等だ。