岩切天平の甍

親愛なる友へ

Sioux City, Iowa

2007年08月17日 | Weblog

北米大陸のど真ん中。アイオワ州西部のミシシッピー川の東側に位置するスー・シティは人口約9万の最も有名なスー族の町なのだそうだ。取材先の町にホテルが無いので、今夜はここに泊まる。

夕食にしましょうとディレクターのTさんとイスラエル人サウンドマンのベンと小さな繁華街へ繰り出す。金曜の夜、公園ではカントリー&ウェスタンの生演奏、ピックアップトラックに乗ってビールを飲みに来た人々で賑わう。

テキトーなバーに入ってテキトーに注文する。ビリヤードテーブルがある。「やったことある?」「俺、ない。」「俺は二回くらい・・・。」「やってみよう。」と、のんびりやっていると、小学生くらいの三人組がやって来た。二枚目とデブと女の子、世界共通、完璧な組み合わせだ。けったいな日本人+イスラエル人のへたくそな勝負をじっと見ている。

見られると妙に緊張してますますボロボロになる。へらへらと不気味な薄笑いを浮かべながら、やっと終了。ホッとして彼らにテーブルを明け渡す。
「お待ちどおさま。」
二枚目が馴れた手つきでスッとキューを構えてビシッと打つ。玉がヘチに跳ね返って僕らの料理の上に飛んで来た。「えへへ」と薄笑い。「なんだ、あいつも下手なのか・・・。」

ホテルの近くの映画館で“Rush Hour 3”をやっている。
時間までまだ間があるので街を散歩する。
酔った白人しかいない夜の街を一人で歩くのは恐い。
夜の黒人街を歩くのと同じ、いや、それ以上の恐怖を感じる。

金曜の夜の映画館はほろ酔いの若者達で一杯。まるで映画“ラスト・ピクチャー・ショー”に迷い込んだみたいに不思議な気分。
なんでオレはここに居るんだろう・・・。