友人の俳優、ヨシ天尾にさそわれて、 落語家桂小春団治が設立したNPO法人「国際落語振興会」による上方落語のニューヨーク公演に出かける。
目黒生まれの目黒育ち、中村喜春の弟子だったカミさんはバリバリの江戸っ子。「上方」と聞いて、はなっから噛み付きそうな顔をしている。マズイなー・・・。
今回は三味線、太鼓もテープじゃなくて、ちゃんと演奏者をつれて来たそうだ。生演奏で解説する出囃子や効果音の迫力にどきどきする。
「せっかくそこにいるんだからスクリーンを開けて演奏者を見せたらいいのにねぇ。」と隣を見ると。「それが決まりだから。」と、眉間に皺をよせている。マズイなー・・・。
演目は夏にふさわしき「皿屋敷」。あの有名な「いちまーい、にまーい。」という怪談噺だ。
喝采のうちに終わり、天尾氏がにこにことやって来る「どないやった?」こちらはバリバリの関西人。
「ちょっとねー、やっぱり関西の笑いってわかんないのよねー。」
「まあまあ、もうちょっと緩めぇやー。」
おお、これぞ「文明の衝突」。世界の凝縮を見た。
ちゃりんこで近所の埠頭へ、散歩がてら自由の女神に沈む夕日でも撮ろうかと出かけるが、数日遅かったらしい。