WBSを作成するにあたり、考慮すべき点を挙げます。
■工数見積ができること
WBSを作成した後は、各作業の順序性を検討し、工数を見積もることによってスケジュールを作成していくことになります。
従って、スケジュールに展開していくためには、各作業の工数を見積もれる必要があります。
作業項目によっては、工数の見積ができない場合もあるため、作業項目を挙げた後にこの項目で工数見積が行えるかどうかについて検証しておく必要があります。
ある前提をおいて、これだけの工数が必要となると判断できれば、それでOKですが、工数が見積もれないという場合は、作業項目を再度見直すか、より詳細化する必要があります。
可能であれば、1週間程度の作業項目に細分化すべきです。
多くのプロジェクトでは、1回/週程度の頻度で、進捗会議を実施するからです。
(長期にわたる作業の場合、直前になって作業が実施できないことが判明したりすると対応できなくなります。)
■担当者を明確にすること
WBSを作成して作業項目を洗い出したら、それぞれの担当者(責任者)を明確にする必要があります。
担当者を割り振れない作業ということは、その作業がいくら必要な作業であったとしても実施されない可能性が大きいといわざるを得ません。(絵に描いた餅ということになります。)
まず、体制(要員のアサイン)から見直しを実施する必要があります。
また、要員配置においてはポジション(地位)ではなく、能力を重視して配置する必要があります。(組織上の役割や権限は無視した方がよい場合もあります。)
■状況によってなくなったりしないこと
WBSは全ての作業の元となるものです。
従って、このWBSがコロコロ変わるようだと現場の担当者が混乱してしまいます。
プロジェクトを安定的に運営するためには、安定したWBSの構築(定義・作成)を行う必要があります。
■WBSを見てプロジェクトの全体像を理解できること
前述しましたが、プロジェクトのWBSとはプロジェクトのコンセプトや戦略をあらわしています。
WBSを見て第三者がプロジェクトの全体像、目的、戦略、状況を理解できるようなものでなければなりません。
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