(1)ユーザの識別
●組織図、体制図等から組織の一覧・拠点の一覧を整理します。
●システムを使用し、システムから情報を取得したり、システムに情報を登録するユーザを識別します。
●関連する他システムについても識別します。
(2)業務階層の作成/業務パターンの洗い出し
●業務マニュアル、運用マニュアルから業務を洗い出し、詳細化していくことによって業務を分析していきます。
●業務を大まかなレベルで抽出し、詳細化していくことによって業務階層を整理していきます。
● 業務パターンの洗い出し考慮しなければならない(考えうる)業務のパターン(組合せ)を整理します。
(3)状況の設定
業務フローを作成する際、作成者の頭の中にはある状況が設定されているはずです。ユーザに説明する場合も、どのような状況を前提としたフローなのかを説明せずに、いきなりフローの説明を行っても理解してもらうことは困難です。
どのレベルに焦点を当て検討するか?(経営者の視点/現場担当者の視点)によって記述内容も異なってきます。
(4)プロセスとデータの識別
● プロセスの識別 ✔プロセスとは、人間系作業の場合は同一人(複数可)が同じ場所で時間的に連続して実施する作業であり、システム処理の場合は新たな記録データ(DBやファイル)または出力データ(帳票や外部への引渡しデータなど)を作成する処理単位です。
● データの識別プロセスの入力と出力を意識し整理します。プロセスは基本的に入出力を伴います。
プロセスと入出力情報を正確に把握することができたら、あるプロセスのアウトプットが別のプロセスのインプットになっているはずですから、そのプロセスを時系列に並べフロー線を定義していけば、最低限のビジネスフロー図を作成することができます。
その他、ビジネスフロー図を分かりやすくするために様々なユーザツールを利用したり、ビジネスルールを貼り付けたり、テキストを使用して補足説明を追加したりします。
【ビジネスフロー図作成のリソース】
①業務マニュアルや操作マニュアル
②業務担当者へのヒアリング
③現在使用している、画面、帳票、伝票類
実際に作業を行う場合は、①の業務マニュアルや操作マニュアルを入手し、それらを基にラフなビジネスフロー図を作成します。次に②業務担当者へヒアリングを実施し、作成したビジネスフローの疑問点や不明点を明らかにしていきます。
①の業務マニュアルや操作マニュアルが存在しないというプロジェクトがあるかもしれません。その場合は、②の業務担当者へまずヒアリングを実施し、ヒアリングの内容をビジネスフロー図に表現して、再度ヒアリングを実施するという手順を踏みます。
現状分析を行う場合は、③の画面や帳票、伝票類を業務の時間軸に並べて、フローをつなげていけば、ラフなビジネスフロー図を作成することができます。(しかし、このやり方では、ビジネスフロー図ではなくシステムフロー図になっていることが多く、ユーザにとっては理解しにくいものとなっている可能性が大です。)
ビジネスフロー図を作成しても、どこにも当てはまらない画面や帳票が出てくるかもししれません。その場合は基本的に作成しているビジネスフロー図の内容に漏れがあるということですから、ユーザにヒアリングを実施し確認する必要があります。
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