かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

僕にとって、元気だった頃の思い出は故郷と同じだ。

2015-08-12 | 気ままなる日々の記録

故郷は遠くにあって思うもの  そして悲しくうたうもの・・・・・室生犀星

確か、高校で習ってテストに出題されて多くの生徒が間違えるところだったことを思い出します。

つまりこの詩の作者は何処にいるか?ですが、正解は故郷金沢に来ている。東京にいて金沢のことを思い出していた時は暖かいいい街だったのに実際に帰ってみると、そんなことはなく、、皆、自分の生活に忙しく昔の頃のように係っては呉れない、といったところだろうか、だから、作者は何処にいるかと云う問いに対して故郷金沢にいる、が正解となる。帰ってみるとそれほどのことはない、と云う情緒的な陶酔から覚めようという詩である。だから僕の場合も犀星流に云えば、何時までも昔のことに拘っていないで、東京での幸せを見つけろ!と云う意味になります。ただし、東京は有料老人ホームですが。ああややこしいことになってしまいました。ご無礼いたしました。(T)

 

故郷は、遠きにりて思うものそして悲しく歌うもの、よしやうらぶれ異国の乞食になるとも帰るところにあるまじき、ひとり都の夕暮れに故郷思いて涙ぐむその心も遠き都に替えらばや

室尾犀星が故郷金沢から憧れの東京に出て、詩人として活躍することを夢見るが東京で故郷のことばかり思っていた。その心に惹かれて金沢へ帰るがそこには、嘗ての懐かしい世界はなく、皆生活に追われて忙しくしていた。上の詩は金沢で書いた。犀星の代表作のようなセンチメンタルな詩で思春期の若者に親しまれています。(T)