かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

学生時代の友人から40年ぶりに電話を貰いました。

2015-08-05 | 気ままなる日々の記録

彼は夜間定時制高校の出身で更に授業料の安い国立大学への進学を希望して一度失敗、一浪して入ってきたので学生時代は同学年でも年は僕より2歳年上で、同じサークルにて僕もよく知っている女性と結婚し、今は東京の国立市に家を建てて住んでいます。非常にまじめで勉強好きで20代後半に名古屋大学の院に社会人入学をして哲学を勉強して院を終了したと聞いています。以下Kが友人Oが私。

K「もしもし、Oか? お久しぶり。Kです。今日は朝からボチボチ旧友に暑中見舞いを書こうということで書いてきて、君宛を書き始めたが、それより電話するか、と思い立ち君の携帯番号を探して電話したところだよ。老人ホームへ入ったとか聞いたぞ。元気か?」

O「おおそうか、まあ俺たちの年になれば元気か死んだかどちらかだよ。ただし、元気と云っても何処か悪いに決まっているがね」

 K「おお!相変わらずで元気だね。僕の方は週二日デーサービスに通っているよ」

そういえば、数年前Kは階段で足を滑らせて転げ落ち、股関節にギブスを嵌められて骨が固まってからギブスを外しその後リハビリをしていると聞いていた。多分デーサーヴィスは歩行訓練とお風呂だろう。しかし、そんな話はしたくもなかった。

O「哲学の研究は進んでいるかい?老後をどう生きるか、分かったことがあったら教えてくれ、なるべく、一言でね」

K「藪から棒になんだって?そんなことはむずかしいよ。それより君の考えを聴きたいよ」

O「哲学とはどんな行いが正しい行いかを考える学問だと云っていたんじゃなかったか?。人を殺さないということは常に正しいとは言えない。戦争では沢山敵を殺した兵士が英雄となる。その辺をカントは考え込んでいた、と云う説明を聞いた記憶があるぞ!」

K「まあ、云えることは運命に身を任せてあまり欲張りにならないということかなあ」

O「おお、親鸞聖人だね」

K「家内が来たから替わるよ」

とまあ意地悪をしすぎて電話を替わられてしまった。

 ところで、種明かしをすると。「この年になると、元気か死んでるかのどちらかだ。と云う言い方はある本に出てきた名文句でそれをKに使っただけで僕は大満足している。その本は次の通りです。

『ユーモアんのレッスン』外山滋比古著中公新書

この本に出ている他のダジャレを紹介しますと

「①老婆は一日にしてならず」もちろん「ローマは一日にしてならず」の変化球。これはしかし、介護をしていて一番困る云う徘徊や暴力を振う老婆に対してこの言葉を思い出し彼女の生い立ちに目を向けると彼女と共感しあえる話題が見つかるといいます。

 ②イギリスの大経済学者に記者団が訊ねました。「一向に景気はよくなりませんが長期的に見て我々はどうなりますか?」ケインズ「長期的に見れば我々は全員が死んでいますね」記者団もジョーク好きなイギリス人。どっと笑って記者会見を終わったのにドイツから来ていた記者が文句を言ったら逆に其のドイツ人記者がイギリス人に笑われたとか。