コンサルタントのネタモト帳+(プラス)

ビジネスにも料理にも役立つ“ネタ”が満載!社労士・診断士のコンサルタント立石智工による経営&料理ヒント集

ワイン陳列の妙技

2005-10-07 | マーケティング
研修先の最寄り駅にて立ち寄った高級スーパーで、面白いワインの陳列を見つけました。一見普通の陳列に見えますが、よく見ると非常に理にかなっています。

1つ目のポイントは「ラベルが見えるようにおいている」ことです。ワインの場合、商品品質管理のため、横置きすることが求められます。そうすると、縦に並べるよりもスペースを取りますので、ワインの栓側(上側)を前にしておくことが多いでしょう。しかし、このスーパーではあえて横向きに寝かせています。こうすることで、多少のスペースロスは発生するものの、お客の立場で見れば、商品の「顔」であるラベルをきちんと見ることができるようになります。商品陳列の基本に忠実に沿ったアイデアです。

もう1つのポイントは「什器の色」です。スーパーに行って観察すると、多くの什器は商品が落ちないように支える柵の部分が銀になっています。これは、コストの面と見栄えの面を考えると妥当な選択肢と考えられます。しかし、この什器を見ると柵の部分まで「黒」に塗装してあります。これは、ワインの商品品質にとって「光」が大敵であり、光を吸収する「黒」を細部にわたって使用することで、少しでも反射を少なくしようとしたのだと思われます。(高級感を演出するという面もあるかと思います。)

普通に見ていると何気ない光景なのですが、そこにはこだわりの工夫がさりげなく隠されています。高級スーパーの”本気”を感じられるヒトコマです。

人事考課を部下育成に10倍生かす方法

2005-10-06 | マネジメント
10月に入り、冬季賞与に向けた人事考課の季節がやってきました。ということで、今日は某社にて「考課者ミーティング」を行いました。

人事コンサルの中では、考課技術の向上を目的とした研修「考課者訓練」を行うことがよくあります。しかし、私の場合は考課者の一人一人が「人事考課で何を行えばよいのか?どうすればよいのか?」を自ら考えてもらうために、ミーティング形式の考課の進め方の検討や実際の考課実務を行っています。

さて、人事考課で最も大事なことは「一人一人の部下が納得できる考課を行う」ことであり、さらには「考課を通じて育成を行う」ことです。このためには、「事実に基づいた考課」を行うことが大変重要なポイントとなります。

しかし、半年に1回の人事考課では、一人一人の部下が日々どのような行動を取っていたか、どんな結果となったかを思い出すことは非常に大変です。しかも、半年も前のことを「○○○というのは良くないことだからから、注意してね」と言われたところで、「何で早く言わんねん!」とツッコミを入れたくなるのが人情というものです。また「○○というのは良かったよね~」と褒めた場合も、処遇が伴っていなければ「だったら、ボーナスや給料一杯ちょうだいよ」と思われてしまうことでしょう。かといって、全くフィードバックしなければ、育成にも何もつながりません。

では、いったいどのようにすれば「納得してもらえて、しかも、育成に繋がる人事考課」が行えるのでしょうか?その答えは「日々の積み重ねで考課を行う」ことに他なりません。つまり、毎日部下の行動をよく観察し、その場で評価し、すぐにフィードバックしてしまうことなのです。

例えば、部下が良い行動を取ったと感じた時には、すぐその場で褒めるようにします。こうすることで、部下は「自分の行動が認められた」という喜びを感じることが出来、また、「きちんと自分を見てくれている」という満足感を感じることでしょう。そうすれば、その行動を

また、治してほしいことがあれば、気付いたときにすぐその場で注意します。こうすれば、その場で行動を改めてもらうことが出来ますし、部下が納得できなければ、議論を戦わせるを図るチャンスも生まれます。いずれにせよ、改善の貴重な機会が得られるようになるのです。

そして、これらの「褒めたこと」「注意したこと」等の裏にある行動をきちんと日々記録をとっておけば、実際に考課をするときに大変な参考資料となります。この記録は、考課をつけるときにはもちろんのこと、部下に考課結果をフィードバックする際にも大変役立ちます。また、部下も一度その場で確認していますので、より高いレベルで納得することができます。

考課の時期になると、上司はつい「部下の考課をする」ことが仕事だと感じてしまいます。しかし、上司としての最も大切な役割は「部下の仕事が出来るようにサポートする」ことを忘れてはならないのです。考課をするときにも、ぜひこの観点をしっかり認識して頂きたいと思います。

感動の連鎖

2005-10-04 | よもやま話
一昨日のDREAMGATE講演会、香取先生のパワーを受け取った参加者の皆様が、続々とblogをUpされています。せっかくですので、その一部をご紹介いたします。

講演会参加者が受け取った”パワー”のメッセージ、ぜひ一度ご覧下さい。(それぞれ10月3日~4日付けの記事をご覧下さい)

▼e-弁当屋 だいきゅう(だいきゅう様)
http://daikyu.livedoor.biz/

▼三重中勢の旬便り(matsu-hyou様)
http://ameblo.jp/matsu-hyou/

▼ただ自分のための・・・(Midnight blue train様)
http://blog.livedoor.jp/hakuraku1/

blogの登場で、こういった「感動の連鎖」が目に見えるようになったことは、実はものすごいことなのかもしれませんね。これから講演をするときには、ぜひこんな「感動の連鎖」を生むようなモノにしていかなければ、と感じました。

もしこの他にも「blogに書いたよ!」という方がおみえでしたら、ぜひコメントにてお知らせください!

「ウサギとカメ」の教訓は?

2005-10-04 | マネジメント
今日2本目の更新です。時間のあるときはドンドンまとめて更新していきます。

昨日、DREAMGATE中部でのエリアイベント「DG講演会&大交流会」に参加しました。昨日の講師は香取貴信氏、そう、ビジネス書のベストセラーとなった「社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった」の著者の講演でした。

講演は、非常に感動的でした。司会からはじめに「この講演は3回泣ける」と話がありましたが、本当に3回泣いてしまいました。Desneyのスタッフしか味わうことが出来ないであろう「感動の体験」が正に目の前に開かれていくようで、大変感激の一日でした。

講演の中で特に感銘を受けた話を一つだけご紹介したいと思います。話の中で「ウサギとカメ」の逸話の話がありました。足の速いウサギは調子をこいて寝てしまったが故に、足の遅いカメに負けてしまうというアノお話です。皆さんは、この話の「教訓」というと何を思い浮かべるでしょうか?

私は、「コツコツやっている人が一番強いんだよ」とあっさり考えていました。恐らく、学校や親からこんな風に聞いて育った方が多いと思います。

しかし、香取さんの話は違いました。何故ウサギは負けたのでしょうか?香取さんからは「ウサギはカメ(=競争相手)を見ていたから、自分に余裕を感じて負けた。カメは、頂上(=ゴール)を見続けて努力を続けたから勝てた」とお話がありました。つまり、「ウサギとカメ」の教訓は「競争相手と自分を比較しても成功には向かわない」「成功に向かいたいのなら、“自分が目指す目標と今の位置を比較して”努力することが必要」ということなのです。

この話を聞いて、今まで自分の考えがいかに浅かったかを思い知らされました。というのも、私は「ウサギとカメ」の話を安易に考えて、「コツコツやることだけが大事なの?」と懐疑的に考えてしまっていたからです。真の教訓である「自分と比較するのは自分が目指す目標(ゴール)」まできちんと考えをめぐらせていなかったが故、これまでこの話の価値を低く見てしまっていたのです。この一つの話だけでも、私にとっては貴重なモノを得られたと感じています。

昨日の講演の”熱”はこのblogでご紹介してもきっと伝わらないので、ぜひチャンスがあれば香取先生の講演を聴きに行って頂きたいと思います。

最後に一言だけ・・・・「Go For It!」あきらめなければ夢は必ずかないます!

本を読む部下への一言

2005-10-04 | リーダーシップ
昨週までは研修やら出張やらでほとんど会社に不在でしたが、今日はやっと会社に”出社”することができました。こういうときにどうしても溜まるのが「デスクワーク」です。ということで、資料作りや今後の段取り立て等の「仕込み」をかたっぱしから行いました。どうしても仕事が忙しくなって来ると、こういう「仕込み」にかける時間の確保が難しくなってくるのですが、こういったところに手を抜いてしまうと、お客様には”いとも簡単に”見抜かれてしまうのがこの仕事の怖いところです。

さて、そんなときに先輩が打ち合わせをしたいと私の席に来ました。その時、私の机においてあった本を先輩がふと手に取りました。どうしたのかと思っていると、ぽつりと一言「この本って、●●●で×××で・・・、△△△だよね~」という”有難き解説”がありました。

そんな時、言われた私は・・・・「目がテン」になってしまいました。なぜなら、この本は、今後の仕事に取り入れようといま正に読んでいる途中の本だったのです。

私としては、この本に書いてあることから、この本の作者の気持ちを想像し、作者の体験を頭の中で追体験・模擬体験する格好の教材だと思って読んでいました。そんなところに”有難い解説”を頂いたことで、「な~んだ」という感覚を感じました。この本は帰り道にも読み進めたのですが、なんかどこかに引っかかる感覚が残ってしまい、感動がマイナス1になってしまったかもしれません。

今まさに「ミステリー小説」を読んでいる人に、犯人を教えてあげたらどうなるでしょうか?きっと、その人はがっかりしてしまいます。これは他の本でも全く一緒なのです。

部下が何か本を読みかけている時に、「その本って●●●なんだよね~、でここが●●で、ここが△△なんだ。」と一言声をかけてみてください。きっと部下のやる気はたちまちそがれ、ムッとした気分にさせることが出来ます。それを望まないなら、ぜひ次一言をかけてあげてください。

「この本って、一生懸命読んでるね。どんなところが面白いか教えてよ!」

ぜひ試してみてください。