優勝候補3国から失格者が5人も出るとは!
個人戦と同じユニホームだったのに?
ワールドカップでは初めてのようだ。
ソースから
2月7日に行なわれた北京五輪のスキージャンプ混合団体で、波乱が起きた。 今大会から採用された同種目で初のチャンピオンを目指していた日本。その先陣を切ったのは、高梨沙羅だった。
今月5日に行なわれた女子個人ノーマルヒルで4位に終わり、涙を流した25歳は、雪辱を果たすべく跳躍。103メートルの124.5点とハイスコアを記録したのだ。
見事なジャンプを披露した着地後は、本人も安堵の表情を浮かべ、中継カメラに応えるしぐさも見せた。
この時点で日本はスロベニアに次ぐ2位につけていた。ところが、直後に高梨がスーツの規定違反(太もも周りが2センチ大きかったとされる)で失格が確定。得点は無効になってしまったのである。
結局、日本は4位でフィニッシュ。銅メダルを手にしたカナダとは17・7ポイント差だった。
もっとも、今レースでは、ドイツとオーストリア、ノルウェーにも失格者が出た。
それは、日本テレビで解説を務めたソチ五輪日本代表の竹内択選手が「1人が失格ってことはあるんですけど、ドイツもオーストリアもっていう。
いままでワールドカップでもないような試合展開」と指摘する波乱の展開だった。
厳しい展開のなかで、2本目を涙ながらに飛んだ高梨には、各国メディアもクローズアップする。
ノルウェー紙『Dagbladet』は「スキャンダルレースだ。ノルウェーはもちろん、日本、ドイツ、オーストリアの競争も台無しになった」と指摘。そして、こう続けた。
「とりわけ日本とオーストリアは、自分たちがメダルにふさわしいと主張するだけの十分なジャンプをしたが、ああいう処分の後では、上位陣の追い上げは難しい」
また、ポーランド・メディア『Sportwe Fakty』は、「日本代表の夢は、サラ・タカナシの予期せぬ失格によって無念の終わりを迎えた」とレポート。そして、高梨の心中を慮った。
「日本を幸先よくレースに参加させたのはタカナシだった。彼女は、北京五輪で自己最長の103メートルも飛んだのだ。その跳躍は本人の笑顔が示すように、すべてが最高だった。
しかし、タカナシは厳しい検査後に失格となった。それを聞き、彼女は溢れる涙を抑えきれなかった。ガクッと崩れ落ちるようなしぐさと表情は、その瞬間に金メダルへの夢の終わりを迎えたと悟ったようだった」
日本のエースが迎えた無念の結末。檜舞台で起きた予期せぬ展開には、ウインタースポーツを熱心に取り上げる欧州メディアも驚きを隠せない様子だ。