出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

ジャンルその後

2009年05月12日 | 発売前
前の記事で書いた、オンライン書店でのジャンル入りについて報告する。とはいえ、これまでもアマゾン以外では何の問題もなく「それらしき」ジャンルに入っていたので、要するにアマゾンでの結果である。

おさらいをすると、今までは「本→検索」と出て、どこのジャンルにもしばらく入らないという状態であった。今回は日販で「どこの棚?」質問に対してハッキリ答え、ついでに「それがオンライン書店でのジャンルになるか?」とのこちらからの質問に、「そのとおり」とのハッキリした答をもらっていたのだった。

結論を言うと、「まったく違うジャンルに入っている」。

うーん、見本納品に行く前に確認して行ったので、ジャンルがないとか微妙にワーディングが違うということはない。しかしながら無視されたわけではなく、とりあえず別のジャンルには入っている。意図したジャンルとは違ったが、もちろんちんぷんかんぷんなジャンルというわけでもない。○○学か現代思想を申告したんだが、「ノンフィクション」である。確か、楽天ブックスも同じく日販じゃなかったかと思うが、こちらは○○。

○○に関する本だが、○○学という感じじゃないし、確かにノンフィクションではある。そういうことは読まなきゃわからんと思うんだが、書誌情報で判断したんだろうか。

今まで「本→検索」であったことを考えると、進歩とは言える。別にノンフィクションでもいいし。わざわざ申告されたものではないジャンルに入れるってのは、面倒じゃないんだろうか。

それより、考えるのは「ランキングを見て買う人対策をせよ」とのご指摘である。

個人的には、あるジャンルで本を探すとき、ランキングで表示させることはあっても、スクロールを繰り返し、その上何ページにも渡って次々ランキングを見ていくことはない。せいぜい5位くらいまで見てめぼしいモノがなければ、検索ワードで工夫する。

5位というのは極端かもしれないが、ランキング表示させて100位とかまで見にいく人っているんだろうか。かったるくないのか。

売れると何がいいかって、ランキング上位になること自体よりも、「この本を買った人は」のところで出てくる可能性が高まるという露出機会の増加じゃなかろうか。

今回に限って言えば、おそらく「別のところで本の存在を知った人が続けて購入したので、そこそこ上に来た」という状態ではなかろうか。ランキングで上にいたので買ったという人が、いったい何人いたのか。

ランキングのおかげで売れるようになるには、そこそこ上にいる状態をキープしなくてはならないわけで、そこでようやく「常に上のほうにいるから露出が多い」ってなことになる。鶏と卵みたいな話だ。

買いたい人が買えるように在庫をどうのこうのという話であれば、素直に納得できる。ジャンルに関しても、お客さんが探すときのサービスという意味では重要と思う。けど、ランキングに関しては、やっぱり「後からついてくるもの」という気がする。


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