蒼生

風のふくまま気の向くまま自然にまかせて生きたいねえ

ニューワールド

2006-05-01 21:28:04 | Weblog
ニューワールドを見た。金曜日の晩で、映画の日でもないのにほぼ満席。最近、また映画の人気が復活してきたのか、それとも私たちのように安いあるいは無料の映画の券が出回っているのか?それほどいっぱいになるような、前人気の高い映画ではないと思ったが。
以前にディズニーがポカホンタスというアニメ映画を作ったが、この映画もポカホンタスをテーマにしたストーリー。いわゆる、アメリカ建国のいっちゃん最初の話。イギリスで食っていけなくなったあるいは適応できない人たちが新天地に向かい、そこで自分たちの国を作ろうと上陸した地。その地の原住民の王女ポカホンタスとイギリスのはぐれ将校との恋がストーリーの中心である。映像は一体どこで撮ったのだろうというような荒野とジャングル、草原。そして、台詞が少なく、本当に真っ暗になって暗転するという、まるでお芝居のような映画。そして、BGMはすべてクラシック。最後もぶちっと暗転し、そのまま音もなくロールが出てくるので、ええ?という声が上がっていた。よかったのかどうか、何とも表現しにくい映画だった。一緒に行った友人は半分寝ていたらしい。家に帰ったらその日の新聞にニューワールドの評が出ていた。映像が素晴らしい、静かな感動、最初の音楽がストーリーを暗示している、という評だったが、その文で説明されていたのは、本当に最初の水の中から映画が始まる場面のことだけだった。この評論家も本当は寝たんじゃないのか?
ただ、今のアメリカについて考えさせられた。小さい時は西部劇ばかり見ていて、そのなかでは開拓者は勇者で原住民は悪。それがお決まりだった。でも、今はそんなことを思う人はいないだろう、日本では。アメリカでは知らないが。この映画の中でも、寒さと飢えで死にかけている開拓者に原住民が食料を分けてくれる。ところがそんな恩ある原住民に開拓者は銃を向けるのである。そして村を焼き払ったあげく、異教徒め、と蔑むのである。この映画を、アメリカの人たちはどんな思いで見るのだろうか。遠い先祖の話で、自分たちは違う、と???