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無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

2015年3月連句通信

2015-03-18 23:46:55 | Weblog

2015年3月 無名会例会  3月19日発行

長らくごご無沙汰いたしました。
1月,2月は例会はお休みになり代わりに文韻をいたしました。
総勢8人の歌仙
でしたね。個性ある句、魅力的な句が次々と出て、刺激的で勉強になりました。皆様のご感想はいかがでしたか?
さて今月7日に巻きました二十韻、2巻ご覧ください。

   二十韻「海駈ける」の巻   膝送り

   海駆ける武蔵に逢いしや燕来る     坂本統一  仲春  場

   カフェの窓辺に望む残雪       古賀直子  仲春  自

  鼓打ちあらせいとうの香にむせて    玉木 祐  晩春  自

   帽子揃えて園児の遠出        藤尾 薫      他

  縁側に煙草吸う人月涼し        星 明子  三夏  他

   嫁の煎れたる新茶ほのぼの        統一  初夏  自他

  甘口のくどき文句に弱いのよ        直子      自他

   やっと叶って噺家になる          祐      自

  筆とって勘亭流を黒々と           薫      自

   床の間に置く酒は正宗          明子      場
ナオ
  継母の丹念に縫うちゃんちゃんこ      統一  三冬  他

   降誕祭の劇の主役に           直子  仲冬  他

  初恋は横向きざまにキスをして        祐      自他

   デートコースは猪のジビエを        薫  晩秋  自他

  稽古矢は弓張月にはずす的         統一  三秋  他
 
   馬に鞭うつ稲妻の夜           明子  三秋  自
ナウ
  エルメスのバックローンで買いました    直子      自

   すしづめバスで飛行場まで         祐      他

  鐘の音にしづこころなく花の散る       薫  晩春  場

   朝寝ゆっくり夢に極楽          明子  三春  自

  2015年3月7日 首尾     関戸公民館ワークショップルーム

 
(ギョリュウバイ)

  二十韻「ベビー靴」

  啓蟄や品定めするベビー靴       古賀直子

   春のとまどい歩道の段差       坂本統一

  雨にぬれ八重の椿は重たげに      藤尾 薫

   みだれ太鼓は佳境に入れり      玉木 祐

ウ 

  月上る羚羊追ってカメラマン      星 明子

   スノーモービル相乗りの仲        直子

  引き寄せて胸のふくらみ柔らかし      統一

   西域たどるさすらいの旅          薫

  風吹いて砂漠の酒に酔いしれる        祐

   テロ反対のデモの行列          直子

ナオ

  アイドルの野外演奏盛りあがる       明子

   氷あずきの味は格別            薫

  江戸城の奥につかえる町娘          祐

   虫しぐれ聴く恋のつれづれ        明子

  献上の帯に映えたる望の月          祐

   姉妹そろって行く放生会          薫

ナウ

  海釣りをのんびり船に揺れたのみ      統一

   富士の秀峰銭湯の壁           明子

  久方の光りかさねつ花暦          統一

   ついうかうかと弥生尽とぞ        執筆

平成二十七年三月七日 首尾  於関戸公民館ワークショップルーム



  

  花の雲三たび重ねて雲の峰   蕪村   




                         

 

                             


2015年無名会

2015-03-16 21:55:54 | Weblog

2015年3月 連句通信

パソコンの液晶が壊れて更新ができずにご迷惑をかけてました。
新しいpcにするのですが、いろいろ滞ってましてお許しください。
3月7日に今年初めての例会がありましたので、その巻きを後ほど載せます。
今しばらくお待ちくださいね。


2014年例会

2014-12-13 23:00:14 | Weblog

12月無名会   2014年12月13日発行 

冬になりました。寒いですね。シャコバサボテンがいつの間にかつぼみをつけて吾が世の春です。

  二十韻「影くっきりと」 膝送り

    朝焼けに影くっきりと浮寝鳥       藤尾 薫

     つんつん伸びる畑の麦の芽       古賀直子

    写真展アングルそれぞれ異なりて     星 明子

     芳名帳に見事筆跡              薫

 ウラ       

    伝統の和紙漉きあげる月の下         直子

     おけさ踊りのひとにぞっこん        明子

    女房の浅漬け大根俺好み            薫

     のっぺら棒の目なし妖怪        坂本統一

    ロングラン脇役一途二十年          直子

     いつも定席静かなる酒           明子

  ナオ

    お頭は盗っ人仲間を誘い込み         統一

     宵宮に月千駄木界隈             薫

    部活にて抜きつ抜かれつランニング      明子

     君つかまえてハグしたいなぁ        直子

    今日会社休んでお料理彼のため         薫

     名も知れぬ猫縁側に来て          統一

  ナウ 

    大刀自と呼ばれ白襟五つ紋          直子

     鐘も朧に夢のあとさき           明子

    花に嵐おだしく散れよ伏し拝む        統一

     ふららこ揺らす幼児のこえ         執筆

首尾2014年12月6日聖蹟桜ヶ丘ヴィータ公民館創作室にて

他所の家の壁の草の実(ヒヨドリジョウゴ?)琳派の酒井抱一的色の眺めでした。

 今年最後の例会でした。祐さんが、お休みで寂しかったです。
来年1月は公民館での集まりはなくて、PCでの掲示板で巻きましょうということに・・・。

訪問者の皆様今年もお付き合いいただき有難うございました。
雪のニュースも今年は早くから伝えられ、積雪の量も多いようですね。
皆様どうぞいいお年をお迎え下さい。お健やかにお過ごし下さいませね。

 


2014年霜月無名会

2014-11-07 22:03:58 | Weblog

 霜月無名会 2014年11月7日発行

今日は立冬です。やはり夜になると冷えてきますね。それに今晩はまん丸の後の月の満月です。
皆様のところから月は見えていますか?我が家からは群雲が通り過ぎて見えたり見えなかったり・・・。
でもいい風情。まだ秋の気分。秋は深まってます・・・。

(何の相談?)

11月1日に巻きました  。「真紅の傘」です。

二十韻「真紅の傘」  膝送り

   秋霖や真紅の傘に追い越され        古賀直子

   風炉の名残をかたす軒月         藤尾 薫

  美術展土偶金印並びいて          星 明子

   手打ちうどんの腰はつよいよ       玉木 祐

  ペアルックサイクリングロード颯爽と       薫

   幼馴染の彼は年下              直子

  独逸では私は子供と間違われ           祐

   白鳥城は狂気孕める             明子

  夜もすがら祭り太鼓の乱れ打ち         直子

   命かぎりに鳴く蝉を聞く            薫

ナオ

  文机の草子にしるす筆の跡           明子

   和紙で和綴の北斎漫画             祐

  逢引きは神田界隈古本屋             薫

   ちり鍋の湯気ふたりでふうふう        直子

  三日月は冬将軍の勲章で             祐

   いざ船出せん挙げる祝盃           明子

ナウ

  円安でちょっとへそくり増えたかな       直子

   タンホイザーの響く春宵            薫

  花爛漫うつつか夢か今日の宴          明子

   雲雀東風ふく山路愉しむ            祐

 

   平成二十六年年十一月一日首尾   於 関戸公民館創作室


(ヌバタマの黒)ヒオウギの種です。


9月~10月

2014-10-15 21:55:00 | Weblog

無名会 9月~10月
気持ちのいい季節となりました。
  
夏の間、庭木にまとわり付いていたヤマノイモから採集しました。うっとうしい蔓を切らずに
我慢したのは一重にこの零余子を採る為!晩秋の季語ですよね。さぁ、むかご飯だっ~~。


9月に巻いた「奈良六宗」
統一さんに捌いていただき以下のようになりました

奈良六宗:南都六宗のことで、倶舎,成実,律,法相,三論,華厳の各仏教学派の総称。

二十韻「奈良六宗」 膝送り
      
  野紺菊奈良六宗の香りかな    仲秋   坂本統一
   尾越の鴨を照らす夕月     晩秋   古賀直子
  秋の蚊帳環の振れあう音聞きて  三秋   星 明子
   旅のついでに美術展みる         玉木 祐

  あれこれと子に伝授する隠し味         直子
   ママに良く似た君の面影           統一
  お嫁さんベールの下のつけまつげ         祐
   老眼鏡の手ばなせぬ日々           明子
  夜更け読む百物語飽きもせず   晩夏     統一
   デング熱騒ぎ網戸売り切れ   三夏     直子
ナオ
  満席のいならぶ飲み屋ガード下         明子
   印度土産の印度綿とや             祐
  象に乗るあなたは僕の菩薩さま         直子
   冬紅葉折り嬥歌の睦み     初冬     統一
  月笑う寒九の雨の訪う前に    晩冬     明子
   全米テニス準優勝受く             祐
ナウ
  おもむろに広げて眺む週刊誌          統一
   うたたね楽し東風やわらかに  三春     直子
  花吹雪車椅子押す人包む     晩春     明子
   みんな元気にシャボン玉追う  三春      祐

    2014年9月13日 首尾 於 関戸公民館第2学習室



これもムカゴです。これは、鬼百合から採ったもの。これはたべられるのかな??
百合根はたべますよね~。もう繁殖のための根が出てます。↑

    二十韻「ノーベル賞」 膝送り

    爽やかやノーベル賞に笑み溢れ      古賀直子
   呑気家族で祝う菊酒          藤尾 薫
  夜は更けて月はいずこと探すらん     星 明子
   お国自慢の唄も流れて         坂本統一

  軒並にB級グルメの屋台立ち          薫
   煉瓦通りが待ち合わせ場所         直子
  くちづけの仕方も君はぎこちなく       統一
   トレーニングに送り出す日々        明子
  夏帽子飛んでしまったツーリング       直子
   お化け屋敷の戦戦恐恐            薫
ナオ
  空港は伝染病の最前線            明子
   見たこともなし鯉の喧嘩を         統一
  下駄箱の靴にしのばすラブレター        薫
   サンタクロースきっと彼だわ        直子
  月の暈さして丹波へ旅始           統一
   見送る峠童手を振り            明子
ナウ
  絢爛と杮落しの大舞台            直子
   夢みる瞳春灯の下             明子
  花吹雪髪にかかりて遊覧船           薫
   メタセコイヤの鉾にかぎろい         統一

平成26年10月11日首尾  於関戸公民館ワークショップルーム

 
(ホトトギス)


無名会、高原にて

2014-09-30 22:23:42 | Weblog

無名会鍛錬会 清水高原にて   2014年9月30日発行

今年は早く秋になりましたね。

キバナコスモス、蝶、蟷螂。(知らずにカマキリさんが写ってました
左上に・・・)

夏休みに清水高原で巻いた歌仙です。

         歌仙「流火」の巻 膝送り

 オ   はるばると友の集いし流火かな        星  明子
      夜長楽しむ三吟歌仙            玉木  祐
     月の面よぎりて鴨の渡るらん         古賀 直子
      靴新しく明日は早起き               明
     豆腐屋の行列いつも笑い声              祐
      水鉄砲は父の手作り                直

 ウ   富士垢離のツアー参加に申込み            明
      ごきげんようと朝な夕なに             祐
     お嬢さんぶったあの娘に首ったけ           直
      半世紀ぶり戦友会                 明
     タブレットで写真を撮って八十歳           祐
      ステッキ替わりの傘が目じるし           直
     雪の降る倫敦塔に鐘を聞く              明
      舟の上行く冴え返る月               祐
     乾杯のグラス高々デイナーショー           直
      グランドピアノ弾きこなす指            明
     今年また花の扉を開ける夢              祐
      子等とかけ出す陽炎の中              直
  
ナオ   新入生母は紋付五つ紋                明
      飢えたる昭和遠くなりたる             祐
     体重計のって驚くダイエット             直
      苦節十年プロレスチャンプ             明
     着飾って夏の館に仮面劇               祐
      葉先の揺れる庭の帚木               直
     プリンセス出雲大社に舞い降りて           明
      インタビューする彼はハンサム           祐
     犯人は隣の猫か泥点々                直
      自在鉤には鉄瓶をかけ               祐
     残る月座敷童のふと消ゆる              明
      文庫本買う新涼の頃                直

ナウ   秋の蝶自転車こいで帰る道              明
      草間弥生の水玉模様                祐
     漢方の薬の匂う昼下がり               直
      朦朧体の詩を読まされる              祐
     苦も楽も丸く納めて花の宴              直
      風やわらかに煙たなびく              明

 (注)  流火:(初秋)陰暦七月の称 文月

   平成二十六年八月三十一日 起首   九月一日 満尾
      於 信州清水高原 スカイランドきよみずにて


山椒の実(秋ですね~)

    二十韻 『道祖神』の巻    両吟

 オ   秋霖の森林の間道祖神       玉木  祐
     ホテルの屋根のけぶるやや寒   古賀 直子
    後の月射し込む窓の温泉に入りて      祐
     珈琲の濃さ好みいろいろ         直

 ウ  マックよりモスが美味しいハンバーガー   祐
     やっぱ割り勘詰襟の彼          直
    故郷は世代交代青年会           祐
     ダム建設で議員当選           直
    御器嚙のよく知る安全地帯あり       祐
     風鈴売りの渡る十字路          直 

ナオ  教会の弥撒に遅れて急ぎ足         直
     ライン下りに城を数える         祐
    新婚の妻と探したこうのとり        直
     冬ざる朝はまず抱きしめて        祐
    月天心とび出しそうな雪兎         直
     北の誉を陣中見舞            祐
    
ナウ  草野球勝って胴上げされた夢        直
     彼岸河豚盛る有田大皿          祐
    陶工の守る窯場の花篝           直
     ぬくしぬくしと嬰児に頬ずり       祐

  平成二十六年 九月朔日 満尾
     於信州清水高原 スカイランドきよみずにて

 シュウメイギク
シュウカイドウ


地球規模の異常気象?

2014-09-04 00:30:25 | Weblog

今年の夏   2014年9月4日発行

みなさま、今年の夏はいかが過ごされましたか?
異常気象の猛暑と大雨。土砂災害!
被害にあわれた方々は本当に大変なご苦労をされていて心が痛みます・・・。
関東は去年の今頃は34℃の暑さでひいひい言ってましたが
今年は10月の気温になったりで、もう暑さは戻ってこないのでしょうか?

   みちのべの狗尾草も野分かな        鷹女

8月は無名会はお休みでした。明子さんが夏は清水高原に居られるので、
9月の最初に祐さんと直子さんが訪れると伺っております。
涼を楽しみながら連句を巻かれたのではないでしょうか。
次回はそれを掲載させていただきますね。

  来てみれば湯けむりの中沢の秋      堀口忠子


乳頭温泉郷の湯煙り漂う露天風炉
(源泉かけ流しの澄んだお湯)隣の沢もきれいなお水!
空気もおいしい!)

今回は編集子の秋田駒ケ岳、乳頭温泉の旅の少々の花をごらんくださいね。
秋田駒ケ岳ですが5年ほど前に登山を試みたものの花に見とれて道草を食いすぎて
登頂をあきらめたので、再度のトライでした。
今回は花の時期は外れているので、無事登頂できました!

 秋田駒ケ岳 晩夏

 
       
∞∞  俳諧連歌  ∞∞

   秋もはやそのひぐらしの命かな             蕪村 
                其
  蜩    
       雲に水有り月に貸す菴               宋屋

            ∞∞∞            
                                 


2014年無名会7月

2014-07-16 22:43:19 | Weblog

無名会文月   2014年7月16日発行

 なつ椿
沙羅双樹(シャラのき)
平家物語の書き出しにこの沙羅双樹の木のことを歌ってますね。
本当はインドの沙羅双樹とは少し違うようですが、日本ではこの木とされています。

      祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
      沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
      

二十韻「からすびしゃく」の巻 膝送り

 1 ハート形からすびしゃくの子沢山       藤尾 薫
 2  銘々皿に盛る心太             坂本統一
 3 古本の「門」の文庫をまた買って        玉木 祐
 4  行書美々しく石の表札           古賀直子
ウラ
 5 過去未来月の兎は棲み続け            一
 6  そろいの帯でおわら祭りへ            薫
 7 胸キュンでレモンのようなキスをして        直
 8  万景峰号運行は何時?             祐
 9 小説は麻薬密売暗躍し              薫
10  外科医めざして通う予備校           直
ナオ
11 居酒屋でふぐ鍋囲み愚痴ばかり          祐
12  葦原に立つ凍鶴に月              薫
13 地に足がつかぬ暮らしで落ち着かず        直
14  四十八ケ所同行二人              祐
15 君を恋う募る想いはいや増して          薫
16  ピアノソナタに乗せる面影           直
ナウ
17 お土産は免税店の化粧品             祐
18  社翁の雨に独り占い              薫
19 燦々と花咲く夢を獏遺し             一
挙句  寄席は大入り春も闌              直

首尾7月5日~7月11日
15句目から文韻掲示板にて
於聖蹟桜ヶ丘ヴィータ創作室

菖蒲
今年の夏も暑くなりそうですね。8月は無名会は夏休みです。
皆様どうぞ暑さに負けずお健やかにお過ごし下さいませ。ごきげんよう~~


2014年水無月

2014-06-17 21:37:37 | Weblog

2014年 無名会 6月
6月にはいったとたん梅雨になって、
雨も激しくふって俄然紫陽花が生き生きしてきましたね。


(高幡不動6月11日)
 

  二十韻「野良猫」の巻    

    野良猫の目に射られたり青葉闇       玉木  祐
     単衣にあわす立縞の帯          星  明子
    お茶席の所作きびきびと決まりいて     古賀 直子
     老舗の菓子の練り切羊羹             祐
  
    かきかけの原稿用紙月照らす            明
     能楽堂に誘う世阿弥忌              直
    ちちろ鳴く幽玄の場に手をつなぎ          祐
     出雲大社のいよよめでたし            明
    砂山のトンネル波にさらわれて           直
     さあ飛び出すぞ安全ベルト            祐
  ナオ
    あられ酒おかわり自由乙な味            明
     月は皓皓雪像の上                直
    キリストは父親知らずマリア様           祐
     子連れで赴任キャリアウーマン          明
    肝っ玉どんと据わった恋女房                直
     金払い良く職人気質               祐
  ナウ
    パリ広場ピエロの芸に人集う            明
     春灯ほのかハモニカを吹く            直
    花のこと花にならって花盛り            祐
     旅より帰りぬくき縁側              明

         首尾 平成26年 6月7日 
                於 関戸公民館 第3学習室


高幡不動尊の紫陽花を見た後お茶室「知足庵」でお抹茶をいただきました。床の間
に掲げられていたお掛け軸。良寛書だそうです。

∞俳諧連歌∞

   ★ かくれ家や目立たぬ花を軒の栗    芭蕉

       まれに蛍のとまる露草      栗斎


茶席から眺めた庭

 
どくだみのかわりで・・・(半夏生


2014年5月無名会

2014-05-11 10:16:40 | Weblog

2014年5月無名会      5月11日発行

散歩中にあまりに見事に咲いていたので2,3年前にもご覧いただきましたが、今回
また載せますね。香りもあります。(ウワミズザクラ4月17日)


5月3日! お天気も上々。桜ヶ丘通りのマロニエの花も咲き出してなんともいい季節になりました。
今回は薫り高い紅茶の発句です!

二十韻「紅茶々碗」 膝送り

         新緑や紅茶々碗を白磁にす     古賀直子
      はたはたと鳴る五月の幟     坂本統一
     総領は職人芸の後つぎて      星 明子
      真珠の玉の粒を揃える      藤尾 薫
   ウ
     実紫小愛男の愛おしく       玉木 祐
      ときめきに触れ虫の音を聴く     直子
     朝寒の離れ難かり肌の夢        統一
      部活を終えて新聞配達        明子
     杖ついて藍綬褒章栄誉受け        薫
      丁稚奉公明治は遠し          祐
ナオ
     ボーナスも消費税分軽くなり      直子
      地下鉄出て冬晴れの月        統一
     縄のれん頭で分けて酒仲間       明子
      博多中州の流しこわもて        薫
     あの娘の名ムンクのように呼び叫ぶ    祐
      今日も逢瀬の橋を渡るか       直子
ナウ
     大御神遷宮終わる二十年        統一
      山彦遠く跳ねる若駒         明子
     鐘撞けばあえかに揺るる花の雲      薫
      雉笛を吹き野原を散歩         祐

    平成26年5月3日 首尾
                            於関戸公民館創作室

野生のキンラン

   「日の丸の折り目」の巻  膝送り

 オ  日の丸の折り目七星天道虫         三夏    玉木  祐
     街の老舗で売る柏餅           初夏    藤尾  薫
    お生まれはどちらですかと声かけて           坂本 統一
     車のキイーをひょいと取り出す            古賀 直子

 ウ  サバンナの月も轍をたどりゆく       三秋    星  明子
     秋刀魚の味に夫しのぶ妻         晩秋        薫
    祭り笛離れられない膝枕          晩秋        明
     体重計の針がふり切れ                    直
    あくせくとバイトに通う大学生                 祐
     あの雲に乗り旅に出たいな                  統

ナオ  おらが春一句ひねってみたくなり      新年        直
     寒月のもと塀越える猫          三冬        薫
    温暖化絶滅危惧種更に増え                   明
     やくざあんちゃん酒盛りの店                 祐
    合コンであの娘をゲットゴールイン               薫
     偕老同穴曾孫曾々孫                     明

ナウ  無量寿経法鼓を叩き法螺を吹く                 統
     紋白蝶がひらり飛び立つ         三春        直
    花前線ついに到達宗谷岬          晩春        明
     フエーンの海の船を引き揚げ       三春       執筆

  平成二十六年 五月 三日 首尾
              於 関戸公民館創作室


   

 ★ をみなにて
   また来む世ぞ生まれまし
 
    花もなつかし月もなつかし
            
山川登美子

 

 

 

 

青海苔や石の窪みの忘れ汐
            高井几菫





(オダマキ)

 

 

 


2014年卯月無名会

2014-04-18 10:59:41 | Weblog

2014年4月無名会      4月18日発行     
多摩森林公園4月14日


春になりましたね。4月も半ば過ぎました。花々は百花繚乱と吾が世の春を楽しんでるみたいです。
今回の連句会は統一さんはご出席できなかったのですがお寄せ下さった句を頂き発句とさせていただきました。題して「白雲流れ」

    二十韻「白雲流れ」
 
    玻璃戸から白雲流れ寝釈迦かな     坂本統一
    イソップの嘘読む桜東風        玉木 祐
    大掃除雑巾がけを手伝いて       星 明子
     母の茶碗に茶柱が立つ        古賀直子

  鯉幟の尾にのぼりたる昼の月         祐
   別れ惜しんで聞く時鳥          明子
  好きだよとささやく声はバストーン     直子
   Gパン履いて銀座歩こう          祐
  不可思議の消えた飛行機波高し       明子
   昔火の山悠々と富士           直子
ナオ
  晩酌は到来物の落鱸             祐
   門口に待つ重ね着の供          明子
  ひと目惚れ見たい逢いたい恋い焦がれ    直子
   檸檬すっぱい二人で齧る          祐
  月耿々テベレの河畔旧市街         明子
   修道院の鐘の身に入む          直子
ナウ 
  何せんかとなりの床のごろごろと       祐
   大型犬と又も引っ越し          明子
  天皇の傘寿言祝ぎ花吹雪          直子
   干潟に響くあえいおうえあ         祐
     
平成26年4月5日首尾  於関戸公民館ワークショップルーム 


多摩森林公園4月14日

 

       ∞∞ 俳諧連歌 ∞∞

 
       このような末世を桜だらけかな     一茶

        今やひがんとほこる鶯        文虎


   鶯の音をききましたか?

 

       春4種の草花    

ヒメリュウキンカ
今年は咲くのが遅くて葉が多すぎて咲かないかと思ってましたらパーと一気に咲き出しました!。

くさいちご
5月の終わりごろおいしいイチゴになるんですよね~。よだれものです(笑)

ウグイスカグラ
おもしろい名前でしょう。由来はまだはっきりしてないみたいです。
今年も元気に咲いてるのを見られてうれしい!。


マムシグサ
多摩森林公園でたくさん見かけました。名前が気味悪いですね。
実際マムシに注意と看板が何箇所かありました。

 


2014年3月無名会

2014-03-14 17:03:07 | Weblog

3月無名会    2014年3月14日発行 

3月1日に無名会の例会がありました。
(流感に罹り更新が遅くなりまして・・・)

今年は春が遅いですよね。
雪もたくさん降って雪下でクリスマスローズはつぼみを抱いたまま冬眠状態でした。
それでも陽は明るくなって春は来ていますね。花が待たれます・・・。


(太陽の光がうれしい花たち!! 春だわ~~)

 二十韻 梅花祭の巻

   振袖でふるまわれし茶梅花祭        藤尾 薫
    影の薄々黄蝶白蝶            古賀直子
   新社員秘書課配属軽やかに         坂本統一
    ハードボイルド読みふける日々      玉木 祐

   ストーヴの燠かきたてる窓の月          直
    石焼芋をふたりで分けて            薫
   句に込めた愛受けとめる浮気性          祐
    ロゼッタストーンにギリシャの歴史       一
   お手玉は姥のお得意宙を舞う           薫
    五輪競技に喚声を上げ             直
ナオ
   代々の胡瓜糠漬ごちそうさん           一
    御器噛の知る安全地帯             祐
   バラードで君にほの字とせまるとは        直
    恋のかけひき虫すだく夜            薫
   飛行機は空の満月よぎりたる           祐
    まさしくこれは古伊万里の柿          一
ナウ
   宴会のめぐる盃きりも無し            薫
    乳母車押す城址の坂              直
   町同心さくらばな浴び役冥利           一
    風船飛ばすスペイン広場            祐

    首尾 2014年3月1日 於ヴィータミーティングルーム

    ∞ 俳諧の連歌 ∞

★  具足師のふるきやどりや梅の花    蕪村
 
   下駄の歯がたの残る下萌え     几菫


上の句、蕪村の梅の花はこのようなピンクの八重ではないでしょうね~~

 


2014年2月(如月)無名会

2014-02-07 19:30:48 | Weblog

2014年如月無名会  2014年2月7日発行

寒いですね~~~。
一度温い感じを味わった後は特に凍み込むような寒さは堪えますね。
明日は雪だとか・・。
そういえば節分の日にご近所で梅が咲いてるのを見ました。
そこは日当たりが良くてよく咲いてました。

2月1日が初懐紙というのもどうも・・ですが4名出席でした。
昔の名画(カサブランカ)などの話で盛り上がりながら巻きました。
克子さんは体調不良、
祐さんはインフルエンザだそうで残念でした。
早くよくなりますように・・・。

  二十韻「金鈴」の巻

 
      臘梅に金鈴あまた鳴りにけり   坂本統一
 
        日脚伸びたる縁に三毛猫    古賀直子

      ベレー帽自作の絵画運ぶらん   星 明子

      スモック汚す泥んこ遊び    藤尾 薫

     名物の月見団子は売り切れで     直子

      初の接吻干柿の味         統一

     わが恋は葉鶏頭のごと赤く燃え     薫

      五右衛門風呂の板踏みはずす    明子

     古九谷と贋物香炉つかまされ     統一

      都知事選挙は虚々実々に      直子
ナオ

     パソコンの暑中見舞に悩む頃     明子

      午睡めざめてながむ昼月       薫

     まぼろしか酔って菩薩のような妻   直子

      わたしあなたのドナーになるわ   統一

     チャドルつけ女性闘士はアラブ系    薫

      右に左に曲がり行く路地      明子

ナウ

     分かってるおれおれ詐欺は孫娘    統一

      釣れてうれしいさよりあぶらめ   直子

     花爛漫船の行き交う隅田川      明子

       蝶と妖精たわむれて舞う        薫

            2014年2月1日首尾  於 ヴィータ公民館

2月4日
やっと福寿草が芽を出して開き始めました。「よっ!待ってました!!」ってとこです。(笑)

 


2014年お正月

2014-01-05 15:48:30 | Weblog

新年、おめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

1月は例会はお休みしまして、2月の初めに例会をする予定です。
今回は無名会のメンバーの掲示板文韻(12月)のご紹介をします。
歌仙「羽根の音」です。
昔のお正月の子供の遊びは「凧揚げ」「独楽回し」「はねつき」ですが
はねつきはバドミントンに取って代わられてるみたい・・・・。
羽根つきの羽の黒い玉の部分はムクロジでできていました。
ムクロジ(無患子)は晩秋の季語だそうですが、
羽根の音は(乾いた寒空に羽子板で打たれてカーンカーンと・・・)
今でも思い出せるお正月の音ですよね。

  歌仙「羽根の音」の巻

発句  無患子や遠い昔の羽根の音        明子
脇    紅葉のしおりはさんだ詩集        薫
  3 硫黄の香の月は登りぬ山の端に       祐
  4  くつろげますねこのハーブティ     統一
  5 演奏はスロ-なジャズをリクエスト     直子
  6  駅前広場冬日和なり           明

  7 焼芋の鼻をくすぐる芳しさ         薫
  8  捜査の犬が見つけた麻薬         祐
  9 女王にも密男のありやなし         一
 10  寝物語は007             直
 11 西めざし涯しなき身の一人旅        明
 12  仏典求め僧侶の苦行           薫
 13 貉にも狸にもなる米盗聴          祐
 14  軒に月さす新酒の火入れ         一
 15  脱サラの法被ようやく板につき       直
 16   夕餉のしたく何にしようか        明
 17 村はずれ花明りなる停留所         薫
 18  小綬鶏の鳴くチョトコイチョトコイ    祐
ナオ
 19 お見事な世辞も嬉しと海女潜き       一
 20  来賓席のじいさまにじぇじぇっ      直
 21 学び舎の風雨に耐えて八十年        明
 22  出世頭は総理大臣            薫
 23 桐箱の孫太郎虫飲まされて         祐
 24  七変化活け付いたマージャン       一
 25 白小袖あなたの色に染まりたい       直
 26  その日の教会鳴り響く鐘         明
 27 ブロンドを梳り待つローヌ川        薫
 28  遊覧船でワイン堪能           祐
 29 TPP交渉続く夜半の月          直
 30  めっぱじきにて眼ぱっちり        一
ナウ
 31 田仕舞に一家団欒いろり端         明
 32  誰が吹くやら篠笛きこゆ         薫
 33 私だけ何時も横むき写真です        祐
 34  昭和平成大正明治            一
 35 咲満ちて花のトンネルどこまでも      明
 挙句  うららうららと軽きジョギング      直

    起首10月18日~満尾12月7日

また今年一年、ゆっくり連句を巻いていきましょう!。


2013年12月無名会

2013-12-10 22:14:16 | Weblog

2013年12月無名会    2013年12月10日発行


(西洋ヒイラギの実 )=クリスマスホーリー 
冬になりました。12月の声を聞くと何故か「今年ももう終わりか~」とやるせない気がするのは
編集子だけですかねぇ。
今回は久しぶりに禎子さんも無名会に参加していただき、連衆は6名。
(女性6人でしたから賑やかでしたよ~(^_-)-☆)  それで2巻巻けました。

  二十韻「文鳥」膝送り 

   文鳥の指離れ飛ぶ漱石忌     仲冬   自   藤尾  薫
    Gパン干され三寒四音      三冬   場   玉木  祐
   満点の答案父にほめられて        自他   古賀 直子
    扉押しあけわれ先に行く         自   星  明子

   望の月肩寄せあって老男女    仲秋    他   武田 克子
    おしろいばなのほろりほんのり 三秋   場   古谷 禎子
   日本海の釣瓶落の浜にいて    三秋   自       祐
    かがり火赤く鬼太鼓を打つ        自       薫
   峠来ておにぎりわける旅仲間       自他      明子
    パリで迷ってコマッタネブー      自他      直子
ナオ
   竹籠に桑の実摘んでおままごと  仲夏   他      克子
    翼の端に透ける夏月      三夏   場      禎子
   本も飽きワイン片手に洋画見る       自       薫
    ガラス越しにて口づけの君       自他       祐
   神父さま彼は私の命です         自他      直子
    昨日のことは皆忘れる          自      明子
ナウ
   顔皺も美貌のひとつキャロライン      他      克子
    磯の白々若布刈る蜑      三春   他      禎子
   花の下吹奏楽の列がゆく     晩春   場       祐
    陽炎のたつディズニーランド  三春   場      執筆

    *コマッタネヴー=コマンタレヴー(COMMENT ALLEZ VOUS)
            
:フランス語

          12月7日首尾  於聖蹟桜ヶ丘ヴィータ 創作室


(高幡不動山の紅葉11月27日)

      『雲の手』

     遠富士に雲の手のびる竜の玉      玉木  祐
     庭掃きおえて浸る冬至湯       藤尾  薫
    縫いかけの針仕事する縁にいて     星  明子
     となりの猫がのっそりとくる     古賀 直子

    月天に光り輝くこの世界        古谷 禎子
     ほほよせ合って秋の声きく      武田 克子
    栗飯はあなた好みに味をつけ          直
     上手風吹く石垣の島             祐
    賑やかな民族舞踊衣装映え           薫
     アパルトヘイトの巨星墜ちしと        明
ナオ
    子等の追う天道虫が羽ひろげ          禎

     宵涼しとて仰ぐ金輪             祐
    高塔の好きなあなたとドバイ行き        克
     君の瞳にワインで乾杯            薫
    本郷の路地の坂道下駄の音           明
     へへののもへじ塀に落書き          直
ナウ 
    おすまし屋神のあぐらゐ真似てみる       禎

     飛魚漁の朝のさざめき            明
    幼などち三々五々の花の家           禎
     犯科帳よむうららかな午後         執筆

        平成25年 12月7日 首尾
                  於聖蹟桜ヶ丘関戸公民館にて

高幡不動山にて

 今年もぽつぽつとやって参りました。お付き合い有難うございました。
2013年はこれで収めます。また来年お会いしましょう。
See You Again・・・。 Au revoir 。 Hasta Luego。