2014年5月無名会 5月11日発行
散歩中にあまりに見事に咲いていたので2,3年前にもご覧いただきましたが、今回
また載せますね。香りもあります。(ウワミズザクラ4月17日)
5月3日! お天気も上々。桜ヶ丘通りのマロニエの花も咲き出してなんともいい季節になりました。
今回は薫り高い紅茶の発句です!
二十韻「紅茶々碗」 膝送り
新緑や紅茶々碗を白磁にす 古賀直子
はたはたと鳴る五月の幟 坂本統一
総領は職人芸の後つぎて 星 明子
真珠の玉の粒を揃える 藤尾 薫
ウ
実紫小愛男の愛おしく 玉木 祐
ときめきに触れ虫の音を聴く 直子
朝寒の離れ難かり肌の夢 統一
部活を終えて新聞配達 明子
杖ついて藍綬褒章栄誉受け 薫
丁稚奉公明治は遠し 祐
ナオ
ボーナスも消費税分軽くなり 直子
地下鉄出て冬晴れの月 統一
縄のれん頭で分けて酒仲間 明子
博多中州の流しこわもて 薫
あの娘の名ムンクのように呼び叫ぶ 祐
今日も逢瀬の橋を渡るか 直子
ナウ
大御神遷宮終わる二十年 統一
山彦遠く跳ねる若駒 明子
鐘撞けばあえかに揺るる花の雲 薫
雉笛を吹き野原を散歩 祐
平成26年5月3日 首尾
於関戸公民館創作室
野生のキンラン
「日の丸の折り目」の巻 膝送り
オ 日の丸の折り目七星天道虫 三夏 玉木 祐
街の老舗で売る柏餅 初夏 藤尾 薫
お生まれはどちらですかと声かけて 坂本 統一
車のキイーをひょいと取り出す 古賀 直子
ウ サバンナの月も轍をたどりゆく 三秋 星 明子
秋刀魚の味に夫しのぶ妻 晩秋 薫
祭り笛離れられない膝枕 晩秋 明
体重計の針がふり切れ 直
あくせくとバイトに通う大学生 祐
あの雲に乗り旅に出たいな 統
ナオ おらが春一句ひねってみたくなり 新年 直
寒月のもと塀越える猫 三冬 薫
温暖化絶滅危惧種更に増え 明
やくざあんちゃん酒盛りの店 祐
合コンであの娘をゲットゴールイン 薫
偕老同穴曾孫曾々孫 明
ナウ 無量寿経法鼓を叩き法螺を吹く 統
紋白蝶がひらり飛び立つ 三春 直
花前線ついに到達宗谷岬 晩春 明
フエーンの海の船を引き揚げ 三春 執筆
平成二十六年 五月 三日 首尾
於 関戸公民館創作室
★ をみなにて
また来む世ぞ生まれまし
花もなつかし月もなつかし
山川登美子
★青海苔や石の窪みの忘れ汐
高井几菫
(オダマキ)