無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

2013年無名会9月

2013-09-30 21:56:03 | Weblog

無名会9月              2013年9月30日発行

今年は家の近くのムクロジの木がいっぱい実をつけました。
年々すくすくと大きくなってこんなに大きくなりました。




この実はもう少しすると黄色の飴色
になって皮をこすると石鹸のような泡が立ってきますよね。サポニンが入ってるからだそうです。中の種は真っ黒で羽子板の羽の下についている黒い玉に変身!

残念ながら、私たち変身は無理ですが惚け防止に(連衆の皆様、ごめんなさい!)
鉛筆持って元気に連句でも巻いていきましょう。

   二十韻「哀れ蚊」 膝送り 

   哀れ蚊や打つのはしばしわが腕         藤尾  薫 

    糸瓜の水の溜まる庭先             古賀 直子 

   鉄塔の上の半月照る縁に             玉木  祐

     部屋かけまわる幼子の声                薫

ウラ

   転んでもただでは起きぬしまり屋で            直 

     海猿になる色黒の僕                   祐

   初デートコース念入りウォターフロント           薫

    スカイツリーに続く行列                  直

   平鰤の江戸前寿しと姫小松                祐

     蜩を聞く露天温泉                     薫

ナオ 

   修行僧印を結んだ堂の前                 直

     五百CCバイク世代で                  祐 

   姪の恋実って祝うマウイ島                 薫

    ふわり抱かれ白鳥のよう                 直

   月出でて瓢湖輝く寒きびし                 薫

     観光バスで道の駅混む                 祐

ナウ

   輪になってワルツステップたけなわに          直

     啓蟄の朝コーヒーを濃く                 祐

   心より捧ぐ花の枝花吹雪             星  明子

     双蝶々青き空舞う                    薫

         * 姫小松(日本酒銘柄)
           2013年9月21日(土) 於 聖蹟桜ヶ丘ヴィータ創作室

  

    

   をりとりてはらりとおもきすゝきかな 
                   飯田 蛇笏 


















(ホトトギス)


 


2013年無名会8月清水高原

2013-09-16 13:40:06 | Weblog

清水高原にて        2013年9月16日発行

8月30,31日に長野県東筑摩郡山形村の高原に行ってきました。
暑い東京とは違い涼しーい所でした。


ノリウツギ
此処、松本から松本電鉄の波多駅から車で30分くらい登った清水高原別荘地は
ノリウツギの木がいっぱいの場所でした。

ミヤマママコナも群れ咲いてました。
よく見るとこんな花

夜は満天の星!。宿で歌仙を巻きました。女性4人でしたが統一さんも来られたらよかったですね。

    歌仙「信濃の色」

   あふれ湯も信濃の色よ秋涼し         古賀直子

   月のゆたかに集う草の戸          星 明子

  この辺り萩のこぼるる道ならん        玉木 祐

   旗振人形交通規制             藤尾 薫

  町工場残業つづく昨日今日            明子

   冷やし西瓜は大切りにする           直子

  歌声はキャンプファイヤー子供達          薫

   空も林も音無く二人               祐

  見つめあい頬を寄せあい抱きあい         直子

   カップはジノリホットコーヒー         明子

  吃水線すれすれに行くロシア船           祐

   高く売れたわ中古の車              薫

  霙酒杯あけて夢の内               明子

   寒念仏の堂に月照る              直子

  やせ犬の通り過ぎゆく城下町            薫

   床の間に見る贋作の軸              祐

  六方を踏んで役者の花衣             直子

   魚島時の浜のざわめき             明子

ナオ

  ふるさとはぺんぺん草の屋根ばかり         祐

   ズウズウ弁の友のやさしさ            薫

  還暦のマラソン大会先頭に            明子

   脛のすり傷僕の勲章              直子

  梅雨晴間十字架映す水たまり            薫

   トマト投げ合う異国のフェスタ          祐

  あっあの娘ビビッときたよ追っかけろ       直子

   雀逃がしていとし紫              明子

  後朝の襲の袖をぬらす文              祐

   レトロなポスト駅のめじるし          明子

  胡弓泣く月が揺れてる風の盆            薫

   今年絹織る機を調え              直子

ナウ

  落鮒を吊るし燻ゆらすいろり端           祐

   亭主しつらう懐石料理              薫

  消費税増税如何に思案中             直子

   歩きながらのスマホ検索            明子

  爛漫の花を求めて北上す              祐

   小川さらさら山笑う頃              薫

       平成二十五年八月三十日首尾   於信州・山形村「高原の宿きよみず」


ツリフネソウ(山道で)

翌日散策の後、時間はあまりなかったのですが、2句表考案の統一さんに敬意を表し
二句表を巻きました。

   二句表  「八月尽」膝送り  

   落葉松の林をたどり八月尽     玉木  祐

     初茸の出る別荘の裏       藤尾  薫

 ウ 

        けいたいの電池切れたる良夜にて  古賀 直子

     ただ吹く風に心遊ばす      星  明子

   太筆にたっぷりと墨雲を描く        薫

    天窓の星またたく囲炉裏         祐 

   しのぶれば東の方に鐘冴ゆる        明 

    五条大橋渡りあいびき          直 

ナオ 

      医学生バイトでホストナンバーワン     祐

    マイノリティーの奉仕活動        薫

   乾杯は麦酒砂漠の砂嵐           直

    遠雷去りて月は車窓に          明 

   犬二匹調教しつつ散歩する         薫 

    ゴヤの魔女見る土曜日の家        祐

ナウ  

      花の下重箱広げ師も集う          明

    ぶらんこを漕ぐ子等の歓声        直 

    平成二十五年 八月三十一日 於清水高原 星亭山荘にて
                  

シロヨメナ(山道で)