無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

無名会2月

2012-03-15 23:08:41 | Weblog

無名会2月 2012年3月13日発行 

今年はことのほか春が遅いですね。
梅の花など、少しいじけて咲いている感じです。
そんな花を見るのはかわいそうですね。
そこで今回は山の雪景色をお届けします。

                            八方尾根にて

二十韻「多摩川渡る」の巻

   春立つや多摩川渡る風明し     統一  初春

   幼児あそぶ土匂ふ頃       明子  三春

  裏庭の蟇穴出づと声のして      祐  仲春

   試運転する蒸気機関車      直子


   
半夏生ぽっかり浮かぶ昼の月     薫  仲夏

   行水使う肌に魅せられ       一  晩夏

  なりゆきで思い通りにゴ一ルイン   明

   新居の隣りゴミ捨て場にて     祐

  見てみたいふわふわと飛ぶ放射能   直

   渚たたづむ故里の町        薫

ナオ
  名物の鮟鱇鍋をふるまわれ      一  三冬

   石の坂道聖燭祭の灯        明  晩冬

  年下に挑発しきり着飾りて      祐

   追って行きます霧のロンドン    直  三秋

  月見酒一姫二太郎爺と婆       一  仲秋

   運動会の借り物競走        薫  三秋
ナウ
  沖縄はトップの椅子の定まらず    明

   こんなところで呼ばれて困る    祐 

  絵手紙をはみだして描く花吹雪    直  晩春

   蜜蜂の舞う北の温室        薫  三春

 2012年2月4日(立春の日に)首尾 関戸公民館 創作室 

秋田県 田沢湖高原にて  

     二十韻「立春の富士」

    立春の富士すっぽりと大玻璃戸   古賀直子
     リフト止めたるフェーン現象   玉木 祐
    親の笑み入園式はなごやかに    藤尾 薫
     末は博士か大臣は昔       坂本統一
ウ 
    雪見酒配所の庭に仰ぐ月      星 明子
     八丈島におしどり訪れ        統一
    舟べりに海女を見守る夫の居て      薫
     採用試験縁故限定          明子
    モモが来て時間戻して欲しい夜      祐
     夢がふくらむ手品師の箱       直子
ナオ
    騙し絵に薄翅蜉蝣入り込む        祐
     金魚すくいに尼さんも出て       薫
    雨だれにショパンの恋を恋渡る      祐
     名残の蚊帳が広すぎるのよ      直子
    月のぼる嫁に食わすな秋茄子       祐
     雲井の雁の掛け軸の賛         薫
ナウ
    挙手をして最終便の発車ベル      明子
     晩節なれどスリル満点        直子
    咲くよりも花のきわみは花吹雪     統一
     放牧の丘若駒を駆る         統一

2012年2月4日首尾 於関戸公民館創作室 

        志賀高原 熊の湯にて

それでも、もう春の装いをしてる花も有るんですよね。

早春の花々