無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

3月無名会

2009-03-27 23:19:36 | Weblog
3月無名会 2009年3月30日発行

この椿は一本の木で花は赤白のまじりですが一つ一つが赤白の配分が違います。同じ親から生まれた姉妹がそれぞれ個性的に違っているように見えて愉快です。
ゆきしろ、ばらあかの物語を思い出しました。

二十韻 『雨の夜』 膝送り
   ものの芽の目覚むるけはい雨の夜    星 明子
    亀鳴くことを偲びうとうと      峯田政志
   華やかな都踊りにくりだして      藤尾 薫
    お裾分けする紅の落雁        古賀直子

   更衣月の光に影映し          梅田 實
    姫鱒描く水茎の跡         おおた六魚
   申し出をばっさり切ってちりぬるを     明子
    太郎一郎しぶとさはペア         政志
   群れ離れ低空飛行俺の道           薫
    果報寝て待て宝くじ買う         直子
ナオ
   デザートは子らの喜ぶ冬苺         六魚
    酷しい寒さつづく此頃           實
   抱き合う賞味期限は気にせずに       政志
    身に入む夜はさしつさされつ       明子
   迎え火の煙にむせる三日の月        直子
    昇仙峡にもみじ狩り行く          薫
ナウ
   いい湯だなどっぷりつかり若返り      直子
    棚に並んだスポーツドリンク       六魚
   花便り恩師より来る海越えて        政志
    春の行方を探し求めむ          執筆
    
  平成21年3月7日  於 関戸公民館




二句表「春愁の髭」 膝送り
   春愁の髭なでている猫の翳        六魚
    法被いなせに屋根葺きの人       直子

   待ちかねたヒレカツ弁当味わいて      薫
    デジタルテレビ手に入れる夏      政志
   風鈴の音も立てない昼の午後        薫
    美容整形あっと言う間に         實
   マジシャンのかくした月がアラ中天    直子
    菊にしたたる露のいとしき       六魚
ナオ
   肌寒に離れるまいと抱きあい        實
    コールガールを止める潮時       政志
   スコッチの黒が嬉しい頃もあり      六魚
    冬の月照り己が影曳く         明子
   鷹匠の末裔とやら好々爺         政志
    レジ通らずに商品を手に         薫
ナウ
   花に酔い花の並木を辿り行き        實
    高山祭いまや酣            直子


    2009年3月7日~17日 満尾



二句表「コーヒー」 膝送り

  啓蟄や今朝のコーヒー濃く入れる   玉木  祐
   雀の子らのたわむれる枝      星  明子

  流鏑馬の見物客はいならびて     藤尾  薫
   宇治川望み風薫る空        峯田 政志
  橋渡る土用鰻の揺れる籠       太田 六魚
   鼻をひくひくすぎていく人     梅田  實
  月見宴一升瓶も鎮座して       宮澤 佳子
   五右衛門風呂に虫時雨きく         祐
ナオ
  山粧う幼なじみと語り合う          明
   抱かれて昇る天国の門           薫
  スキー場ジャンプまたもや新記録       政
   牡蠣鍋にさす薄き月影           六
  松島に翁の跡を偲びたり           實
   ガイドの演歌拍手喝采           佳
ナウ
  境内はしだれる花の今盛り          明
   霞棚引く多摩の横山           執筆

 2009年3月15日 於 関戸公民館にて




2月15日無名会

2009-03-08 11:37:37 | Weblog
2月15日無名会 2009年3月9日発行

ヒヨドリは果物とか赤い実が好きですよね。ところが、赤い実ばかりではなくて椿のあのおしべの白っぽい黄色い芯まで食べるのです!。食べられた椿の花は無惨な形になり果てます。紫色のパンジーの花弁まで食べるのですよー。つぼみのふくらみ始めてこれから咲くわよーというところをついばまれて....鳥も食糧難?かろうじて椿の形を保っている姿を撮りました。

二句表「吉川旧居」 膝送り
  梅郷の吉川旧居梅真白         玉木  祐
   文庫読みつつ待つは春一       宮澤 佳子

  トレパンで駈けゆく聟に声かけて    峯田 政志
   げんのしょうこの揺れる細道     太田 六魚
  灯台に日傘さし行く人は誰       藤尾  薫
   硫黄島へとゴムボート漕ぐ          祐
  キャンパスに収められない丸い月        佳
   新走の香集い来る友             志
ナオ
  俳諧の恋も手向ける鹿の声           魚
   橋のたもとで逢瀬をかさね          薫
  四畳半置炬燵にて足からめ           祐
   冴ゆる月影ちらり顔出す           志
  お見舞いの幼ベッドではねまわり        佳
   突如流れるモーツアルト聞く         魚
ナウ
  おめかしし花見に急ぐ人力車          薫
   雲雀東風吹く高階の部屋          執筆




二句表「慈姑の芽」
  ひからびて厨の隅に慈姑の芽           薫
   浅蜊の舌ののびる夕暮れ            祐

  娘等の懸賞パズル手伝いて          佳子
   江ノ電でゆく納涼の会           政志
  大仏は薄着なれども汗をかき         六魚
   幼児が作るキューーピーの服         薫
  芸術祭アトムを飛ばす月世界          祐
   夜長ひたすら彼の声待つ           佳
ナオ
  村芝居心中場面ひしと抱き           志 
   門左衛門の全集が出る            魚
  何者か頬被りして軒の下            薫
   雪室作り月明かりさす            佳
  夕暮れの刻やわらかく流れゆく         祐
   新内小唄粋に響きつ             志 
ナウ
  嬌声に花見の傘の晴れやかに          魚
   目玉きょとんと梢に画眉鳥          執筆


 2009年2月15日 首尾 於関戸公民館第三学習室