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無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

無名会11月(2013年)

2013-11-22 22:58:48 | Weblog

無名会11月   2013年11月22日発行

霜月11月ですね。冬らしくなってまいりました。多摩川に注ぐ支流の浅川の橋から見る富士山が雪をかぶって白い山になってます。川の風景も季節によってかわっていきます・・・。
今回は新しく入られたT.克子さんをご紹介します。
祐さんのご紹介で俳句をされていた方だそうです。大歓迎!!
新しい方が入られて活気がついてまたより楽しい連句を巻いて行けそうですね。
「楽しくなければ連句ではない」は私たちのモットーですものね~。


     二十韻「鉄兜」の巻

    木守柿四郎次郎の鉄兜        坂本 統一
     小春日和の展示会場        藤尾  薫
    パソコンの調子いよいよ整いて    星  明子
     おかわりをする熱いコーヒー    古賀 直子

    おもてなし月見団子を月の客     玉木  祐
     恋のみのりて深みゆく秋      武田 克子
    虫時雨声も聞こえず抱く夢         統一
     傑作なくて習作ばかり           薫
    新聞に広告はさむアルバイト        明子
     チケット完売ソチ行きの便        直子
ナオ
    韃靼の海峡渡る夏の蝶            祐
     窓越しにみる宵山の月          克子
    吾が魂の灯火行くらしぽつぽつと      統一
     妻問い婚のまだ続く島           薫
    ペダル踏みいつも相乗り高校生       明子
     音痴なれどもナツメロが好き       直子
ナウ 
    百歳の俳人の句に刺激受け          祐
     とうみこうみして蛇穴を出づ       克子
    水揺れる櫂はゆったり花筏          薫
     笑いの絶えぬのどららかな部屋      明子
    
 2013年11月13日 
        聖蹟桜ヶ丘ヴィータ:ミーティングルームにて

 

      二十韻 「はらから」の巻

  はらからの長き別れを初しぐれ      武田 克子
   柊匂う玄関の脇            玉木  祐
  子供等の走り駆け行く音のして      藤野  薫
   スイーツ好きな大学教授        坂本 統一
ウ 
  幾年かめぐりめぐりて望の月       星  明子
   焼けぼっくいの炎身に入む       古賀 直子
  あなたへの便りに添える思い草          克
   路地に響ける羅宇やの屋台           祐
  たまさかに仇に逢いて一刀に           統
   営業成績トップ毎回              明
ナオ
  浜辺では色とりどりのビーチパラソル       薫
   夏月うすく雲の切れ間に            統
  山寺の座禅の僧の淡き夢             直
   恋人追って日高川ゆく             薫
  婚活で次の彼女をインプット           明
   ぐっと飲み干すワイン辛口           直
ナウ
  飛行機に水を積み込む運搬車           祐
   海峡渡り白鳥帰る               克
  うれしきは母の手縫いの花衣           直
   朧の鐘を遠く聞く頃              薫

 平成25年11月13日 満尾
   於 聖蹟桜ヶ丘関戸公民館

    
(サフランの収穫)


10月無名会

2013-10-21 22:18:46 | Weblog

無名会10月              2013年10月21日発行

 
(10月9日立川昭和記念公園にて)

いろいろな木の実が色づいて秋らしくなってまいりました。でも紅葉はまだですね~。
10月は16日(水)に無名会例会がありました。祐さんが句集「半分」を上梓され、
そのご自身装丁の本の内容ともども、美しさに感心いたしました。
句の作り方等話は盛り上がりました。流石でしたね。

ナンバンギセル

 二十韻「野にも海にも」

   都会にも野にも海にも秋嵐      星 明子
    籬の菊にながむ弦月        藤尾 薫
   走り蕎麦の匂いほのかに打ちあげて  玉木 祐
    しんと沈もる包丁の銘       古賀直子


   うちの父職人気質の頑固者         薫
    宇宙に結ぶ恋を夢みる          明
   はなちゃんは年長組のかぐや姫       直
    あんぱんまんは逝ってしまった      祐
   銅像は青葉若葉の故郷に          明
    タコ焼きほうばり祭笛聞く        薫 

ナオ
   サーカスの馬にピエロの鞭をあて      祐
    仏蘭西土産は大きな鞄          直
   ななつ星豪華列車は二人連         薫
    四畳半にて共に熱燗           明
   月皓々シュプール描くスキー場       直
    靴が並んで嗤っているぞ         祐 

ナウ
   借りものの羽織をたヽむ楽屋裏       明
    お茶漬の菜目刺こんがり         薫
   花盛り鬼面をつけて薪能          祐
    耕すひとは帰り仕度を          直 

    平成二十五年十月十六日 首尾
      於 聖蹟桜ヶ丘関戸公民館

 

立川昭和公園のコスモス

 

 


2013年無名会9月

2013-09-30 21:56:03 | Weblog

無名会9月              2013年9月30日発行

今年は家の近くのムクロジの木がいっぱい実をつけました。
年々すくすくと大きくなってこんなに大きくなりました。




この実はもう少しすると黄色の飴色
になって皮をこすると石鹸のような泡が立ってきますよね。サポニンが入ってるからだそうです。中の種は真っ黒で羽子板の羽の下についている黒い玉に変身!

残念ながら、私たち変身は無理ですが惚け防止に(連衆の皆様、ごめんなさい!)
鉛筆持って元気に連句でも巻いていきましょう。

   二十韻「哀れ蚊」 膝送り 

   哀れ蚊や打つのはしばしわが腕         藤尾  薫 

    糸瓜の水の溜まる庭先             古賀 直子 

   鉄塔の上の半月照る縁に             玉木  祐

     部屋かけまわる幼子の声                薫

ウラ

   転んでもただでは起きぬしまり屋で            直 

     海猿になる色黒の僕                   祐

   初デートコース念入りウォターフロント           薫

    スカイツリーに続く行列                  直

   平鰤の江戸前寿しと姫小松                祐

     蜩を聞く露天温泉                     薫

ナオ 

   修行僧印を結んだ堂の前                 直

     五百CCバイク世代で                  祐 

   姪の恋実って祝うマウイ島                 薫

    ふわり抱かれ白鳥のよう                 直

   月出でて瓢湖輝く寒きびし                 薫

     観光バスで道の駅混む                 祐

ナウ

   輪になってワルツステップたけなわに          直

     啓蟄の朝コーヒーを濃く                 祐

   心より捧ぐ花の枝花吹雪             星  明子

     双蝶々青き空舞う                    薫

         * 姫小松(日本酒銘柄)
           2013年9月21日(土) 於 聖蹟桜ヶ丘ヴィータ創作室

  

    

   をりとりてはらりとおもきすゝきかな 
                   飯田 蛇笏 


















(ホトトギス)


 


2013年無名会8月清水高原

2013-09-16 13:40:06 | Weblog

清水高原にて        2013年9月16日発行

8月30,31日に長野県東筑摩郡山形村の高原に行ってきました。
暑い東京とは違い涼しーい所でした。


ノリウツギ
此処、松本から松本電鉄の波多駅から車で30分くらい登った清水高原別荘地は
ノリウツギの木がいっぱいの場所でした。

ミヤマママコナも群れ咲いてました。
よく見るとこんな花

夜は満天の星!。宿で歌仙を巻きました。女性4人でしたが統一さんも来られたらよかったですね。

    歌仙「信濃の色」

   あふれ湯も信濃の色よ秋涼し         古賀直子

   月のゆたかに集う草の戸          星 明子

  この辺り萩のこぼるる道ならん        玉木 祐

   旗振人形交通規制             藤尾 薫

  町工場残業つづく昨日今日            明子

   冷やし西瓜は大切りにする           直子

  歌声はキャンプファイヤー子供達          薫

   空も林も音無く二人               祐

  見つめあい頬を寄せあい抱きあい         直子

   カップはジノリホットコーヒー         明子

  吃水線すれすれに行くロシア船           祐

   高く売れたわ中古の車              薫

  霙酒杯あけて夢の内               明子

   寒念仏の堂に月照る              直子

  やせ犬の通り過ぎゆく城下町            薫

   床の間に見る贋作の軸              祐

  六方を踏んで役者の花衣             直子

   魚島時の浜のざわめき             明子

ナオ

  ふるさとはぺんぺん草の屋根ばかり         祐

   ズウズウ弁の友のやさしさ            薫

  還暦のマラソン大会先頭に            明子

   脛のすり傷僕の勲章              直子

  梅雨晴間十字架映す水たまり            薫

   トマト投げ合う異国のフェスタ          祐

  あっあの娘ビビッときたよ追っかけろ       直子

   雀逃がしていとし紫              明子

  後朝の襲の袖をぬらす文              祐

   レトロなポスト駅のめじるし          明子

  胡弓泣く月が揺れてる風の盆            薫

   今年絹織る機を調え              直子

ナウ

  落鮒を吊るし燻ゆらすいろり端           祐

   亭主しつらう懐石料理              薫

  消費税増税如何に思案中             直子

   歩きながらのスマホ検索            明子

  爛漫の花を求めて北上す              祐

   小川さらさら山笑う頃              薫

       平成二十五年八月三十日首尾   於信州・山形村「高原の宿きよみず」


ツリフネソウ(山道で)

翌日散策の後、時間はあまりなかったのですが、2句表考案の統一さんに敬意を表し
二句表を巻きました。

   二句表  「八月尽」膝送り  

   落葉松の林をたどり八月尽     玉木  祐

     初茸の出る別荘の裏       藤尾  薫

 ウ 

        けいたいの電池切れたる良夜にて  古賀 直子

     ただ吹く風に心遊ばす      星  明子

   太筆にたっぷりと墨雲を描く        薫

    天窓の星またたく囲炉裏         祐 

   しのぶれば東の方に鐘冴ゆる        明 

    五条大橋渡りあいびき          直 

ナオ 

      医学生バイトでホストナンバーワン     祐

    マイノリティーの奉仕活動        薫

   乾杯は麦酒砂漠の砂嵐           直

    遠雷去りて月は車窓に          明 

   犬二匹調教しつつ散歩する         薫 

    ゴヤの魔女見る土曜日の家        祐

ナウ  

      花の下重箱広げ師も集う          明

    ぶらんこを漕ぐ子等の歓声        直 

    平成二十五年 八月三十一日 於清水高原 星亭山荘にて
                  

シロヨメナ(山道で) 


8月猛暑に送る苗場山の花

2013-08-21 21:58:01 | Weblog

残暑お見舞い申し上げます。
今月は月末に長野県清水高原で連句を巻きましょうという計画です。まだ少し時間がありますのでその間にとうとう無名会は消えてしまったと思われたら大変!
まだ続けてますのでお待ち下さいね。
つなぎとして苗場山に登りましたのでそのときの花をご覧くださいね。

苗場山山頂付近。空気はからっとして!8月7日

コバイケイソウ(山頂ではまだ咲いてました)8月8日朝7時

ヒメシャジン


無名会7月

2013-07-22 22:04:30 | Weblog

7月無名会   2013年7月22日発行

ひおうぎ

梅雨の戻りでしょうか?此処、関東は幾分凌ぎやすい暑さですね。
まだ、暑さは8月9月とあるわけだから気を許さないで夏を乗り切りたいですね~~~


   二十韻「言葉いろいろ」

 外つ国の言葉いろいろ富士詣          古賀直子
  重いリュックに目にしみる汗         藤尾 薫
 朝刊の三面記事を広げいて           坂本統一
  表情なくす活字のように           玉木 祐

 ひとり者能面を打つ苫の月              薫
  おてんばなれど名は忍草             直子
 おくんちはあの日あの時逢っただけ          祐
  ぱちんと響くビー玉の音             統一
 道草のついで犬小屋覗きこみ            直子 
  馬琴の小説ひまに飽かせて             薫
ナオ
 行く年を追いて八十路の親友逝くと         統一
  月燦々と寒の念仏                 祐
 演説は絶好調の立候補                薫
  飲んだら乗るな赤いフェラーリ          直子
 さあ行こう結婚式はハワイ島             祐
  最初の口づけ神父の前で             統一
ナウ
 珈琲に砂糖たっぷり甘過ぎる            直子
  芝生に座して風柔らかく              薫
 星雲抜け宇宙戦艦花吹雪              統一
  高層階に啼く揚げひばり              祐

       2013.7.13 首尾
          於関戸公民館創作室

庭で見つけたカブトムシ

クレマチス

 


2013年5月、6月無名会

2013-06-16 14:32:57 | Weblog

2013年 5月、6月 無名会 (2013年6月16日発行) 

ご無沙汰してます。ご訪問有難うございます
5月に歌仙を巻いたのですが巻ききれなくて翌月に持ち越してしまいました
ゆるゆる進んでおります。 季節は皐月から水無月へ梅雨真っ盛りとなりました

神代植物園の芍薬(5月15日)

    歌仙「山男」 膝送り

 
  こんにちはと山男来る著莪の花     玉木  祐
   若葉はゆれてきこゆ沢音       藤尾  薫
  厨辺につまみ食いする埒もなし     坂本 統一
   物産展は大入り盛況         古賀 直子
  屋上の庭園静かビルの月            薫
   チンチラ猫と夜長おしゃべり         祐

  胡坐かき盃を干す温め酒            明
   内弁慶のあなた大好き            一
  ひと周り違う嫁さん超ボイン          直
   ぎゅうぎゅう詰めの満員電車         薫
  おのぼりさん六三四観光実現す         祐
   何語でござれスマホで翻訳          明
  羅紗合羽雪の別れの南部坂           祐
   月の出るころ火の用心せよ          直
  童寝て夢の中ゆくピーターパン         薫
   みにくいアヒル読んであげよう        祐
  初花の門に水打つはや目覚め          明
   鰊曇りにあるなしの風            一
名残の表
  円安のアベノミックスに山笑う         直
   出囃子にのり真打登場            薫
  禿頭の兄は御籤に感化され           祐
   就活止めて会社立ち上げ           明
  ロッカーの書類あれこれ土用干し        直
   ビールの肴うなぎ奮発            薫
  隣席に寝顔可愛い美女の居て          明
   送りましょうとつい乗り過ごす        直
  抱き寄せシャネルの5番乱気流         薫
   よりどりみどり土産いろいろ         明
  風呂名残り志野の茶碗が自慢にて        直
   虫すだく頃月は雲間に            明
名残の裏
  旅人の帽子目深に秋時雨            薫
   新発売のビデオ売り切れ           直
  年配の客ばかりなる名画館           薫
   混声合唱いよよ高まり            明
  はるかより寄せては返す花の波         直
    若駒を駆る蒙古平原            薫

起首2013年5月11日 
満尾2013年6月15日  於 聖蹟桜ヶ丘ヴィータ第2学習室

神代植物公園の薔薇と+α


2013年無名会4月

2013-05-09 20:21:01 | Weblog

2013年4月無名会(つづき)2013年5月9日



Golden Weekもおわり若葉が色濃くなり始めましたね。
4月の2巻めです。

   二十韻「詩人」の巻

   海棠の咲けば詩人の孤影かな     坂本統一
   到来物の春の椎茸         玉木 祐
    うららかに廚の水を流しいて     古賀直子
      おままごとではママになりきり   藤尾 薫

  ベランダに靴片っぽう照らす月    星 明子
   夫婦窓しめ不倫えにしだ        統一
  褐色の肌にくいこむ爪の跡         薫
   動物園の風がそよそよ         直子
  巳の年の弁天様のお開帳         明子
   力つきたか少年の自首          祐
ナオ
  七五三祝飴のなかから金太郎       統一
   満員御礼天覧初場所          明子
  オナシスは恋多き人歌姫と         薫
   指輪交わした秋のクル一ズ       直子
  寝られない嫦娥皓々娘のいびき       祐
   旅一座行く薄の峠           薫
ナウ
  幕間に盃を重ねて桟敷ごし        明子
   鬼も出てきて乱痴気騒ぎ         統一
  ベビ一カ一花の吹雪の夢心地        祐
   おぼろの鐘を遠く聞くころ       直子

  2013年 4月27日 首尾 

   多摩市関戸公民館 第二学習室 

4月のとっておき花たち


2013年4月無名会

2013-05-01 16:58:42 | Weblog

2013年4月27日無名会 2013年5月1日発行
春が行きつ戻りつで身体がついていけませんねぇ~~
4月も後半に無名会は開かれました。20韻を二つ。
久しぶりで、皆さんにお会いできておしゃべりに花が咲きました。
最初に「反抗期」の巻、20韻「詩人」の巻はまだ編集されてないので
次の発行時に掲載します。


  (春蘭)  庭の片隅で春を待ってました。

二十韻「反抗期」

  つんつんと子は反抗期松の芯        古賀直子
   横断歩道追える逃水           星 明子
  蛙鳴く旅においでと誘うらん        坂本統一
   S字カーブの続く山峡          藤尾 薫

  柏餅味噌餡が好き月の下          玉木 祐
   潮やけの彼眺めうっとり           直子
  ワイシャツの胸ポケットに鍵入れる       明子
   そろそろお腹出っぱれる人          統一
  公爵は従者したがえて園遊会           薫
   スーチーさんの民族衣装            祐
ナオ
  托鉢の僧にくさめをうつされて         直子
   寒中水泳老いも若きも            明子
  年の差を全く気にせぬ恋も生れ         統一
   熱い抱擁銀杏散る街              薫
  月天心つい飲み過ぎたにごり酒         直子
   色なき風の富士川くだり            祐             
ナウ
  駅前のロック演奏最終章            明子
   ルービックキューブおっと完成        統一
  城址のぼんぼり淡く花の宵            薫
   高層階に雲雀一声               祐


    平成25年4月27日首尾 於関戸公民館第二学習室 

                 (クリスマスローズ)                              

                (バイモ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2013年3月

2013-03-18 16:59:02 | Weblog

2013年3月無名会  3月18日発行

春めいてまいりました。
疾風怒濤の春というか風が強いですね。
花粉、黄砂、PM2,5 など空気を気持ちよくすえない春・・・。

ナガバノスミレサイシン(高尾山3月11日)

   二十韻「たらの芽」
 
    山路わけ採りしたらの芽今朝の膳        藤尾  薫
     味噌汁香る春は曙              坂本 統一
    斑雪もう消えたかと声がして          古賀 直子
     繕いものの針の忙しく            星  明子
ウラ  あこがれの京の都の百合鴎               一
     甍の波を照らす凍月                 薫
    初デート骸骨見てる理科教室              明
     白衣の胸に触れてどっきり              直
    おばさんが陪審員に選ばれて              薫
     休憩ロビーにジュピター流れ             一
ナオ  お好みはビールですかと機内食             直
     博多祭に世話役つとめ                明
    傀儡師のあなたの言葉信じるわ             一
     ピエロの愛に野分け烈しく              薫
    月の面雲次々と流れゆき                明
     ちちろ鳴け鳴け邯鄲の夢               直
ナウ  未だなお復興政策低迷し                薫
     荒野に茶房開く一棟                 一
    初孫の歩き始めし花莚                 直
     代々の田を老爺畦塗り                明

   首尾 2013年3月9日 関戸公民館創作室にて


ヤマルリソウ(高尾山3月11日)


エイザンスミレ(高尾山3月11日)


2013年2月無名会

2013-02-18 21:49:44 | Weblog

2013年3月4日発行

今年はいつまでも寒さが続きますね。梅も水仙も開花が遅れて・・・。

(ロウバイ)

  二十韻「吾に一歩」の巻

  空に木に吾に一歩の春動く    星 明子
   野焼の煙遠く見る頃      古賀直子
  鰊煮てお隣さんよりいただいて  玉木 祐
   今は流行りの棚の盆栽        明

  月待ちて帯ゆったりと初浴衣      直
   なれそめの彼祭笛吹く        祐
  放課後はいつも並んでランドセル    明
   転んで怪我と緊急のTel        直
  IPSわけはわからぬ大発見           明
      祝いの酒は辛口がよし        直
ナオ
  サッカーの得点王の追っかけで     直
   ダウンコートは娘のおふる      明
  ふわふわと恋に浮かれて夢の中     直
   土間の蟋蟀後朝の憂さ        明
  清冽に岩砕く川月の谷         明
   ウインナワルツ涼も新たに      直
ナウ
  還暦の語学講習満席で         明
   集うはらからみんな息災       直
  境内の猫も見上げる花吹雪       明
   紙風船の色はとりどり        直

平成二十五年二月九日首尾 於関戸公民館


(ニゲル)

(福寿草)


無名会2013年 初め

2013-02-01 22:42:55 | Weblog

無名会 2013年2月1発行

 新年というにはもはや2月。節分ももうすぐ
寒さに引きこもってばかりではいけませんね~
先日神代植物公園に行きました。園の中はやはり冬枯れで梅のつぼみは固く、福寿草もまだ顔を出していませんでしたが温室では蘭の花が可愛い花を見せてくれましたのでそれをご覧ください。

 

暮れに忘年会をいたしました。その日に巻いた句をご覧ください。    

  二十韻「臘八会連句」の巻

  臘八会俳諧連句の悟りかな     坂本統一

   猫の狙える潤目の鰯       玉木 祐 

  学び舎の歴史百年言祝ぎて     星 明子

   みんな忘れた微分積分      古賀直子 

  月眺めギリシャのタ一レス思案中  藤尾 薫

   紅葉に染まる頬にキスする      統一

  この香り洗いたくなし秋の夜       祐

   有象無象の議員候補者        明子

  ふるさとの名物届くバイク便      直子

   秘密基地だよダンボ一ル小屋      薫 

ナオ

  墓買えと電話勧誘蚊遣り焚く      統一 

   海辺にあわき明易すの月        祐 

  峡の山烟たなびく露天風呂       明子 

   着痩せの質だねそっと抱きよせ    直子

  帯解いて緋の長襦袢さらさらと      薫

   食卓に置くボジョレヌ一ボ一     統一

ナウ

  第五番ピアノ長調聞こえ来る       祐

   偕老同穴温き縁側          明子

  爛漫の花の散る間の夢や夢       直子

   はるかに架かる淡き初虹        薫

        2012年臘八の日 首尾
                     関戸公民館第一会議室・ナウ三句、忘年会会場にて


この花、誰かの顔に似ていませんか?あどけないというか・・・笑ってしまいますよね~~(kon)

 これは蘭ではないですね^_^; 。吊り下げたベコニアの種類です。

 

 


無名会11月

2012-11-29 23:19:34 | Weblog

無名会11 2012年11月29発行 

霜月とはよく言ったものですね。11月という月は寒かったんですねー(笑い)。
今年は気持ちのいい秋の気配を味あわないうちにいきなり冬に突入でした。

虫のすだく音も、秋の静謐な空気の中でしんみり物思うこともできませんでした(また笑い。)
でも、こういうときって紅葉はいいですよね。ドウダンツツジの色づきがことのほか綺麗!
今回は、祐さんにお心のうちをすこし寄せていただきました。

∞ 好きな言葉 ∞  ―私の本音―     玉木  祐

 好きな言葉というと、まず好きから始まり、美しいも、美味しいも、反対語から比べると
はるかに否定より肯定語のほうが心地よく好きである。
 好きとは、本能につながる事柄の言葉を肯定するような気がする。
だが近頃、歳をとったためか、若い時のようにそうとばかりいっていられなくなった。
例えば“生きる“についてもそろそろあちらの世界に行く方が、
良いのではないかと考えるようになった。

 それほど体力に自信が持てない訳でもなく、何故かふっと現世よりまだ見ないあの世に憧れる。
何かそんな思いにさせたのか、これきっと老いであろうと思う。

 考えてみると、今が一番好きな暮らしである。一人で自由気まま、
これといって困ることも無く、これぞ幸せと言うのかも知れない。
そうなると、もうこの世で欲も無くなる。未知に憧憬するのかも知れない。

 今朝の雨も何故か愛おしい。暑さも、寒さも、思い出すことが懐かしい。
老いを静かに迎えることが今わたしの好ましい言葉かもしれない。


二十韻「偃武」の巻

  冬の鵙啼いて過ぎたり偃武かな    坂本統一

   掛け大根の列の白々        古賀直子

  手拭の姉さまかぶり古民家に     玉木 祐

   駅前広場の足湯にひたり        統一

  望の月窓ごしに見る終電車        直子

   瓢の尻をなでることする         祐

  氷頭膾がぶりと噛んだ男よし       統一

   酔ったかしらとしなだれかかる   藤尾 薫

  大正のラベルを貼って限定品        祐

   売り切れご免鳴らす拍子木       直子

ナオ  

  おばあちゃん祭ばやしにいそいそと     薫 

   山車曳き出せば若衆に月        統一

  親の脛細くなりますニ一トです      直子

   スト一カ一なのパリまで追って      祐

  ほだされて指輪交換神の前        統一

   大盛況の質草放出            薫

ナウ

  新宿でまんじゅう買って故郷へ       祐

   雪解の川の橋渡り来る         直子

  幼子の犬連れ走る花の門          薫

   妖精笑う種浸す桶           統一 

 2012年11月10日 首尾 関戸公民館 創作室  


 


無名会9月~10月

2012-10-20 22:31:57 | Weblog

無名会9月~10月2012年10月20日発行)

 二十韻 『石になる』 膝送り    

     いつの日かみな石になるかまどうま      玉木  祐
   曼珠沙華咲く道に笑う子          坂本 統一
  一族で芋名月を祝うらん           藤尾  薫
   岬めぐりのバスが着く頃          古賀 直子

   断崖の縁から望む大き渦              統
    幸の鐘ふたりで撞いて              祐
   長崎の雨に濡れると寄せる肩            直
    妖しく光る抜け荷ギヤマン            薫
   白亜紀の岩に青女の蹲る              祐
    手向けめぐらん臘八大樹             統
ナオ
   シューベルト泉のほとり合唱す           薫
    原発反対先頭に立ち               直
   いざ共に傘寿の人に誘なわれ            統
    グルメ仲間の彼と冷酒              祐
   月皓皓浴びてごろごろ瓜畑             直
    運動靴はおろしたてなの             薫
ナウ
   鳥島に移して守る信天翁              祐
    波は穏やか海は朧に               薫
   南からさくら前線花たより             統
    朝寝してみるふるさとの夢            

 平成24年9月22日 首尾
   於関戸公民館ミーティングルーム

  二十韻「手を振る」膝送り

   幼子の手を振るバスや秋日和    藤尾  薫
    月出る頃の末枯れの道      古賀 直子
   写真撮る何時迄草の古家にて    玉木  祐
    芳名帳の読めぬ崩し字          薫

ウラ 謎解きはパイプくゆらす煙の中       直
    バリのホテルのスウィートルーム     祐
   逃避行恋の闇路の苦しくて         薫
    抱いてほっこりうちの猫         直
   そろそろと襖障子の張替えな        祐
    スキーウエアの新作発表         薫
ナオ
   法螺吹きの党首演説大うけで        直
    老人会は宇宙見学            祐
   ほろ酔いの潤んだ瞳魅かれちゃう      薫
    祭囃子に乗せるときめき         直
   母に似る形代流す川に月          祐
    有名パティシエ噂のケーキ        薫
ナウ
   行列のしんがりに立つプラカード      直
    平和の鳩のつるむ街角          祐
   見送りの出船の銅鑼に花の雨        薫
    市場にぎやか蜆売る声          直

  2012年10月20日(土)首尾 聖蹟桜ヶ丘ヴィータ創作室にて  

涼しくなりました。昨日今日なんか、涼しすぎるくらいで毛糸が着た~いなんて思いました
きのう友達は半そでしか着るものが出てないのでエアコンつけた!って。
TVで紅葉も遅いといってましたがそろそろ紅葉便りも聞かれるようですね~。気候良しですね。
 Good Luck!


無名会8月

2012-09-18 15:44:16 | Weblog

無名会8 2012年9月18日発行 

当ブログにご訪問いただき有難うございます。
今年も暑い夏でした。まだ暑い・・・。
会員は夏休みをしてましてご無沙汰いたしておりました。
しかし掲示板では歌仙を巻いております。
今回はそれをごらんくださいね

南アルプス鳳凰三山の花

歌仙「太陽に黒点」の巻  

発句  太陽に黒点われに合歓咲けり          玉木  祐
 脇   窓開け放つ山荘の朝             古賀 直子
    ハイウエイオープンカーを走らせて      坂本 統一
     湾の入り江にさざ波のたつ          藤尾  薫
    新蕎麦の香りうれしき月の膳              直
     信濃伝説聞きいて夜長               祐
 ウ  温和なる籾干す姥のいかつい手            薫
       何処ぞで誰やら島歌唄う              一
       初めてのあの船旅の写真見て             祐
      おくれ毛揺らす風になりたい            直
      闇路にも赤き火燃ゆる密事              一
       ガス灯の下めくるめくキス             薫
     木村屋のあんぱんを買う歳の市            直
          初湯の月にへそを見つむる             祐
        霊気満つ蛾眉の麓は静まりて             薫
         テロ請負のここが村落               一
    髯面の男馬引く花吹雪                薫
     ちょっとお洒落な春の制服             祐
ナオ  艶やかに都踊りの幕上がる               一
      浮世の夢を包む御祝儀               直
    文庫本一冊持って行ったまま             祐
     監視カメラに写る犯人               直
    コンビニの特製アイスがお気に入り          薫
     似た者同士さ薄翅蜉蝣               一
    さりながら色即是空君が好き             直
     父母会の親恋愛遊戯                祐
    隣家の牡猫来たりて添い寝する            一
     てんてんてまり幼子とじゃれ            薫
    卒寿斎うワイングラスにうかぶ月           一
     釣瓶落としよよくぞそこまで            祐
ナウ  袖袂いささか疲れ菊人形               直
     解散風に吹かれそわそわ              薫
    夕暮れのテトラポットに夫現れよ           祐
     秘するが武士葉隠れ葉裏              一
     花のもと朗々謡う黒田節               直
      扇かざして麗らほほえみ              薫

   20012年6月17日起首 8月15日満尾

 サギソウ


 

 

 

 

 

 

 

うす墨の眉ずみほそくけぶらへば
老いづくわれの顔やさしけり
        (四賀光子)

願わくば、そうなりたきもの・・・。
        (編集子)