無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

無名会6月

2010-06-23 23:23:04 | Weblog
無名会6月2010年6月24日発行

(帝釈山にて)
クリックすると群生が見えます。

    二十韻「婦唱夫随」
 

  婦唱夫随座る電車や青葉風        梅田 實
   御呼ばれに行く母の日の午後      玉木 祐
  パッチワークネクタイほぐし布選りて   藤尾 薫
   手作りらしくバッグ大きめ       峯田政志

  ひたすらに急ぐ往還上る月           祐
   お竜の肌を偲ぶ乱菊          古賀直子
  村芝居粋なヒロイン忘れかね          實
   名を知らされてはっと驚き          祐
  ばあちゃんは斑呆けなり自由人         薫
   膝の上では猫がまどろみ           實
ナオ
  曼荼羅を拝んで閉める冬障子          直
   炬燵で眺む淡い昼月             薫
  ピカピカのエコカー2台庭先に         實
   バイリンガルで御免遊ばせ          直
  にこやかに初登場の舞踏会           薫
   ちらりと見せて気を引いて          祐
ナウ
  かくれんぼ鬼も一緒におやつです        直
   かえろかえろと遠蛙鳴く           實
  北斎の富士の裾野の花霞            志
   まだ覚めやらぬ佐保姫の夢         執筆

             
  平成22年6月5日首尾  於 聖蹟桜が丘 関戸公民館

(田代山にて)


  二十韻「薔薇咲けり」
  膝送り    

  過ぎし日の児の笑みのよう薔薇咲けり     藤尾 薫
   ベランダに選る写真いろいろ        古賀直子
  鳩4,5羽ホテルの窓に並びいて        玉木 祐
   和洋折衷昼の定食             梅田 實

  満月の国会議事堂賑やかに          峯田政志
   海岸さやか秘書とドライブ            薫
  灯を消して欲しとささやくみだれ草         直
   開発遅れさびる町並               祐
  一人住む年金暮し世を嘆き             實
   ヒラリーさんの輝ける態             志
ナオ
  雪しぐれお忍びで行く京の茶屋           薫
   火の用心せよ月も見ている            直
  お渡りを待つ大奥のざわめきて           祐
   シャンパン香る甘い口づけ            實
  實母散、救心いつも手放さず            志
   息子の医院本日休診               薫
ナウ
  ちちんぷいだんだん眠くなってくる         直
   剃刀貝に魅せられた猫              祐
  お鈴の音ひびく厨に花散りて            實
   髭そよがせる粋な軟東風             志

 
  2010年6月5日 関戸公民館首尾

タテヤマリンドウ(帝釈山にて6月18日)


 二十韻「元で買いたる」

ツアーにて元で買いたるさくらんぼ       玉木  祐
  歩きつかれて脱いだ白靴           古賀 直子
 肥満体万歩計のみ気になりて          藤尾  薫
  市場に転がる本鮪たち           おおた 六魚

 満月の水平線にかおをだし           星  明子
  秋波をおくる夢の好きひと              魚
 恋焦がれからゆきさんの曼珠沙華            祐
  十字架仰ぎうたう賛美歌               直
 海兵隊貴賓むかえて最敬礼               薫
  機密文書のあきらかになる              明
ナオ
 風呂吹きの大根すきでホラも吹く            直
  熱燗しみるきょうのこの月              薫
 図書館に祖父も借りいる新刊書             明
  とは言え明日はパリに飛び発つ            祐
 湯上りで裸のマヤのポーズ取る             薫
  妻子を捨てて国境を越ゆ               明
ナウ
 ふるさとは高速下りて三時間              直
  あの掘割は亀の鳴くこえ               魚
 惚っぽい漢に落花飛花卍                魚
  のどらかなりし鳩に餌を撒く            執筆


 20010年6月20日首尾 於 関戸公民館第三学習室 



無名会5月続

2010-06-08 22:18:20 | Weblog
無名会5月続き2010年6月8日発行

  今回は五月の後半に巻いた2巻ご紹介します。
  東京タワーからスカイツリーへ。時は過ぎ行く・・・ですね。

二十韻「スカイツリー」
  スカイツリー伸びゆく街や五月場所     おおた六魚
   浴衣の背に太き藍文字           古賀直子
  棟梁に職人の技ほめられて          玉木 祐
   寄木細工に隠す宝石            藤尾 薫

  きらめきて月の照らせる二本松        星 明子
   女護が島では西鶴祭り             六魚
  新走ぐいと飲ませて燃えさせて          直子
   アドレス変えてドロンきめこむ          祐
  鬼太郎はねずみ男をよく許す            薫
   借金返しほっと一息              明子
ナオ
  礼参り八十八か所脚絆着け            六魚
   月に響けと寒柝を打つ             直子
  義太夫の人形遣いにささやいて           祐
   ドラマの筋は荒唐無稽              薫
  缶けりのあの日の頃に恋を知る          明子
   漫画いろいろめくる後朝            直子
ナウ
  ポニョ生んだ宮崎駿賞を受く            祐
   旗翻る春鰯漁                 明子
  花びらは行楽御膳散りかかる            薫
   お玉杓子を掬う幼児              執筆


平成22年5月16日首尾  於関戸公民館第三学習室



  二十韻 「忘れ潮」

  いっぴきの蟹引かれ行く忘れ潮       玉木  祐
   海辺に群れる金雀枝の色        おお田 六魚
  公民館合唱の曲コピーして         星  明子
   息を大きく吸って吐いてね        古賀 直子

  胸病みの床から眺め望の月         藤尾  薫
   ありのみ持って逢いに来て欲し          祐
  肩寄せて夜長の寄席のはねたあと          明
   仕方噺の帯を解くやら              魚
  食べごろはもうそろそろと鍋の中          直
   立候補者は体育会系               明
ナオ
  寒弾の三味の稽古のはげしくて           薫
   瞽女の親子に狐火の月              祐
  そもそもは隣の噂酒の宴              魚
   嫁にゃ負けぬとパックペタペタ          直
  鐘の鳴るセーヌ河畔にキスされて          祐
   尼様ひそと産院に行く              直
ナウ
  大統領高い慰謝料へっちゃらで           薫
   我が家の軒に燕とび来る             薫
  行く手には花も現れ迎えらる            明
   空港に着く春暁のとき             執筆


   平成22年 5月16日 首尾

               
           
                  コメント待ってまーす。