無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

2月7日無名会

2009-02-19 13:20:30 | Weblog

2月7日無名会 2009年2月19日発行
一陽来復とはいえ寒かったり暑かったり過ごしにくい陽気ですね。
2月7日永山公民館で会を持ちました。出席者6名。
 
    二句表「猫の影」
   春浅し門前町に猫の影          六魚 
    椿餅売る甲高い声           佳子
 ウ
   舶来の壺の蘊蓄傾けて          直子
    鴎外の忌にまずは一献         政志
   いつの間に治って了まった夏の風邪     實
    お若いですね云われ照れてる       祐
   昼の月シャワー三昧独り居て        佳
    残りの菊の腿に湯を溜め         魚
 ナオ
   行く秋のベリーダンスに見惚れおり     志
    白馬の騎士に姫はめろめろ        直
   もてあます愛情料理ズワイ蟹        祐
    おれおれ詐欺にかかる凍月        實
   競輪がいのち別府やいわきまで       魚
    年甲斐も無く喧嘩買う癖         佳
 ナウ
   ワイパーのはらはら払う花吹雪       直
    遠く微かに鳴ける鶯           志

               2009年2月7日 ベルブ学習室 
 

     


     二句表「梅の綻び」
  春立つと知りてや梅の綻びぬ       峯田政志
   わらんべの手に消えし淡雪       梅田 實

  初孫は図書券よりも現金に        玉木 祐
   競べ馬する賀茂の御社        おおた六魚
  木立から乾きし蝉の声とどく       宮澤佳子
   危篤の報せ握るケータイ        古賀直子
  列をなす黒い背広を照らす月          實
   新酒の香り染みし御座敷           志
ナオ
  青蜜柑少し酸っぱい肌の味           六
   おはんの恋は刃物を孕み           祐
  鮟鱇の睨む目をして吊るされて         直
   むささび降下月に誘われ           佳
  般若面つけて手踊りつい転げ          志
   十八番といえど齢に勝てない         實
ナウ
  空港に急ぐ沿道花吹雪             祐
   道成寺にて鐘の供養を            六


          平成21年2月7日 於 ヴィータ永山公民館

              


無名会1月

2009-02-01 17:58:34 | Weblog

(深大寺の寒牡丹)

1月の無名会 2009年2月1日発行

今回は新しく会員になられた宮澤さんに連句を始められた動機を伺いました。
みなさまは何がきっかけで始められたのでしたか?
この世で生きるジタバタをせめてわれわれは一同に会した時おおいに連句で楽しみましょう。
連句を少しでも面白いと思われた方どうぞお入りください。
お仲間を募っております。

 
連句との出会い    宮澤 佳子

 卒業後数十年経っておりますが、ゼミの仲間たちと年に5~6回
生命倫理に係わる医事法ー生、老、病、死ーを話会っていました。
”病” 特に心を病む患者の治療に ”癒しの連句” があり、
医者が患者との交流に使っていることを
精神科医師浅野欣也先生の講演で知りました。
そこで我々もと言うことになり、ゼミの大先輩のご指導の下、
実作をおずおずと。
発句は
 古池や蛙飛びこむ水のをと
  徂春の旅をネット検索      先輩宗匠
 子供らと石けりしつつ畦を行き     佳子
このときは、いきなりの採用で、すっかり気をよくしていましたが、
ビキナーズラックでしたのでしょう。
季語辞典はおろか連句と言う言葉さえ知らず
後戻りはいけない、転じるの二語を頭に叩き込み、
宗匠のご一直を受けながら半歌仙を巻きました。
その後はゼミの仲間、10名とPCで、
お捌きを宗匠にお願いして季句、定座、雑、序、破、急、等
そのつどアドバイスをいただき、気楽に時間も気にせず、
膝おくりで愉しみながらまいりました。が、今こちらの無名会は
座を組み即興性も備わった優秀な方々のお会なので、皆様の足を引っ張り、
冷や汗をかいては淀むことが多い、自分に自己嫌悪を感じております。
拙速も巧遅も無縁ですが、”場数を踏むことが上達の秘訣”と
先輩の言葉を思い出し参加させていただいています。
今でも判らないことは連歌、連句、俳諧の違いが理解できません。
皆様、どうぞお教えくださいませ。

              



二句表 「核家族」     膝送り

  あらたまのたっぷりの湯や核家族    玉木  祐
   蜜柑むく児を覗く窓月        藤尾  薫

  溢れ出るチューバの音に包まれて    星  明子
   大統領機今到着す          古賀 直子
  起伏する東阿弗利加畑打つ       太田 六魚
   落花飛花舞いコーヒーを飲む     宮澤 佳子
  ガード下行くあてのない職さがし        薫
   昼寝で抱いた女は三毛猫           祐
ナオ
  着やせする性で羅ゆるく着て         直子
   よりどりみどり並ぶ制服          明子
  月祀る芋も清酒も供えたる          佳子
   占師告ぐ雁の行方を            六魚
  異郷にて眠りつつ聞く遠砧           薫
   面白うしてやがて哀しき           祐
ナウ
  平成の世も二十年花吹雪           直子
   青きを踏んで日の暮れるまで        明子

 
二○○九年一月十八日首尾 於関戸公民館第三学習室


                     


    二句表 『十歳重ねて』

   無名会十歳重ねて初懐紙      星 明子
    若菜の膳をのぞく夕月      古賀直子
ウ      
   大仏の掌のうちに乗る児のありて  大田六魚
    宇宙飛行士英語必修       宮澤佳子
   一列に並んだ卵山笑う       玉木 祐
    バスツアー行く花のトンネル   藤尾 薫
   名人の楽屋咄は大うけで        直子
    隣の女を誘う川床          明子
ナオ
   うなじ伝う汗の香押さえ微笑んで    佳子
    勝負下着をなんと忘れた!      六魚
   月見酒杯をかわして語り合う       薫
    星の流れる砂漠の真珠         祐
   鳥渡る隊列の兵遠ざかる        明子
    中折帽でちょっと失礼        直子
ナウ
   予言者は明日香の山の花降らす     六魚
    派遣村でも東踊で          佳子

  
   平成二十一年一月十八日首尾 於関戸公民館第三学習室