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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

“慣れ”の恐怖

2011-03-18 20:26:31 | Weblog

米の80キロ内避難勧告 枝野長官「保守的判断に理解」(朝日新聞) - goo ニュース
米「日本の避難範囲も正当」 4号機水なし発言は修正(朝日新聞) - goo ニュース

 今回の福島第一原発の事故による住民の避難範囲は日本では「第一原発から半径20

キロ圏内の住民に避難を、20~30キロ圏内では屋内退避」としているが、日本以外の

国はそれぞれの自国民に対し「80キロ圏内は避難」としている。いくらなんでも誤差が

60キロというのは米エネルギー省のポネマン副長官が「日本政府による評価や勧告に

ついて疑問を挟むことはな」くても当の日本人が納得できない話である。何故ならば

アメリカなどは精々1979年のスリーマイル島原子力発電所事故を経験したくらい

だろうが、日本は1945年に2回も直に放射能を浴びせられているのだから。身体なのか

気分的なものなのか分らないのであるが、何れにしても“慣れ”というものは恐ろしい。


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『ツーリスト』 70点

2011-03-17 17:40:26 | goo映画レビュー

ツーリスト

2010年/アメリカ=フランス

ネタバレ

汚れ無さを求めて

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーのコンビによる『ツーリスト』という‘ロマンス’映画は、去年公開されたトム・クルーズとキャメロン・ディアスのコンビによる『ナイト&デイ』を想起させるのであるが、この2作品の大きな違いは『ナイト&デイ』(ジェームズ・マンゴールド監督)が敵方との容赦のない銃撃戦に終始したことに対して、『ツーリスト』のフランク・トゥーペロとエリーズ・クリフトン・ワードの2人は決して敵方に発砲しないという禁忌を立てていることにある。金庫に金銭の代わりにフランクの好きな本が保管してあった理由は、ガラス張りのその家が最初からフランクがイギリス警察のスナイパーが自分たちを狙っているギャングを狙いやすいようにと選んだところであることを証明しており、脱税した理由も意図的に自分たちを警察に追跡させるためで、ギャングを殺してくれたお礼のようにフランクは金庫に高額の小切手を残しておくことで、脱税容疑も晴れてしまう。
 このようにアクションシーンを犠牲にする代わりに『ツーリスト』はヨーロッパ各国の景観だけではなく、自分たちの手を汚さずに行なう‘完全犯罪’という美しさを目指したのであるが、さすがにしがない数学教師であるフランクがいとも簡単に社交ダンスをこなしてしまい、そのことに対してエリーズが何の疑問も持たない辺りになると完全にオチが分かってしまう。


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運の良い人、悪い人

2011-03-17 00:00:21 | Weblog

「使命感持って行く」=電力会社社員、福島へ―定年前に自ら志願(時事通信) - goo ニュース

 ノンフィクション作家の広瀬隆が去年の8月に出版した『原子炉時限爆弾』という本が

ベストセラーになっている。東海大地震を前提としているところが惜しいのであるが、

絶好のタイミングの出版ではある。2011年3月16日の毎日新聞夕刊で広瀬隆は

「メディアはなぜ、東電や政府の発表を垂れ流すのでしょうか。放射能が漏れていても

『直ちに人体に影響を与えない』と繰り返しています。しかし、発表されているのは

1時間当たりの数値。365日×24時間で計算してみなさい。想像力もなく、レントゲン

並みとか自然界の何分の1と報道している印象です。」「仮に最悪の事態に至った

ならば、放射能汚染は1週間ぐらいかけてじわじわ列島を包んでいく。逃げる場所は

全くありません。」と述べている。メディアが直接現地へ行って調査することには無理が

あるだろうし、“直ちに人体に影響を与えない”のだろうから、“365日×24時間”と

わざわざ計算する必要もないであろう。結局原子力発電は日本人が選択したものだし、

そもそも絶対安全なエネルギー開発は無かったのだから、それなりの覚悟をしなければ

ならないだろうが、放射能汚染の恐ろしさを十分認識していて著書がベストセラーに

なって潤沢な資金を携えておそらくもう日本から脱出している広瀬隆は羨ましい。


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巧妙な“選挙戦略”

2011-03-16 00:06:37 | Weblog

石原氏「撤回し、深くおわび」と謝罪 天罰発言(朝日新聞) - goo ニュース
石原知事、天罰発言撤回・謝罪「深く傷つけた」(読売新聞) - goo ニュース

 何なのだろう、この既視感は。石原慎太郎は「被災者の失意、無念は拝察するに余り

ある」「言葉が足りなかった。撤回し、深くおわびする」と述べて謝罪したのであるが、

仮にも芥川賞の選考委員を務めているベテランの小説家が“言葉が足りない”という

理由で謝罪出来ると思ったのだろうか? 思い返してみるならば前回の都知事選に

おいても石原慎太郎は(何が原因だったのか失念してしまったが)謝罪から始めている。

このことを鑑みるならばこれは“後出しジャンケン”と並ぶ石原慎太郎の“選挙戦略”と

見倣すべきであろう。これだけの大震災に匹敵するような話題作りのためならば

多少の危険を犯してでも敢えて“大震災ネタ”に乗った上で、お得意のパターンに

持って行くという力業が功を奏するかどうか見ものではある。


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早々に晩節を汚し始める

2011-03-15 00:06:16 | Weblog

「大震災は天罰」「津波で我欲洗い落とせ」石原都知事(朝日新聞) - goo ニュース
松沢氏、東京都知事選の立候補を撤回(朝日新聞) - goo ニュース

 聞き捨てならん。石原慎太郎は東日本大震災に関して「アメリカのアイデンティティーは

自由。フランスは自由と博愛と平等。日本はそんなものはない。我欲だよ。物欲、金銭欲」

と指摘した上で「我欲に縛られて政治もポピュリズムでやっている。それを(津波で)一気

に押し流す必要がある。積年たまった日本人の心のあかを」と話したそうである。しかし

我欲というものは、例えば自分はいったん東京都知事選の不出馬を決めて後輩に出馬を

促しておきながら、選挙の結果次第では、自身のこれまで進めた都政の路線が継承され

ない可能性があるなどと称して実は肩書きを失って誰にも相手にされなくなることを

恐れたいつもの臆病癖が生じて後輩に出馬を撤回させて4選出馬を決意してしまうような

男の業のことではないのであろうか? このように自分だけは特別だと自惚れている男が

東京都知事になってしまうと、石原慎太郎の言に倣うのであるならば今度は東京湾辺りで

大震災が起こるのではないのか


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いずれ真実は明らかになる

2011-03-14 00:03:09 | Weblog

広がる被曝の不安 160人に達する可能性(朝日新聞) - goo ニュース
3号機も建屋爆発の恐れ=東電、海水注入に全力―1号機「安全」・福島第1原発(時事通信) - goo ニュース

 ずっとテレビばかり見ているから結構自分でも原子力発電所に関してずいぶん詳しく

なったはずだったのだが、それは気分の問題でやっぱり本当は全く分かっていないのかな

と思った理由は、枝野幸男官房長官の発言が全く理解できないからで、福島第1原発の

1号機の建屋に溜まった水素が爆発しても内部の原子炉格納容器に損傷はなく、放射性

物質が大量に放出される恐れはなくなったらしいのであるが、1時間当たり1557.5

マイクロシーベルトという放射線量の記録は、結局胃のレントゲン検査3回分程度だから

心配はいらないと言われても、その程度の放射線量で何故宮城県石巻市にある東北電力

女川原発で通常の4倍以上の放射線が観測されてしまうのか不気味だし、何故被爆

して除染の処置を受けなければならない人が続出しているのかも不可思議だ。


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19歳男性、52歳女性

2011-03-13 00:02:41 | Weblog

津波にのみ尽くされた街「目の前を人が…」(読売新聞) - goo ニュース
海岸線の街、根こそぎ消えた 揺れと津波、想像超す被害(朝日新聞) - goo ニュース
「母安心させたかった」=京大志望、経済的理由―京都府警(時事通信) - goo ニュース

 東北地方太平洋沖地震は想像を絶する惨状を呈しているが、壊滅的な被害を被っている

場所の一つである仙台といえば、先日京都大などの試験中にインターネットの掲示板を

利用してカンニングした19歳の男子高校生が住んでいた所である。もしも彼が捕まる

前に地震が起きていたならば、この事件はどうなっていたのだろうかと想像してしまう。

彼はどさくさに紛れて逃げられたかもしれないが、被災していた可能性も十分にある。

それにしてもフジテレビの安藤優子の八面六臂振りは、他の誰も寄せ付けない凄みを

感じる。朝も報道していたが、また夜も報道していた。当分の間一人勝ちなんだろうね。


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『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男』 60点

2011-03-12 23:08:15 | goo映画レビュー

太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男

2011年/日本

ネタバレ

不可解な常軌の逸し方

総合★★★☆☆ 60

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 太平洋戦争の最中、サイパン島において軍隊と民間人を統率した実在した陸軍大尉である大場栄を忠実に描いたようではあるが、アメリカ兵たちに‘フォックス’呼ばれていたという割には、その‘フォックス’振りが不足しているように見える理由は、遂行された作戦そのものよりも、その作戦の演出が大雑把であるためだと思う。それは大場の戦略のみならず、アメリカ軍に捕らえられた日本人が収容されている施設へいとも簡単に大場が侵入できてしまうことからして拍子抜けの感がある。
 しかし大場栄よりも理解に苦しむ人物は唐沢寿明が演じる堀内今朝松一等兵である。一見破天荒に見える堀内今朝松なのであるが、襲撃してきたアメリカ兵たちから身を隠していた日本人の一人が物を落としてしまい、上に隠れていることがバレそうになった瞬間、敢えてアメリカ兵に銃撃することで上への注意を逸らせて仲間たちを救うという計算が出来るところを見せておきながら、足りない医薬品を盗み出そうと青野千恵子と共に相手に気づかれずに収容所へ忍び込んだまではいいのであるが、元木末吉とハーマン・ルイス大尉の後ろ姿を見かけた途端に、敵方の陣地内で勝ち目が無いことが分かっているはずなのに、何のスイッチが入ってしまったのか突然彼らに向けて銃を撃ってしまい、案の定殺されてしまう。戦場という特殊な環境の中であるがために一般的な想像の範囲を超えた常軌の逸し方というものがあるのかもしれないが、説得力が無いストーリー展開だった。


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ただの舌禍なのか?

2011-03-12 00:10:01 | Weblog

更迭日本部長、独善と友好…2つの顔(読売新聞) - goo ニュース
メア日本部長更迭=米次官補「ゆすり」発言謝罪―外相と会談、後任デミング氏(時事通信) - goo ニュース

 今回のアメリカ国務相のケビン・メア日本部長の沖縄について「ごまかしとゆすりの名人」

という発言はアメリカン大学の学生に対する講義に中で出たものらしいが、学生によれば

オフレコという指定は無く、発言内容も学生が作成した発言録に依るものらしいが極めて

正確なものらしいが、そもそも発言というものは発言者ではなく、それを発言の受け手が

どのように理解したのかが全てなのだから、ケビン・メアは言い訳のしようがないだろう。

しかし問題なのはケビン・メアが日本に関して無知な男ではないということである。

在福岡米国領事館の首席領事を務めたこともあり、駐沖縄総領事時代も含めると

少なくとも6年は日本に関わっていたことになる。そのような男が沖縄を「ゆすりの名人」

と例えるということは、これはただの侮辱ではなく、個人的に何かあったと考える方が

自然であろうから、ただ更迭して済ます事なく、本人に弁解の機会を与えるべきなのだ。


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『ペルシャ猫を誰も知らない』 80点

2011-03-11 23:03:47 | goo映画レビュー

ペルシャ猫を誰も知らない

2009年/イラン

ネタバレ

敢えて挫折を刻み込む

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 イランのデュオ「Take It Easy Hospital」のメンバーの1人であるネガル・シャガギが好きな音楽活動をしにイギリスに行くために不正にパスポートを入手する時に、その場にいた女性と交わした会話において、マドンナや50セントの音楽を‘インディー・ロック’と称していたことは別に皮肉ではなくて、イラン国内では西洋のメジャーな音楽を規制しているために必然的に‘アンダーグラウンド・ミュージック’であることを強いられることになるのであるが、つまりは西洋のメジャーな音楽を模範とするバンドはイラン国内においては‘インディー・ロック’として扱われてしまうのである。作品内で使用されている音楽はどれもアメリカでヒットしている曲と引けを取らないほど素晴らしいのであるが、イランにおける‘メジャー’な曲とはどのようなものなのか比較して聞かせて欲しかった。しかしもう1人のメンバーであるアシュカン・クーシャンネジャードが好きなバンドがアイスランドのロック・バンド、シガー・ロスということを勘案するならば彼は十分に本物の‘インディーズ’の資格があると思う。
 ゲリラ撮影などにより短期間で仕上げたために、物語自体は目新しいものはなく、むしろ良質のミュージック・ヴィデオと言ってもいいと思うが、昔のATGが製作したような若者の挫折が刻み込まれている。


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