MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『夏美のホタル』

2016-07-05 00:31:08 | goo映画レビュー

原題:『夏美のホタル』
監督:廣木隆一
脚本:片岡翔/港岳彦
撮影:花村也寸志
出演:有村架純/工藤阿須加/光石研/吉行和子/小林薫
2016年/日本

ブレる映像による写真家の物語について

 冒頭にある「ベッドシーン」はワン・シークエンスカットの長回し撮影なのであるが、何故かハンディーカメラによるもので、画面の揺れが気になって映画に没頭できない。それならばそのハンディーカメラを多用した演出に何か意味でもあるのかと思いきや、例えば、主人公の河合夏美と彼女の恋人の相羽慎吾が「たけ屋」を営む福井家で一緒に食事をするシーンなど固定カメラで撮られているシーンもあり、2つのカメラを使い分けている基準が不明で、ブレる映像とプロの写真家を目指している夏美との相性も良くないと思うのである。
 夏美と彼女の亡くなった父親との関係が、福井恵三と別れた妻と一緒に暮らす息子との関係を通して描かれているのであるが、そもそも夏美の父親はオートレーサーとして活躍していたが、夏美が生まれたことを機に職を変えたものの病気で亡くなっており、夏美は父親に十分に愛されていたはずなのだからコンプレックスを抱える必要がなく、ホタルからタンポポへ変化する比喩も分かるようでよく分からない。
 『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(三木康一郎監督 2016年)の主人公の日下部樹も本作の河合夏美もニコンの一眼レフを使っているのは流行りということなのか。


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