原題:『脳漿炸裂ガール』
監督:アベユーイチ
脚本:吉田恵里香
撮影:神田創
出演:柏木ひなた/竹富聖花/上白石萌歌/岡崎紗絵/志田友美/荒井敦史/菅谷哲也/浅香航大
2015年/日本
ラストが安易に処理されてしまっているサバイバルゲームについて
主人公の市位ハナと稲沢はなは聖アルテミス女学院の他のクラスメイトたちと共に「黄金卵の就職活動」というサバイバルゲームに参加させられることになる。その中から勝ち残った1人だけを「真の卵」として見いだそうとする教師の久保賀大治と教育実習生の古寺正義と田篠珠雲が使用する銃は生徒を意気阻喪させるものである。
ここまでの設定もゲームの内容も悪くはない。最後に市位ハナが残るのも想像通りではあるが、この手の作品としては「お約束」に則ったものであろう。「意外とやる気のある生徒はおらず、寧ろ言いなりのまま従う傾向がある」というゲームの結果を教師たちが上司に皮肉を込めて報告するところまでは悪くはなかったのであるが、「真の卵」であるはずの市位ハナを放っておいてしまい、結果的に、戦意喪失してしまっている稲沢はなを抱えて銃を持って現れた市位ハナに安易に反旗を翻させ、上司が簡単に撃たれてしまうというラストのオチの甘さが勿体ないと思う。