MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『mellow』

2020-02-20 00:51:48 | goo映画レビュー

原題:『mellow』
監督:今泉力哉
脚本:今泉力哉
撮影:水口智之
出演:田中圭/岡崎紗絵/志田彩良/松木エレナ/白鳥玉季/SUMIRE/山下健二郎/ともさかりえ
2020年/日本

不確かな物語の「構造」について

 最初のうちは「2」と「3」という組み合わせにこだわって演出していると思っていた。例えば、「mellow」という花屋で花束を買った水野陽子が先輩の浅井宏美に渡して告白するのであるがフラれてしまう時に、陰でバスケットボール部の後輩の佐藤の視線があったことや、主人公の夏目誠一が得意先の青木麻里子に夫の誠一の同席のもと告白されたりして、その後、宏美は陽子と一緒に帰宅途中で佐藤に告白されるのである。つまり本作においては2人では無理でも3人いれば結果はどうあれ自分の本心が伝えられるという「構造」があるはずで、逆に言うならば誠一とラーメン店を営む古川木帆は木帆の父親の左近が亡くなっているからお互い告白し損ねていると推測できるのである。
 ところが誠一に好意を持っていた宏美は誠一と陽子の3人の時には告白できず、結局我慢できずに早朝に誠一の花屋に行って2人きりの時に告白してしまいフラれてしまう時、ラストにおいて誠一と木帆が2人きりになった時にどのようになるのか観客に想像がつかないところが欠点のような気がするのである。
 因みに「mellow(メロウ)」とは親友という意味である。


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