原題:『Into the Storm』
監督:スティーヴン・クォーレ
脚本:ジョン・スウェットナン
撮影:ブライアン・ピアーソン
出演:リチャード・アーミティッジ/サラ・ウェイン・キャリーズ/マット・ウォルシュ
2014年/アメリカ
ハリケーンの描写の濃密さに追いつかない人間関係の濃密さについて
巨大ハリケーンを巡って主人公のモリス親子と研究者チームと野次馬の2人の立場の違うキャラクターを配しており、その災害シーンのみならずパニック映画としてはかなり凝ったものだと思う。25年後の自分に対するメッセージヴィデオに関しても、最初に映したものと、ハリケーンの難から逃れた後に改めて撮られたものとの変化も上手いと思う。しかしハリケーンが襲来してくる迫力あるシーン以外は、不思議とストーリーが心に残らないのは、やはり伏線が弱く、90分では人間関係が描き足りないからかもしれない。確かに、1996年に公開された『ツイスター』(ヤン・デ・ボン監督)と比較するならば、CGの技術向上による映像の迫力は格段に上がっているが、『ツイスター』の方がまだユーモアがあると思う。