a-ha - Train Of Thought
a-haさん『TRAIN OF THOUGHT』の歌詞
トレインオブソウト
words by ポールワークター
music by ポールワークター
Performed by アーハ
本を読んでいて「知覚の連続(perceptual train)」という言葉を見て、この曲を思い出した。
ヴィデオのイメージに囚われて「Train」を列車のことだと思い込んでいたのである。この
「思考の連なり(train of thought)」という曲を和訳しておきたい。
「Train of Thought」 a-ha 日本語訳
彼は朝刊のクロスワードパズルを解くのが好きだ
言葉が浮かんでは消え
前後したりしている内に絡まり合う
彼は小型のスーツケースから手紙の束を掴みだし
オフィスの中へと消えていく
こうして労働の日々が続くんだ
裸電球の廊下を歩きながら
彼は奇妙な思考に囚われているが
彼の心は理屈っぽかった
今は見た目を超える何かがある
それは他人の顔で
彼と共に旅をするんだ
彼は地下鉄では少しでも読書ができればいいし
誰も知らない遠方のラジオ局にチューニングを合わせられればいい
地元に戻れば家が彼を待っている
彼はドアに鍵をかけない
かつてここには海があったと思いながら
ドア(=家)さえなかったのだ
彼は奇妙な思考に囚われている
彼の両目は麻痺して見えない
彼が知っていることは何もなかったし
自分の居場所さえない
何がどうであろうとも
裸電球の廊下を歩きながら
彼は奇妙な思考に囚われているが
彼の心は理屈っぽかった
今は見た目を超える何かがある
それは他人の顔で
彼と共に旅をするんだ
このように訳してみると歌詞は、言葉を使う限り人は誰にでも「大文字の他者(Grand Autre)」が
侵入してきて、その「彼(MVで最後に唐突に出てくる帽子を被った男)」と付き合っていかな
ければならないというフランスの精神分析家のジャック・ラカンの思想が表現されているように思う。
それにしてもこの頃のポール・ワークター=サヴォイが書いた曲は今聴いても素晴らしい。