タバコ・ロード
1941年/アメリカ
車が語る‘品性’
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
1930年代のアメリカ南部の貧しい農民の姿が描かれたアースキン・コールドウェルの原作小説や、あるいはそれを原作としたジャック・カークランドの戯曲の、ジョン・フォード監督による映画化である本作の見所は車にあるだろう。
作品の冒頭で主人公のジーター・レスターは大量の薪を運んで、街から車で戻ってくるのであるが、タイヤはパンクしており、売ってくるはずだった薪は全く売れず、同じ薪を4度も運んでいる有様である。彼の末息子のデュードはシスター・ベッシー・ライスと結婚して800ドルで新車を購入するのであるが、デュードは車の警笛にしか興味がなく、家に帰る途中で車の屋根を木にぶつけ、ジーターの車にぶつけて自宅の庭に入ってきたために、既に「斧で壊した」ような状態になってしまい、ホテルに泊まりたいという理由で予備のタイヤも売ってしまったことで、デュードの新車はジーターの車と同じ悲惨な運命を辿ることが仄めかされる。
他方、オーガスタの銀行員であるペインの車はきれいで、元地主の息子であるキャプテン・ティム・ハーモンの車もきれいに使用されており、ジーターと妻のエイダがいよいよ行き詰まって救貧農場に向かっている途中で、ティムが車で通りかかり、2人を車に乗せた時、ティムがジーターに車の‘運転の仕方’を示すことで、ジーターはもう一度綿栽培をするチャンスを与えられるのである。
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