トラブル・イン・ハリウッド
2008年/アメリカ
本物のプロデューサーの手腕について
総合 10点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
ロバート・デ・ニーロやショーン・ペンやブルース・ウィリスなどの錚々たる大物が出演しているにも関わらず、ストーリーが全く面白くない。一番の問題は主人公の映画プロデューサーであるベン役を演じているロバート・デ・ニーロが、実際に本作でもプロデューサーを務めていることにある。つまりデ・ニーロは本作で描かれているようなわがままな主演俳優に翻弄されることもなく、本作の監督は撮影当時65歳くらいのバリー・レヴィンソン監督であり、『フィアスリー』を撮っているジェレミー・ブルーネル監督のような野心家ではないのだから、本作内のようなトラブルに巻き込まれることはなかったはずで、それならば、本作は、『フィアスリー』のように興行的に大ヒットしなくても、実際に出品された2008年5月のカンヌ国際映画祭で何らかの賞を取っていなければリアリティが伴わないのである。
さらに付言しておくならば、ラストで犬を殺すことに非難が起こったために、ジェレミーは犬を殺さないシーンに差し替えたのであるが、それならば最初から犬を殺さないシーンも撮っていたことになり、ジェレミーの映像に対するこだわりが感じられず、結果的に本作は冒頭の映画館内の電光掲示板に表示される『LIVING HARD』、『EAST OF HELL』などの名作映画のタイトルのパロディだけが唯一の笑いどころとなってしまっている。
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