ソウル・サーファー
2011年/アメリカ
‘1位’以外の可能性
総合 70点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
2003年10月31日の朝、13歳のべサニー・ハミルトンがカウアイ島の海岸で親友のアラナ・ブランチャードとその父兄弟とサーフィンを楽しんでいた時にサメに襲われて、左腕を肩の下から食いちぎられ、全身の血液の60%を失いながらも奇跡的に死を免れた理由が、同じ日、たまたま父親のトム・ハミルトンが膝の手術をすることになっており、万全の手術態勢が整っており、トムの代わりにべサニーが直ぐに手術を受けられたためだという彼女の強運に驚かされる。手術後、一週間経ってからようやく目覚めるところから、べサニー・ハミルトンの現実の受け止め方の‘遅延’がリアルに描かれている。例えば、腕を失ってから最初のサーフィンのコンテストでべサニーは6位という不甲斐ない順位に甘んじてしまい、自暴自棄になっていた彼女はサインを求めてくるファンの子供たちにボードをあげてしまうのであるが、6位の選手のもとにわざわざサインを求めにくるということは順位を超えた感動を与えたということをこの時べサニーはまだ気がついていない。べサニーは伝道師のサラ・ヒルと一緒にスマトラ島沖地震の津波の被害に遭ったタイをボランティアとして訪れた際に、親を失った大勢の子供たちと出会う。津波を恐れて海に近づこうとしない子供たちにべサニーはショックを受ける。サーファーであるべサニーにしてみたら波こそが生きがいだからである。べサニーはある幼い少女を海に誘う。最初はなかなか海に近づかなかった少女は楽しそうにしているべサニーに導かれて少しずつ海に近づいてくる。やがて他の子供たちと共に少女が海で戯れる姿を見たべサニーは、コンテストで1位になる以外でも人々に勇気を与えられることを学んだことを私たちはラストシーンで確認することになるのである。
それにしても「Firework」でなくても「Part Of Me」でもいいから最後はケイティ・ペリーの曲で閉めて欲しかった。
そのように思っていたら『マダガスカル3』で「Firework」が使われていた。もちろんクライマックスで効果的に使用されていたのであるが、メジャー会社の潤沢な制作費があってこそだろう。
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