MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『カールじいさんの空飛ぶ家 3D<日本語吹替版>』 50点

2009-12-15 23:55:47 | goo映画レビュー

カールじいさんの空飛ぶ家 3D<日本語吹替版>

2009年/アメリカ

ネタバレ

届かないメッセージ

総合★★☆☆☆ 50

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 ちょうど今頃ではないだろうか。3D映画『センター・オブ・ジ・アース』のその映像の‘飛び出し感’を観て感激したのは。しかしその後結構3D映画を観ているが何故か『センター・オブ・ジ・アース』を超える3D作品に出会えていない。残念なことにこの『カールじいさんの空飛ぶ家』も思ったように映像が飛び出してくることはなかった。3Dメガネをかけるとどうしても画面が暗くなってしまう以上、もしも3D効果がそれほど期待できないものであり、特にこの作品のようにカラフルな映像の場合には、3Dで観るよりも通常の作品として観賞した方がいいのかもしれない。
 ところで内容の方であるが、これも微妙なものである。この作品には家族を失い孤独に陥ってしまった‘じいさん’でも冒険心を失わなければ社会と繋がって楽しい人生を送ることができるというメッセージが込められている。しかし私には洋画のアニメーションを日本の孤独な‘じいさん’たちが観に来るとは思えない。つまりこの作品に込められたメッセージはその当事者である‘じいさん’たちに届かないまま、既に冒険心旺盛の子供たちに消費されてしまっているような気がする。
 しかしたとえ‘じいさん’たちがこの作品を観たところで冒険心が芽生えるかとなると難しいだろう。物語内容はあくまでも子供用で深みがない上に、‘じいさん’を主人公にしているためかもしれないのだが、宮崎アニメのような躍動感が画面に感じられないからである。
 ‘カールじいさん’のチャレンジは無謀だったように感じる。


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