MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『トリプル9 裏切りのコード』

2016-06-28 20:42:32 | goo映画レビュー

原題:『Triple 9』
監督:ジョン・ヒルコート
脚本:マット・クック
撮影:ニコラス・カラカトサニス
出演:ケイシー・アフレック/キウェテル・イジョフォー/アンソニー・マッキー/ケイト・ウィンスレット
2016年/アメリカ

「マクガフィン化」するストーリーについて

 ストーリーそのものは悪くはないが、キャラクターの個性が弱いためなのか誰が誰なのかよく分からない。イリーナ・ヴラスロフが率いるロシアン・マフィアが警官を使って盗もうとしていたものが明らかにされないことはマクガフィンとして捉えるならば理解できるが、深読みしすぎたためなのかクリス・アレンがマーカス・ベルモントと組まされることに何らかの警察組織としての意図があるのかと思ったが、何もなかったようだ。
 少しずつクリスがマーカスの行動に疑問を感じる過程は上手く描かれているものの、マイケル・アトウッドが息子へのプレゼントとして渡したものを何の疑問も感じずにイリーナたちが受け取ることに甘さを感じるし、ラストにおいてフランコ・ロドリゲスがクリスをどのようにしたかったのかも不明瞭で、「トリプルナイン」が活かしきれず肝心の最後が盛り上がらない。


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